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「天国の住み心地はどうですか?~叔母さんへの手紙」エッセイ


おばさん とうとう 天国の住人に
なられて しまいましたね

一人 急ぎ足で 階段を昇って
行って しまわれました
もう一度 あの向日葵のような
笑顔を 見たかった

やさしい 春風のような
声も 聞けなくなって しまいました

天国は どんな所 なんでしょう?
伯父さんとは ちゃんと 会えましたか?

元気な時に 電話すると
「寂しい 寂しいわ。
早く パパの元へ 行きたい」
というのが 口癖でした

先に 亡くなった 伯父さんとは
本当に 仲のいい夫婦 でしたね
伯父さんと 自分の人生を まるで
影絵のように ぴったり
重ねて 暮らして いらっしゃいました

新しく 移った 老人ホームに
なかなか なじめませんでした。

足腰が 弱くなって
車椅子使うことが 多かったのも
友達を 作るのが 
難しかった 原因だったのかな?

おばさんは 四人姉妹で とりわけ
愛らしい 顔立ちでした。

伯父さんは その愛らしさに 惹かれて
何度も 学生服姿のまま 家をたずねて
熱烈 プロポーズしたとか・・

気立ても とても
やさしくて 繊細さにあふれ
誰にも 好かれていました

ロンドンに 滞在していた
娘を 伯父さんと二人で
訪ねたことを 楽しそうに
何度も 話してくれましたね

初めての 欧州は 
第二の ハネムーンのような
ワクワクさに 包まれていたのでしょうね

エッフェル塔を バックに撮った
写真は 幸せ色が 溢れていました

雨の中 ベージュの傘をさして
ロンドンの石畳の 街角に 佇む 姿は
夢二の 絵の 再現のようでした。

伯父さんが 先に亡くなった後は
庭で 伯父さんが おばさんの名前を
呼ぶ声が しばしば 聞こえると 
うれしそうに 話してくれました。
きっと 伯父さんは いつも 側で
見守っていたのだと 思います

おばさんの思い出を 書き出すと
砂時計の 砂粒のように
途切れることがなく 溢れてきます

話は つきないので
今度  ボクが そちらに行ってから
もっと たっぷり 話しましょうか・・・・


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