詩『やめるタイミングに なびく人間の数』

東京の空を

見上げていた

その日。

羽を広げた

鳥の数は

一日で

100を

超えて

かぞえるのを

やめた。

よく燃えるかたまり

それまで

笑ったり

怒ったりして

生きてきた人生を

せいから

切り離していった。

8万人くらいで

数えるのを

やめた。

乗っ取られた

東京の空。

根を上げないのは

いいことか

悪いことか。

大空に

浮かんだ

大きな

爆発。

引き連れてきた

予定通りの

カオス。

今すぐにでも

世界のどこかの秒針を

止めることができる

閃光せんこう

人間とは

強いのか

弱いのか。

嫌なことは

かすんでいって

手元の

楽しいことに

没頭ぼっとうできる

前向きな

私たち。

心臓の

止まる音が

聞こえる。

平和って

だれが

つくっているんだろう。


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