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司法試験短答式過去問解説

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司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第20問

司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第20問

1 問題文2 解説 刑法の短答式問題においては、ある行為が刑法に規定している犯罪に当たるのかについて聞かれる問題が多く、その典型的な聞き方として、このような事例問題が存在します。
 このような問題を解く手順は、まずどの行為のどのような犯罪が問われているのかを確認した上で、これらの犯罪の構成要件等を踏まえて最終的に罪責の有無を確定していくという流れになります。
 このような問題においてパズル

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司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第10問

司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第10問


1 問題文2 解説 本問は財産犯に関する問題で、パズル問題が出されました。
 パズル問題は場合によっては時間がものすごくとられてしまう可能性があるので、もし時間に余裕がない場合は、まずは別の簡単な問題を解くことをお勧めします。
 本問においては各数字とセットになっているアルファベットが多く含まれているものを選ぶと正しい場合が多いです。
 例えば①を例に挙げれば、1、3がaで、2,4,5がbの場合

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司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第1問

司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第1問

1問題文2 解説 不真正不作為犯に関する判例の知識を問う問題です。
 今回は、「1.ア ウ」というような選択肢がペアになっている問題の解き方について解説していきます。
 このような問題は、確実にわかる選択肢を絞り込み、消去法で答えを絞り込んでいくことが大事です。
 例えば、不真正不作為犯の要件やその成立しうる罪責について考えてみると、ア、イ、エが誤りだとわかりますので、5が正答だと導けます。

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司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第6問

司法試験短答式過去問解説 平成27年刑法第6問

1 問題文2 解説 これらの選択肢は基本的に全て「甲は、○○を考えて、Vを××死した。」という構文でできていることにまず気づきましょう。
 このような各選択肢に各事例が存在する場合は、素直に各選択肢に書かれている事例において、甲の行為につき殺人罪が成立しないものを一つ探すことになります。

3 チェックポイント 正解解答は3になりますが、個々の選択肢においては、殺人罪と自殺関与罪の違い、間接正犯、

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司法試験過去問解説 平成18年刑法第1問

司法試験過去問解説 平成18年刑法第1問

1 問題文2 解説 本問は総合的な事例問題です。論文式試験との違いといえば、検討すべき罪名が分かっていて、そこから逆算して検討すべき甲の行為を特定しうるところが挙げられます。
 問題となる行為は以下のとおりです。
 ア、イと関係する行為→「甲が供述録取書を破り捨てた行為」
 ウと関係する行為→「甲がYの顔面を拳で殴打して転倒させた行為」
 エと関係する行為→「甲がYに対し怒号した行為」
 オと関係

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司法試験過去問解説 平成18年刑法第2問

司法試験過去問解説 平成18年刑法第2問

1 問題文2 解説本問はシンプルに「緊急避難の法的性質」を問う問題です。

(1)学生Aの立場をまず確定せよ。

 まず学生Aがどの立場に立っているのかを確定させます。
 Aは「緊急避難に当たる行為に対して正当防衛は成立しないが、緊急避難は成立する」という立場に立っています。
 正当防衛が成立する場合は、違法性のある行為に対して正当防衛が成立するので、正当防衛が成立しないということは、緊急避難に当

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司法試験短答式問題解説 平成18年刑法第3問

司法試験短答式問題解説 平成18年刑法第3問

1 問題文2 解説(1)どんなに問題文が長くても、各設問の解答時間は1.5分を超えてはならない。

 司法試験短答式の問題ではこのように比較的長文の問題が出されますが、一つの問題に使う時間が1.5分を超えてしまうと、時間切れで問題が解き終わらないので、どんなに長い問題文でも時間をかけて解くことはあまりできません。2分経っても問題が解けない場合は、一旦放置して他の解答できる問題に着手しましょう。

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