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【就活コラム】八尾市役所 合格

公務員志望者は、5月以降にキャリアセンターの個人面談に訪れます。それまでは筆記試験対策で忙しく、個人面談を受ける学生はほとんどいません。筆記試験が終わると、エントリーシート面接カードの添削です。その後は、模擬面接です。

T君に会ったのは、7月の個人面談でした。T君は大阪府内の八尾市役所エントリーシートを持参しましたが、エントリーシートの書き方以上に悩みを抱えているようでした。

4年生のT君は当時25歳です。大学受験は、医学部を目指して4年間浪人をしました。T君の父親が医者で、親の期待に答えるために努力を重ねましたが、医者になる夢は叶わず、22歳で関西私立総合大学法学部に入学しました。

就職を考える時期になり、大学院進学も検討したようですが、結局民間企業ではなく、公務員を志望することになりました。個人面談でT君は、就職活動をする上で年齢が大きなハンディになるのではと考え、気持ちが不安で大きく落ち込んでいると話します。

私がT君に伝えたことは、年齢は決定的なハンディにはならない4年間の大学受験の時間を無駄にしていないことを面接官に話せば相手は納得する。今までの人生で、壁を乗り越えたこと学んだこと人や組織に貢献したこと、そのことを仕事にどのように活かせるのかを、具体的に考えるように話しました。

私の話を真剣に聞いていたT君は、少し納得したような表情になりました。「前向き、積極的に就活をおこないます。」と、約束してくれました。

その後T君は、個人面談には来ませんでした。10月になり、T君は突然キャリアセンターに私を訪ねてきました。年間1000人の学生と面談するので、顔と名前が一致しません。最初に男子学生の顔を見ただけでは、その学生が誰だかわかりませんでした。

個人面談の間の短い時間でT君と話をしました。内定報告です。T君は第一志望の大阪府八尾市役所の公務員採用試験に見事合格しました。年齢のハンディを乗り越えたようです。面接では、自分の過去を肯定的に話せたそうです。笑顔で話すT君の表情が印象的でした。


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