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【詩】

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心に浮かんだまま書き殴られたものたち。
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2023年2月の記事一覧

【詩】唯我

【詩】唯我

我を生かすは我の志

人生でも中々大きな決断をした
我儘放題で去って行ければ良い
通らねば仕方無い
迷惑ばかりかけた若僧でした

我が道は我が切り拓くのみ
精神衛生上不安定な安定を
斬り捨てて道を作るのだよ

茨と毒棘の生い茂る安泰の道
一寸先には漆黒の暗闇の道程
翳すは煙草の火種のみ
蛍に導かれるがまま行こうか

唯我の生き様を
独り尊び生きようか

唯我独尊
今や陳腐な言葉に成り下がっている気

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【詩】独尊

【詩】独尊

温かみのある布団に籠る
冬がもうすぐ終わりを迎える
独りは良い
自分の世界だけで生きていけるから
自分の価値観だけで息ができるから

夫婦になる事が全てでは無いが
生物学上つがいを結ばなければ
我々人類といえど滅びてしまう

だが我等人類の特権は心を持っていること
尤も他の動物に心が無いとは限らないけど
人間は心を持ち、言葉で伝え、想い合う。
それ故に想いが互いに理解し切れなければ
子孫を残すこと

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【詩】ともに

【詩】ともに

いくら画面の向こうでも
ざっと考えれば約八年よ
ながい付き合いなもんね
みんなありがとう、感謝

ひっきりなしの感情移入
ふらふらな、心調と体調
みかづきが麗しい夜の空

かんたんにはできないよ
のんきにしてる暇は無い
ざっくばらんな私の心が
からっ風に飛び吹かれて
どっか行っちまってもさ
ぽかんとふわっと楽しく

友と、共に、灯火を照らしていきたいね。
本当にありがとう。
この言葉が届くといいな

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【詩】命の行方

【詩】命の行方

呼吸が終わったとき
心臓が止まったとき
生命が終わったとき

どこへ行くのだろう

天国と地獄が存在するという説
極楽浄土か剣山業火で永久に過ごすのか

輪廻転生が存在するという説
ならば私は前世はなんだったのだろう
そして私は来世でなにになるのだろう

死後は無であるという説
何一つ存在せず無を知覚することも無い

いずれにしても
死者は物語を紡がない
死人は言葉を話せない

Dead Men

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【詩】Salvage.

【詩】Salvage.

中心部より少し右下辺りに佇む
泥の浮沈する沼が見えるだろう

私の心の様に酷似している気がして
散歩の時に写真を一枚、撮ったんだ

Salvage
サルベェジ

引き揚げる

回収する

救出する

救助する

引き揚げる

何時か何処かで此の汚泥から
私の心を引き揚げて洗浄して
救助して回収してくれる人が
目前に現れる事を期待してならない

不浄で、不情な、此の心を
浮上させては、くれまいか

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【詩】言ノ刃

【詩】言ノ刃

何気無く放つ言葉が
致命傷を与える刀に成る

無意識に投げた言葉が
心臓を八つ裂きにする匕首に成る

無神経に呟いた言葉が
皮膚を切り裂くナイフに成る

何の考慮も無く囁いた言葉が
脳を刻む剣となる

言ノ刃を振るった者は気付かない
言ノ刃に刻まれたそれは傷に成る
未来永劫消えない傷に為っていく

積み上げたものがさらさらと
重ねてきたものがばらばらと

血切れてゆく様は滑稽である。

【詩】二月十六日の憂鬱

【詩】二月十六日の憂鬱

トチ狂った歯車を噛み合わせた昨晩
親と、上司と、同僚と、友人と、
沢山の人々を振り回した十五日

喫煙所は酒で囲まれている
ビィル、ウィスキィ、リキュゥル
換気扇を回しては行けない

溺愛する煙草すら許されなくなった

死ぬも無く生きるでも無く
暗峠の微かな隙間で過ごす
誰にも見つからないように

己を腐らせる場所からの脱却
己を落ち着かせられる家路へ

社会不適合の烙印
致し方無し
己は己で生き

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【 】南京錠

【 】南京錠

私は狂人と為ってしまった
それが故に軟禁状態になってしまった

私の狂人っ振りは酷く惨い
周囲の優しい人々を巻き込んでは
迷惑という名の厄災を撒き散らす

狂人はものすらろくに考えられない
狂人刃物を皮膚に当てては引くを
狂った様に繰り返して醜悪な顔

狂人に向かって
強靱な言葉は
凶刃と化す

嗚呼哀しきかな狂人よ
自らの過ちは己で償え
災厄をばら蒔いた罰だ

ピッツァのチィズとケチャップが

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【詩】水底

【詩】水底

瞳を閉じて 宙に舞う
逆さまに 落ちていく

酒に入り浸った二十五時半
空は二十時間前と同じ色をしていた

微睡む御月様
睡魔を誘う浅い雲

毎晩飲み込む十一錠
未だ無人の十二号室

駆け上がる十三階段
二十四時に駆け抜ける貨物列車

愛の正体は深い水の奥に在る
水底まで辿り着くには溺れなければ
泳いで着く所には誰もが辿り着ける
故に溺れなければならぬと思ふのだ

酒浸り
己に課す安易な試練
容易

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【詩】重曇

【詩】重曇

暗い月曜日
筆を進めた

狂った様に
筆を進めた

重苦しい空
渋苦い煙管

翼を広げる
見知らぬ鳥

日捲りの暦
聖書の引用

聖なる言葉
俗なる私作

黒ずんだ林
乾いた田園

雨が、降る
心が、汚る

ヘドロ塗れ
反吐が出る

あとどれ位
生きるの?

あと何ヶ月
息するの?

あと、何日
心臓の爆音
奏でるの?

【詩】Tick-Tack-ing

【詩】Tick-Tack-ing

曲の合間で微かに聞こえる
黒猫が尾を振り秒針を鳴らす

タック

朋輩は帰ってしまった
私の飯を美味い、うまいと言いながら
沢山食べていってくれる
朋輩は帰ってしまった

チック

換気扇のごうごう唸る音

タック

冷蔵庫が突然叫び出す

チック

夜に考えてはならぬ
理解している
頭で分かっていても
脳を制御できず回転

タック

あと何年間燃え続けるの
あと何年で灰になれるの

チック

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【詩】Burn.

【詩】Burn.

雪解け水が残る畦道
見上げれば日の出前

温かい珈琲と紙巻煙草
心地好い朝を過ごせる

突然心に情熱が湧き上がっている
敬愛するDJの新譜のお陰である

重低音に支配される鼓膜
脳髄の奥底まで響くBASS

脳味噌を通して身体に響く
揺れる鼓膜、揺れる身体
不思議な事に今なら何でも出来そうだ

BURNOUT
燃え尽きるには若過ぎる
燃やし始めるには丁度良い
ドタマを揺らすBASSDRUM
燃やせ

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【詩】雪雨

【詩】雪雨

今朝ふわふわ降った粉雪は
しとりしとりと雨になった

薄暗い一日だった
雪の白が色彩となっていた
霧雨と枯葉のセピアモノトーン

座椅子に座って加熱煙草を蒸すと
上半身がぐるぐる廻る錯覚

炬燵から這い出て換気扇へ
平和を謳うマッチと煙草
優しく吸えば良い香り
今度は缶で買おうかな

如月の三分の一が終わった
弥生まであと数日しかない

落ち着いて、ととのえて。
無理しないように、無理をして。

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【詩】ひらりふわり

【詩】ひらりふわり

ひらりふわり
微かな風に乗って
粉雪が踊る

ひらりふわり
極寒は折角散歩に行こうと思ったのに
その気持ちを上手に躱してしまった

ひらりふわり
散歩に行かなかった憂さ晴らしに
筋肉を鍛えてみた

ひらりふわり
現在室温5℃
爪先だけが痛感している

ひらりふわり
温めたパンを貪る
最後のふた口は冷めちゃった

ひらりふわり
薄雪舞う畦道から農耕車が
がたりごとりと春の支度

ひらりふわり
換気扇

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