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読書記録_本

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読書(漫画以外)の記録。 名前が覚えられないため、外国の本があまり読めない。まほろ市出身。 Instagramにも載せています。 https://www.instagram.co…
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#講談社

『きのう何たべた?』19巻 よしながふみ

『きのう何たべた?』19巻 よしながふみ

登場人物がどんどん年をとっていき(私も)、単行本が出る度に親戚に会うような気持ちになる本作。

先日、宅飲みで友達がさらっと『きのう何食べた?』レシピから明太子のディップとツナサラダ、ミネストローネ(これは結構彼女アレンジだと思う)を作ってくれた。ケンジ達がカロリーを気にしながら食べたディップはフワフワで確かにヤバいおいしさだったし、サラダも砂糖がアクセントになってとてもおいしく、よしながふみさん

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『増補改訂 アースダイバー』中沢新一

『増補改訂 アースダイバー』中沢新一

山登りをしていて、一休みする場所は、視界が開けたところだったり、腰掛けるのに丁度いい木があるところだったりする。
今では「東京」と呼ばれる場所へ、昔々にやってきた人たちも、気分がいいとか、田んぼを作りやすいとか、何らかの理由で住む場所を決めたのだろう。今より海面が高くて水没していた東京では、海と陸地の間、岬のようなところが特別とされて、今では神社などが建っている…などというお話。
私は散歩好きなの

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『きのう何食べた?』 16 よしながふみ

『きのう何食べた?』 16 よしながふみ

知人について、「やっぱりちゃんとしている人」だということを再認識したり、その人たちが認められていたり慶事を見ると嬉しい。10年以上の連載で一緒に時を重ねてきたら、架空の人物であってもそう感じる。

最新刊の始まりは15巻の終わりに話が出た「ケンジの家族にシロさんが会う」というエピソードで始まる。意図は何なのかとシロさん(と読者)はいぶかりつつも、大人の対応で食事を共にする面々。ケンジのお母さんがシ

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『マンガ家再入門』1-2巻 中川いさみ

『マンガ家再入門』1-2巻 中川いさみ

ゲストがすごい。大友克洋、松本大洋、ちばてつや、弘兼憲史、諸星大二郎、東村アキコという漫画家から、演劇の松尾スズキ、鴻上尚史、日本画家の山口晃などなど。借りた1巻で止めようと思ったら、続きが読みたくて電子書籍で2巻を購入。

私は『スピリッツ』で読んでいたギャグマンガ家の中川いさみさんがデビューから30年を経て、新たにストーリー漫画を描こうとする。さしあたっては先輩方に描き方を習おう、というインタ

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『佐野洋子対談集 人生のきほん』佐野洋子 西原理恵子 リリー・フランキー

『佐野洋子対談集 人生のきほん』佐野洋子 西原理恵子 リリー・フランキー

前回は1937年生まれ、上海育ちの桐島洋子さん。今回の洋子さんは1938年北京生まれ、『百万回生きたねこ』を描いた佐野洋子さん。佐野洋子、西原理恵子、リリー・フランキーというすごいメンツの本を図書館で見つけたので読んでみた。三人は武蔵野美術大学の出身らしい。

佐野洋子さんの本を何冊も読んだことはないけれど、彼女がワイルドで味わい深い人だということはなんとなく知っている。余命2年と宣告されて『死ぬ

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『国境の南、太陽の西』村上春樹

『国境の南、太陽の西』村上春樹

旅行に一緒に行く本を探しに、古本屋に行った。雲の上で読み始めて思う。「これ読んだな。」でも結末が思い出せない。

いつ読んだのか覚えていなけれど、かつて読んだ時も私は主人公のハジメ君(36)とたいして変わらない年齢だったと思う。今私は39歳なので彼は年下だ。ハジメ君は青山で素敵なジャズバーを2件成功させていて、素敵な奥さんと幼稚園の娘がいて、外車を運転している。そんな彼を「なんて立派なんだ・・・」

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『きのう何食べた? 15巻』 よしながふみ

『きのう何食べた? 15巻』 よしながふみ

おうちでご飯を食べさせてもらうような関係のご夫婦の孫の入学祝いに何を贈るか、というシロさんが悩むところから始まる最新刊。料理好きで倹約家の弁護士シロさんと、お茶目な美容師ケンジとのアラフィフ男性カップルのごはんと生活のお話。4月から西島秀俊さんと内野聖陽さんのダブル主演でドラマ化。キャスティングそうきたかー!私はケンジがかわいくキャッキャするところが見たい。ジルベールは出るのかな。

しょっぱなの

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『シモネッタの本能三昧イタリア紀行』 田丸公美子

『シモネッタの本能三昧イタリア紀行』 田丸公美子

私もイタリアには行ったけど、田丸さんのイタリアはもっと深くて、温かくて人懐こくて、お茶目で、色っぽい。彼女がイタリアと相性抜群で、そんな素敵なところを引き出せる人だから。

私の好きな米原万里のエッセイに、ダジャレと下ネタが得意な「シモネッタ」として登場するイタリア語通訳の田丸公美子さん。彼女による個性豊かなイタリア各地とそこを彩るイタリア人たちについてのエッセイ。口説かれればうざいし、口説かれな

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