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【BL二次小説】 勇者ヤストモの冒険⑦


~E村~

 

 

石にされたD村の隣りE村に招かれ、もてなしを受ける荒北達。

 

  

長老「D村の長老はワシの兄です。頑固者なために今回あんなことに……。しかし勇者様が行動を起こされたとは朗報です。ここから京都伏見山までロードならそう遠くありません。この村を拠点に選手村のようにお使い下さい」

 

荒「そりゃありがてェ。恩にきるぜ」

 

長老「我が村には武器屋、防具屋、道具屋も揃っております。早急に魔王の情報も集めましょう。どうか、世界を救って下され、勇者様」

 

荒「世界を救うとか言われっと萎縮すっけど。ただオレぁ魔王が許せねェから倒す。それだけだ」

 

  

長老と荒北達が話していると、次々と情報が寄せられて来た。

 

村人a「魔王には強力な手下が3人いるそうです」

村人b「京都伏見山の入口にまず一人。それを倒さないと上には登れないそうです」

 

福「ほう。それは面白い」

東「修行の成果をはかれるな」

新「サクッと倒してボスまで行こうぜ」

 

 

  

長老や村人達との会談を終え、荒北達はロードの調整のために“自転車チェーン寒咲E村店”に入った。

  

寒「いらっしゃい」

 

福「ム。ジャイアントを購入した時の店主と同じ顔だ」

 

寒「うちは全国チェーンでね。どの村にもオレのドッペルがいるのさ。ちなみに今回は登場しないが、オリジナルは総北村の本店にいる」 

東「ぬ!さりげなくシリーズ化を示唆する発言!」

新「ちゃっかりしてるなぁ」

 

寒「ついでに武器、防具、道具も売ってるから。最強装備を取り揃えてるぜ。見てってくんな。このプロテクターなんか、どうだい?」

荒「へェ」

 

ロードを整備に出している間、店内の売り物を見て廻る荒北達。

 

  

新「靖友靖友、この“女神の指輪”とか“幸せの靴”とかどう?お揃いで買おうよ」

荒「え、エ?」

福「またやってるのか新開は」

東「どこに居ても色ボケでいかん」

 

 

寒「お?勇者様と魔物使いさんはカップルかい?」

 

寒咲にそう聞かれ、新開は頬を赤く染めながら答えた。

 

  

新「オレ達、この戦いが終わったら結婚するんだ」

 

 

荒「!」
福「!」
東「!」
寒「!」 

場に戦慄が走った。

 

  

荒「変なフラグ立てンじゃねェ新開!!」 

思わず激怒する荒北。

 

福「言っていい事と悪い事があるぞ!」

東「同じ事言うにも、もっと言い回しを変えんか!」 

福富と東堂も新開に憤慨する。

   

新「みんな心配性だなあ。オレ達が負けるはず無いじゃないか。全員で靖友をアシストするんだ。オレ達は強い。そうだろ?寿一」

福「ム……」

  

楽観的な新開の発言に不安になる面々。

ここまで全員で何日も修行を重ね、レベル上げもしてきたが、本心ではやはり決戦前に緊張しているのだ。

   

皆のそんな不安感が改めて露呈し、払拭しなくてはと荒北は声を上げる。 

荒「みんなまだ練習不足だ。もっと修行して自信つけねェとな。気合い入れようぜ!」

 

 

それを聞いて寒咲が情報を提供する。 

寒「それならいい修行場があるぜ。裏の森に、メタルキングがよく出る場所があるんだ」

 

荒「マジか!そりゃいい。早速行こうぜ!」

 

  

荒北達はメタルキングの森に数日入り浸った。

 

  

そして見事全員レベルMAXに到達。

いよいよ決戦の日がやってきた──!




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