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毒 #シロクマ文芸部
月の色は何色だと思う?と聞いたら、誰とも違う答えをしたい、それが鯛子だ。何事にもこだわって滔々と話し続ける彼女に相槌を打ちながら唐突にそんなことを思う。落ち着いたネイルの施された手荒れ一つない潤った指が目の端に入り、そしてふとその手に胸の奥を撫でられた、そんな気がした。
歳月は二人をずいぶんと離れ離れにした。短く切り揃えられた自分の爪にふと触れながら思わずにはいられない。彼女は長年キャリアを
「秋ピリカグランプリ」を迎えるにあたってお伝えしたいこと
初めまして。こんばんは。
Marmaladeです。光栄なことに今回もピリカグランプリの審査員・運営を務めさせていただきます。
秋が静かに静かに近づいていますね。連日30度を超える猛暑が天気予報で見え隠れしていますが、それでもそろりそろりと。
秋といえば、栗!きのこ!芋!とついつい食べ物に先走ってしまいますが、そうよ、そうよ、秋といえば、「芸術の秋」です。暑さから解き放たれて、ひんやりと
スーピマコットンの真実
先日、ひつまぶしがひまつぶしに見えてしょうがない、そして、スーピマコットンは何度直されてもスピーマコットンだ、という話をこちらでしました。
その後、コメント欄で、スーピマコットンに驚く方が多かったことがわかり、ふと、トラオさんに「スーピマコットンってどうやって発音するの?」と聞いたところ、「???????知らんがな」ということになりました。
これは、やばいパターンである、と私の本能が察知
相合傘(ショートエッセイ) #シロクマ文芸部
懐かしいという韓国語が、恋しいという韓国語と響きが同じなのかなと感じている。韓国語の勉強をしたわけではないので、全然違うかもしれないけれど、ドラマを見ていてもしかしたらこれは同じ言葉なのかしらと。
それがきっかけで、懐かしいことは恋しく思うこと、かもしれないと思うようになった。懐かしさは過去に対して起こる感情なのだけど、何かを恋しいと思うこともそれに似ている。布団が恋しい、のだって、布団の幸
暑くても幸せな東京さんぽ〜中川さんの個展・吉穂堂さん
久しぶりにお出かけしてきました♪
りすちゃんとデートしながら東京さんぽ。
どうぞお付き合いくださいね。
品川駅までお迎えに来てくれたりすちゃんと連れ立って、ここからはもうついていくだけ!の楽ちんさんぽの始まりです。
中川さんの個展で中川さんにアエータ
表参道で開かれていた中川貴雄さんの個展にお邪魔するのが、今回の最大の目的でした。りすちゃんに導かれながら、表参道ってこんなに小道の多いとこ
おやつをおひとつ「生まれて初めて」
中学の頃、毎日お弁当でした。
ここで何度か書いていますが、蓋を開けたら、ぎっしり粒あんだったらいいのに、と思ったことが何度もあります。そのくらいあんこが好きなのです。なのに例外がありました。
それは
羊羹と最中
この二つは私のあんこサークルの中から除外されていたものたち。理由は明快です。
羊羹はあんこの舌触りが感じられない、そして甘すぎる。
最中は皮が口内に張り付くのと、甘すぎるあんが今ひ
星が好きな理由 #シロクマ文芸部
「流れ星の赤ちゃんは、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒、なんだって」
物差しをこちらに差し出しながら琴子はにっこり笑った。
「何突然?」
今、数学の図形の問題を必死に解いているというのに、なぜ流れ星の話なんだろうと不可解に思いながら、遙香は少しつっけんどんになってしまう。
⭐︎
天文部の部室の窓には古い暗幕が貼ってあり、部屋の真ん中には小さなプラネ
久しぶりのお休みである。
昼も夜も私の時間である。
やっほーな気分。
本棚の整理をするつもり。
遅ればせながら、きびだんごもって桃太郎を読みにいく予定♪
七月の初めに買ったこの花がまだ咲いてる不思議。とうとう新しいつぼみが開きました。本当えらい花だわ。Well done!
秋ピリカグランプリがやってくる♪ぱふぱふ
みなさま、耳をすまして。
スタスタタタタタ タタタタ〜〜
ピリカさんの軽快な足音が聞こえてきませんこと?
その後ろに、何やら賑やかでキラキラした方たちも軽やかに続いていらっしゃいますよ。私は一番後ろからゆっくり行きますが(走ったら体が壊れるため)
そう、もうそこまで!やってきているのは!!
みんなお待ちかねの
秋ピリカグランプリ!!!
ぱふぱふ
9月に入りましたら、今回のテーマや日程な
涙月 #シロクマ文芸部
今朝の月はびしゃびしゃで帰ってきた。
子気味良いくらいの雨がアスファルトを跳ね返ってあっという間に水溜りができていく。その雨の粒が、まるで宝石のように綺麗で、子どもの頃そういえばよく水溜まりを覗き込んだ。そこには、黄色い傘をさしたおかっぱアタマの私が映っているだけだったけれど、飽きもせず雨が降るたびに同じことをしていた。
電気を落とし、私がうとうとと仕掛けた深夜0時前に、月は黙ってどこかへ出掛