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#詩
ジャン゠ピエール・クラリス・ド・フロリアン「愛の喜び」(フランス詩を訳してみる 27)
Jean-Pierre Claris de Florian (1741-1816), Plaisir d’amour (1784)
愛の喜びは つかの間のうちに過ぎ
愛の苦しみは 死ぬまでとどまる。
裏切者のシルヴィ きみのためぼくはすべてを捨てた
そしてきみはぼくを捨てて ほかの男のもとへ走る。
愛の喜びは つかの間のうちに過ぎ
愛の苦しみは 死ぬまでとどまる。
この水が 野をうるおすあの川
格を気にするひと(訳者あとがき2)
このところ翻訳する中で、格を気にさせすぎない日本語にする、ということを気にしていることがある。
学校で習う英文法では
〈主格〉 I 私が
〈所有格〉 my 私の
〈目的格〉 me 私を/私に
というのがある。ドイツ語やフランス語にもだいたい同じようなものがある。日本語文法では「ガ格」「ヲ格」「ニ格」などと呼ばれていて、これも似たようなものだ。
しかし、ぼくらは普段それほど格を意