詩『簡単には体温に溶けない疑問』
いつかの
昔の
暑かったであろう夏の
南の島。
襲来してきた
今は
友人。
ページが
捲れるにつれ
追い込まれる
戦局。
住人が
スパイとなることを
怖がり
手渡した
爆発の卵。
スペース欲しさに
壕から
外へと
追い出し。
真実らしくない
真実。
住民を
死へと
近づけたのは
同じ国の
戦いを
生業とした
人々。
汗や
使命に
まみれ
守りたかったものとは
なんだったのだろうか。
沖縄に
背負ってきたものは
本土決戦のための
時間稼ぎ。
国から
捨てられたと
思っていたのだろうか。
既に
焼かれて
東京から
空へと向かった行列
約10万。
そこで
両手を
あげていれば
空想で
済んだかもしれない
沖縄への
上陸。
戦いの
始まりを
つくっては
いけないのだろう。
血の近い人間の死を
悲しむ暇もないほど
至る所で
日常的な
極限。
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