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つれづれなる日々のこと

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#コンテンツ会議

それは夢ではない

それは夢ではない

わたしの前を歩く、六十代くらいのご夫婦の会話がちらりと耳に届いた。

「短い映画だったけど、よかったよな」
「そうね。いいお話だった」

その言葉が聞こえただけで、なんだか胸がいっぱいになった。

テアトル蒲田で上映されていた「観覧車の下で会いましょう〜人生は観覧車のよう〜」を見てきました。

上映してすぐのころに渋谷。さんが「見てきました!」という記事を書いてくださって。

いくらお礼を言っても

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欲ばっても仕方ないとは思うけれど。

欲ばっても仕方ないとは思うけれど。

THE BLUE HEARTSの「夢」は、名曲だなと常々思う。
あれもほしい、これもほしい、もっとほしい。

普段の暮らしの中では、それほど物欲はない、と思っているのだけれど、どうやらそうでもないらしい。食欲に至ってはかなりのムラがある。毎日同じものを食べ続けていても特に不満も感じない。

学生の頃なんかは「ケーキバイキングに行きたいねぇ」なんて目を輝かせながら言っていたけれど、今ではもうまったく

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辞書を所持して

辞書を所持して

子どものころから、ずうっと「おとなになったら、やってみたい、買ってみたい」と思い続けていることがいくつかありました。

そのひとつに「広辞苑を買う」というものがありました。
広辞苑。言わずと知れた国語辞典の名前です。分厚くて、机や棚のある一角にどどんと場所をとります。一生かかってもその辞典に書いてある言葉のすべてを調べることはないかも知れません。

なぜ広辞苑に憧れていたかというと、わが家では私以

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ボーっと生きてるとチコちゃんに叱られる。

ボーっと生きてるとチコちゃんに叱られる。

「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」
先日実家に帰ったときのこと。母と姉の会話の中で、時々出てきた言葉だった。どうやら、我が家で流行っているらしい。言葉だけを聞くと結構厳しい叱責だけれど、二人は笑いながら話していた。

私は「なにそれ? なんや、えらいガラ悪いやん」と、不思議そうにたずねたところ「あれ? 知らん? おもしろい番組が始まってんで。あ、明日の朝も放送されるし、見てー」と、姉に言われた。

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匂いと臭いの違いについて考えてみる。

匂いと臭いの違いについて考えてみる。

良い匂いと感じるか、臭いぃ……と感じるかは時と場所によって違うし、その匂いを嗅いでいる人の体調や、思い出補正がかかっていることもあります。

先日、駅ビルの中を歩いていたら、強烈なニンニク臭に襲われました。もう、ちょっと鼻を摘みたくなるほどの。周囲には眼鏡屋さんとかマッサージのお店しかなく、恐らく誰か近くを通った方の体臭、または口臭だったのかも知れません。ドラキュラ伯爵でなくても、ちょっと遠ざけた

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【レポート】レーシック体験記3~手術後一週間は気をつけて編~

【レポート】レーシック体験記3~手術後一週間は気をつけて編~

2018年2月13日(火)に視力回復のためレーシック手術を受けました。
その体験レポートを書いてみます。

*このレポートの前に

【レポート】レーシック体験記〜手術前検査編〜

【レポート】レーシック体験記2〜どきどき手術編〜

として、手術を受ける前に行った検査と手術中の様子について書いています。よろしければ、ご覧ください。

*これは、間詰の個人的な感想も含まれています。絶対安全、とかそうい

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【レポート】レーシック体験記2〜どきどき手術編〜

【レポート】レーシック体験記2〜どきどき手術編〜

2018年2月13日(火)に視力回復のためレーシック手術を受けました。
その体験レポートを書いてみます。

*このレポートの前に【レポート】レーシック体験記〜手術前検査編〜として、手術を受ける前に行った検査について書いています。よろしければ、ご覧ください。

*これは、間詰の個人的な感想も含まれています。絶対安全、とかそういうことをお伝えしたいわけではない、ということをあらかじめお断りしておきます

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【レポート】レーシック体験記1〜手術前検査編〜

【レポート】レーシック体験記1〜手術前検査編〜

2018年2月13日に、視力矯正のための、レーシック手術を受けてきました。レーシック手術に興味がある人もいらっしゃるかな? と思うので、検査から手術当日の流れを振り返ってレポートしてみます。

*これは、間詰の個人的な感想も含まれています。絶対安全、とかそういうことをお伝えしたいわけではない、ということをあらかじめお断りしておきます。

レーシック手術前の裸眼視力は、両目ともに0.1。

眼鏡をか

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32年ものあいだ。

32年ものあいだ。

今日から平昌オリンピックが開催される。テレビでは「日本選手の活躍が期待されますね」と、にこやかな笑顔を保ちつつニュース番組などで報道されている。

私は熱心なオリンピックファンではなくて、「にわかファン」である。ほぼ日でオリンピック期間中に掲載される「観たぞ」で、夏季・冬季ともに「いろいろな競技があるんやねえ」と面白がる程度。テレビにかじりついて応援する、というわけではない。タイミングが合えば「観

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猫との暮らしはスピッツの名曲を思い起こす

猫との暮らしはスピッツの名曲を思い起こす

カリカリカリカリ……。
絶対に、諦めない。妥協は許さない。しつこくしつこく、アピールしてくる。私の動きをつぶさに観察して、まとわりついてくる。

我が家の猫の話である。

私の人生の中で、猫と暮らせる日がくるなんて、思ってもみなかった。実家の家族もみんな動物が好きだったし、私自身獣医師になりたいと憧れたこともあった。

しかし、猫だけは例外で「触れられない存在」だと思っていた。その原因は父にある。

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37歳のお守りになる言葉

37歳のお守りになる言葉

ほぼ日手帳をかれこれ8年近く使用しています。

ほぼ日手帳って、おもしろい部分がたくさんあると思うのですが、私にとって使い続けたくなる理由のひとつが、「日々の言葉」なんです。

ほぼ日手帳をお使いではない方は「日々の言葉」とはなんぞや? と思われるかと思いますので、ちょっとだけ説明を。

ほぼ日手帳は1日1ページ、予定が書き込めるように設定されています。そして、その日毎に、ほぼ日に掲載されたコンテ

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六花亭をめぐる、思い出ばなし。

六花亭をめぐる、思い出ばなし。

毎週日曜日の朝に放送されている「がっちりマンデー!!」というテレビ番組がある。世の中にあるさまざまなビジネスの、ちょっとしたアイデアなんかを紹介している番組だ。司会はお笑い芸人加藤浩次さんとフリーアナウンサーの進藤晶子さんのおふたり。経済番組、というジャンルになるのだけれど、硬くなりすぎず、終始笑顔で毎回進んでいく。

恥ずかしながら、私はもう40歳近いのにビジネスに関して知らないことが多すぎる。

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素晴らしき哉、鳥類学。

素晴らしき哉、鳥類学。

研究者が書いた本は、難しそうだ。
そう考える人はたくさんいると思う。

もちろん、小難しい理論やら何やらが書かれていて、はじめの数ページで「あ、どこか遠い世界に吸い込まれる」と思うやいなや深い眠りに誘われてしまう本もある。

しかし、この本は違った。
「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」
著者:川上和人 出版:新潮社

そもそも、鳥類学ってどんな研究なんだろう? 素朴な疑問から私はこの

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