霧夢繕楽《きりゆめぜんら》

詩人。 ほぼ毎日、pm6くらいに更新

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記事一覧

詩『係争地経由で正義を巡る旅』

光の当たり方で 色が変わる 龍の鱗が 落ちている、 自由に 愛されていた街。 抵抗と 引き換えに 手に入れた 不自由。 元々 窃盗の 被害者なら 侵略というより…

詩『やめるタイミングに なびく人間の数』

東京の空を 見上げていた その日。 羽を広げた 鳥の数は 一日で 100を 超えて 数えるのを やめた。 よく燃える塊は それまで 笑ったり 怒ったりして 生きて…

詩『人類がまだ温存している選択肢』

気合の入った血液を 贈り合い 戦場。 頂上から 状況を 掌握する 男性。 あの国も あの組織も 全ての頂上に 女性が 座っても 現状を スクショしたような 戦場…

詩『練りに練られた直感』

夜明け前の 心の中を 無邪気な光で磨く 自信にも 根拠にも 縁のない 直感。 「こうしたら こうなった」は 「ああしたら ああなる」へと 体の 私から 見えない…

詩『全身に血管が走った数字』

休日の 皮切りに 部屋に 誘い込む 朝の証明。 本能的に 水辺へと集まる 生物。 身だしなみを 理由に 顔だけ撫でる 水の音。 怪我を貰った 友人への 逃避行。…

詩『難攻不落の平行線』

戦闘を 凍らせるための 言葉の 発砲。 何層に 重ねても 完成する 未完成。 居座る足を 引き剥がす範囲は 一部か 完全か。 腕力を チラ見せしてくる相手から …

詩『赤いメールが届く』

初対面の 夜空に 光と音と匂いを 手渡し 煙へと 着替える 火花。 発明に 内在する 二重人格。 互いに 散らつかせながら 震えて過ごす 人間の 弱さの 象徴。…

詩『地球と人類では どちらが無限に近いか』

太陽が 闇に屈しても つきまとう 灼熱。 平静を装い 体温を 見下ろす 外気温。 陰謀とは 縁遠そうな 青い惑星の 不整脈。 噂の渦中の 元凶を 吐き出す 炎の…

詩『ミサイル』

一度 暗闇に つかまれば 二度と 光を つかめない 炎。 つくりあげた敵に 自ら 命ごと ぶつける、 繰り返すことが あってはならない 勇猛。 白い旗ではなく …

詩『コノ国ヲ寛容が占領スル』

会社と日本に 活力を送り込む 心臓のような 勤労。 オーバードーズなら 毒へと 変貌を遂げ 体中に 蔓延なら 命にも 最後のあいさつ。 個人差のある 個人。 定…

詩『平等の先の光』

男子なのに 大学院なんて 燃え盛る 研究心。 男性が 多数なら 決定まで 長距離。 違和感に 振り返り 日常では 体験しない 被弾。 視力で 触れたり 鼓膜を …

詩『差別的な告別』

青と黄色の 大地を 先に 爆風で 染め始めた 大国。 分かれ道で 選んだのは 味方も 無傷で 終わるわけのない 道。 赤い十字にも 衝撃音が 走り 駆け上がる …

詩『リハを終えた未来』

命から上がる炎は 次の命へと くべられ その命の周囲を また 明るく 照らす。 充満する音を 全身と 体内に 浴びて 飛び跳ねる 多幸。 口の中に 飛び込んだカ…

詩『口数の多い無言』

距離に似合わない 声量を振る舞った 祖母。 太陽を 味方に つけてるかのような エナジー。 よく笑う声 音量 +過多。 お盆に 顔を見せに行けば 歓声と 金属音…

詩『瞬間的進化』

どこかの 昔に 名の知れた 受け渡し。 反射的に 奪い取った、 個人への 配布。 代わりに 許された 昼間でも 薄暗い 抜け道。 舗装にまで 至ったのは 政と …

詩『簡単には体温に溶けない疑問』

いつかの 昔の 暑かったであろう夏の 南の島。 襲来してきた 今は 友人。 ページが 捲れるにつれ 追い込まれる 戦局。 住人が スパイとなることを 怖がり 手…

詩『係争地経由で正義を巡る旅』

光の当たり方で

色が変わる

龍の鱗が

落ちている、

自由に

愛されていた街。

抵抗と

引き換えに

手に入れた

不自由。

元々

窃盗の

被害者なら

侵略というより

奪還。

空に引かれ

風に揺れた線

越えるなら

対立の

最前線。

波に引かれ

海を分ける線

巡り

交わす

船首の

聖戦。

ひとつと

認めているものが

ひとつと

なろうとするのを

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詩『やめるタイミングに なびく人間の数』

東京の空を

見上げていた

その日。

羽を広げた

鳥の数は

一日で

100を

超えて

数えるのを

やめた。

よく燃える塊は

それまで

笑ったり

怒ったりして

生きてきた人生を

生から

切り離していった。

8万人くらいで

数えるのを

やめた。

乗っ取られた

東京の空。

根を上げないのは

いいことか

悪いことか。

大空に

浮かんだ

大きな

爆発。

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詩『人類がまだ温存している選択肢』

気合の入った血液を

贈り合い

戦場。

頂上から

状況を

掌握する

男性。

あの国も

あの組織も

全ての頂上に

女性が

座っても

現状を

スクショしたような

戦場を

貼り付けるだろうか。

無言にも

愛されながら

未来への

期待を残す

完成した仮定。

どれだけ歩いても

辿り着かなそうな

蜃気楼。

また

別の問題が

揺らめくかもしれない

未知で満たさ

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詩『練りに練られた直感』

夜明け前の

心の中を

無邪気な光で磨く

自信にも

根拠にも

縁のない

直感。

「こうしたら こうなった」は

「ああしたら ああなる」へと

体の

私から

見えないところで

耳打ち。

無意識の世界の中に

降ってくる経験群は

やがて

ひとつの

直感を

咲かせる。

鬱蒼とした

闇の中を

彷徨う冒険でも

直感に

ついていけば

少なくとも

後悔とは

別の世界

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詩『全身に血管が走った数字』

休日の

皮切りに

部屋に

誘い込む

朝の証明。

本能的に

水辺へと集まる

生物。

身だしなみを

理由に

顔だけ撫でる

水の音。

怪我を貰った

友人への

逃避行。

人見知りが出そうな道に

降り落とされないよう

握力を振り絞る

ハンドル。

手強い

初対面の

駐車場。

慣れない

サイン。

真上の空へと

羽を広げる

六面体。

近付く

轟音。

「今日

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詩『難攻不落の平行線』

戦闘を

凍らせるための

言葉の

発砲。

何層に

重ねても

完成する

未完成。

居座る足を

引き剥がす範囲は

一部か

完全か。

腕力を

チラ見せしてくる相手から

居座りたいと

提案され

悦に肩まで浸り

寝食を

共にするだろうか。

そこに

居を構えた理由にも

両者が

火薬の香りに

包まれる理由にも

身に覚えのある

先進を名乗る国々。

両者の言い分が息

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詩『赤いメールが届く』

初対面の

夜空に

光と音と匂いを

手渡し

煙へと

着替える

火花。

発明に

内在する

二重人格。

互いに

散らつかせながら

震えて過ごす

人間の

弱さの

象徴。

心臓が止まるまで

本物に触れぬまま 

終わると思い込んでいる

絵画「想像」の中の

戦火。

動力は

垂涎に塗れた

欲望か

生き血の滴る

怨嗟か。

一度

傾斜に捕まれば

転がり続ける

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詩『地球と人類では どちらが無限に近いか』

太陽が

闇に屈しても

つきまとう

灼熱。

平静を装い

体温を

見下ろす

外気温。

陰謀とは

縁遠そうな

青い惑星の

不整脈。

噂の渦中の

元凶を

吐き出す

炎の神。

震えた大地が

逆鱗を撫で

我を忘れる

原子の神。

捨てるものを

捨てるところも

ないまま

走り出した

向こう見ず。

自分の区間が

良ければいい

権力リレー。

多くの関心で

人だ

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詩『ミサイル』

一度

暗闇に

つかまれば

二度と

光を

つかめない

炎。

つくりあげた敵に

自ら

命ごと

ぶつける、

繰り返すことが

あってはならない

勇猛。

白い旗ではなく

必ず

絶命する無謀を

なぜ

手に取ったのか。

手当たり次第

拾いに拾った

連敗に次ぐ

連敗。

自分たちの非を

晒せば

次に

月と

目が合う前に

ひとつの物語を

書き終えることも

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詩『コノ国ヲ寛容が占領スル』

会社と日本に

活力を送り込む

心臓のような

勤労。

オーバードーズなら

毒へと

変貌を遂げ

体中に

蔓延なら

命にも

最後のあいさつ。

個人差のある

個人。

定時に

別れを告げても

勤労を

捧げることができれば

貨幣と

繋がるのも

魅惑的な

事実。

勤労を横目に

両足を

帰宅に捧げるのも

気が引けるだろうか。

互いに

納得の中なら

保たれる

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詩『平等の先の光』

男子なのに

大学院なんて

燃え盛る

研究心。

男性が

多数なら

決定まで

長距離。

違和感に

振り返り

日常では

体験しない

被弾。

視力で

触れたり

鼓膜を

掠めていったことのある

似たような

言葉の羅列。

芽生える根源は

生殖機能か

腕力差か。

両性が

存在して

やっと

ありつける

新鮮な

命。

世界に広がる

毛細血管の

隅々にまで

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詩『差別的な告別』

青と黄色の

大地を

先に

爆風で

染め始めた

大国。

分かれ道で

選んだのは

味方も

無傷で

終わるわけのない

道。

赤い十字にも

衝撃音が

走り

駆け上がる

幼い魂。

自衛とは

侵攻の

肩を持つ

言い訳。

境目を

乗り越え

2年半。

互いに

2年半

憎しみの目を

向け合えば

終わりの合図が

配られても

体から

憎しみが

抜けないか

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詩『リハを終えた未来』

命から上がる炎は

次の命へと

くべられ

その命の周囲を

また

明るく

照らす。

充満する音を

全身と

体内に

浴びて

飛び跳ねる

多幸。

口の中に

飛び込んだカカオの

間隙をついて

逃げ出した

甘い芳香。

存在する全ては

歴史を

縦に

灯してきた炎が

今もまだ

燃えている

証左。

片道の翼に

乗り込み

突っ込んだ

先人。

汗が

ひたすら逃

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詩『口数の多い無言』

距離に似合わない

声量を振る舞った

祖母。

太陽を

味方に

つけてるかのような

エナジー。

よく笑う声

音量

+過多。

お盆に

顔を見せに行けば

歓声と

金属音の

甲子園。

体験した人への

戦争の話の

リクエスト。

教室が似合う先生の声を

思い出した

ある夏の

リスナー。

なにかを

尋ねようとする

子供に

聞く態勢に入る

祖母。

顔から

静か

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詩『瞬間的進化』

どこかの

昔に

名の知れた

受け渡し。

反射的に

奪い取った、

個人への

配布。

代わりに

許された

昼間でも

薄暗い

抜け道。

舗装にまで

至ったのは

政と

貨幣を

固結びする

現実か

思い込み。

輪の中の

みんなで

利益を

重ねてゆく

円満な

組織。

趣味も

思考も

違う色が

密集して

膨れ上がるのは

集団の

当然。

政の意思に

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詩『簡単には体温に溶けない疑問』

いつかの

昔の

暑かったであろう夏の

南の島。

襲来してきた

今は

友人。

ページが

捲れるにつれ

追い込まれる

戦局。

住人が

スパイとなることを

怖がり

手渡した

爆発の卵。

スペース欲しさに

壕から

外へと

追い出し。

真実らしくない

真実。

住民を

死へと

近づけたのは

同じ国の

戦いを

生業とした

人々。

汗や

使命に

まみれ

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