詩「街の中でわたしは」
文庫本だけ手に取りて
湯気の出過ぎたコーヒーと
横顔みせる他人たち
ひとひらずつとページに納む
本日空は晴天で
言いたいことは青の中
コーヒーすすって足伸ばし
今年も終わると目をつむる
さて/恋とか/仕事とか
あるいは/詩作など/している
あなた/わたし
雨が降るだけで/流れてしまう
軽さに耐えて/重く踏み込め
足踏みを ダンスの ステップだと ゆ
捉えられないかな あげてみる き
メガネを 盗まれた が
着想は蒸発して また ふ
る
こうして今年も終わっていくのですね
素晴らしいことども
サンドイッチや
その他諸
々
の印象的な事物は
印だけを残して象をついに人に残さない
だから
人はたまに頑張って シンボルなど
つくるのだろうね パオーンと
こうして次の年が始まっていくのですね
わたしは はあ
こうして息をして 帰りに
鳥貴族で も よって 電車に乗るだけ
揺られるだけ
そうしたさなかに 文庫本をポケットにいれて
おくのだよ
わたしはたぶん 尻からはじまるから
温かい電車の座席に揺られて
尻からなんか
溶けていくんだよ
小尻とergo sum
駅から ここまで
もう何回通るのかな
ナイキのつま先から電信柱の先を
逆にジェットコースターのようにして
うかんでみるよ
誰かが空き缶を投げ/15分後にそれをひろい/公園のゴミ箱へいれようとするんだ/その試みは失敗する/投げた人は入れた気だ/最後に子どもが缶蹴りをしすぎてすり減った缶を夕日に向かって蹴って溶ける
こうして日常が続いていくのですから
わたしは
書きたいと思うし
学びたいと思うし
また
生死問わず
あなたをすきになったりする
わたしは尻から始まって
あたまはほんのおまけです
そしたら皆様また明日
新しくたって ただの日常
今年もありがとうございました。
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