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読書記録⑫『かさなりあう人へ』白石一文著
白石一文さんの著書は、過去に何冊が読んだことがあった。内容はほとんど覚えていない。でも長編向きな作家さんだなぁと思ったことは覚えている。推理小説でもないのに、点と点が繋がって一本の線になっていくさまをきれいに見せてくれるから。例えるなら彫刻のような感じ。徐々にその人の生き方、運命が浮き彫りになっていく丁寧な物語の描き方。
本は読み終わって数日もすれば内容を忘れてしまいがちだけど、著者それぞれの世界
読書記録⑥『建設現場』坂口恭平著
前回の読書記録⑤『独立国家のつくりかた』に引き続き、今回も坂口恭平さんの本を読んだ。前回はノンフィクションで、今回の本は長編小説だ。白いハードカバーの表紙には、L判の写真より一回り小さめな抽象画がこぢんまりと飾られている。その絵は著者自身によって描かれたもので、手前に金網、その奥に赤い塔だか建物、バックに淡い緑と水色の混じった空らしきものが見て取れる。
私がこの本を選んだのは、図書館の小説コーナ
読書記録⑤『独立国家のつくりかた』坂口恭平著
この前何気なく気になったnoteの記事を読んでいたら、そこで坂口恭平さんのnote記事『お金の学校』が紹介され推されていた。推している方の記事も熱が入っていて面白かったので、興味をそそられリンク先に飛んでみた。まず一記事文が相当長くてびっくりした。そして、それにも関わらず一気に読めてしまった自分にもちょっと驚いた。なんていうか、引力がすごかった。
お金の学校に関しては(1)〜(11)まで記事があ