心理学で習った『障害受容過程』を経験した話。

「障害受容は簡単なことではない」ということは医療介護の世界で仕事をしている人であれば誰でも理解していることです。

正直、こういう障害受容過程の理論を大学で勉強し、患者さんを診る中で経験してきた自分は、意外とショック受けないんだろうなーと軽く考えていました。

しかし、頭で分かっていても、実際には違いました。

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障害受容過程については有名なキューブラー・ロス先生など諸家により分類がなされてきていますが、ここでは理解しやすいナンシー・コーン先生の理論を示します。

ショック

回復への期待

悲嘆

防衛

適応


前回の記事から、「ショック期」に至るまでの経過を綴ってきました。この経験が、誰かの救いになればいいなぁと思っとります。


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今回は、自分の個性と思って受け入れていた白斑に対して、

「こ、これがショック期なのか…!?」

になるまでの経過を綴ります。

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大学卒業後

回復期のリハビリができる医療系施設で理学療法士として勤務。

特に白斑の治療するわけでもなく日々を送る。

日単位では全く分からないが、年単位で
「あ、ここも白くなった」
「こことここ、繋がったか」
みたいなのが増えてきた。徐々に全身に広がってきた。
このころから、日焼けすると後で目立つので、外で晴れた日に活動するときは、予防的に日焼け止めを使うようになった。

これマジで大事ですよ、

チョー真っ赤になりますからね。

マッカッカンですよ。

他の人より熱中症ですぐ瀕死になります。全身熱傷。頭痛はデフォルト。ロキソニン常備。

曇ってても油断せず日焼け止め、予防しましょう。

あと毎日の手入れも大切ね、ローションと乳液。

女子力が上がる日々。

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20代後半

気づけば、白髪がめちゃめちゃ増えた。2-3ヶ月に1回ぐらい染めてたかな?
若白髪はいいんだ、安心しろ、と周りからよく言われた。
腕毛やすね毛も部分的に白くなってきた。
鼻の毛や眉毛も白いのが生えてきた。
もう止まらないし、
「たぶんあまり目立たない方だし、もともと色白でよかった」
「全部白くなっても、死ぬわけじゃないし、まあ、こんなもんでしょ」ぐらいの認識。

この辺りでは、白斑であるということを意識せず、個性なんだよ、みたいに思ってました。

白斑について聞かれれば話すけど、みんな気を遣ってか、滅多にない。

わざわざ「私白斑なんです」みたいなアピールもせずに長いこと過ごしてました。(今アピールしてるっていう)


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29歳、そしてコンプレックスは突然に

言っても大したきっかけではないんですけど、すごく印象に残ってるんですよね。

それは、学会の準備委員をしてた時、久々に大学時代の先生とお会いしたんですよね。

すごく気さくな先生で、超授業が面白くて、尊敬できる大好きな先生です。


お会いした第一声が

「え?病的に白くないか?!」

だったのです。


自分は確かに白いです、

確かにツッコミたくなる白さです、

面白いこと言うキャラだとわかっていたのです、


でもいろんな言い訳を超えて、やっぱりちょっとショックでした。


尊敬していた先生だけに余計にギャップがありました

何がショックだったかって振り返ると、

「病的に」という言葉。


ただ白いんじゃなくて、

やっぱり病気っぽく見えるんだ


コンプレックスってあんまり考えたことなかったけど、こういうことなんだ、他人から言われると自分の中の自尊心が傷ついてしまうことなんだ。


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エピローグ

この経験で、何も日常は変わりませんでしたが、

医療者の言葉一つで、「あなたは異常です」のレッテルを貼られた患者さんの気持ちが少しわかりました。


病気と闘っている人に、事実を伝えるときには、言葉を選んで慎重に考えないといけないなと、強く思うきっかけでした。

時として、医療者は強く、厳しい言葉を伝えなければならない時があります。

一方、軽はずみに思ったままのことを口にするのは怖いことだなとも思います。

経験から学ぶことこそ、
明日へつながる大きな一歩

なんだなーと大切なことを感じています。

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読んでいただいてありがとうございました!誰かの役に立てば嬉しいです、ピタっこでした!


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最後に私の好きな言葉の一つを載せます。

マザーテレサが残したとされる有名な言葉があります。

"思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。"
"Be careful of your thoughts, for your thoughts become your words;
Be careful of your words, for your words become your deeds;
Be careful of your deeds, for your deeds become your habits;
Be careful of your habits; for your habits become your character;
Be careful of your character, for your character becomes your destiny."

なお誰が言ったかは諸説あるようです笑

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