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「柳田國男を読む」シリーズ

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個人的偏向に基づいた柳田國男の論文読書録をまとめました。 スーパー利己主義的な動機でマガジンを組んでいます。
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#不安

待て待て。"引きこもり"こそ日本の伝統でしょ?...物忌の民俗学的解剖ー柳田国男を読む_12(「忌と物忌の話」)ー

待て待て。"引きこもり"こそ日本の伝統でしょ?...物忌の民俗学的解剖ー柳田国男を読む_12(「忌と物忌の話」)ー

(アイキャッチはニューヨーク公共図書館より)

①『柳田國男全集13』ちくま文庫(1990)
②『柳田國男全集14』ちくま文庫(1990)

序論 何かと気怠くなる5月。一息つけるゴールデンウィークといっても、相変わらずの不完全な連休で、有給を使って間を埋める方もいらっしゃるでしょうが、業種やその他事情によって、難しい方も多いことでしょう。

私としては極限まで引きこもって、気を鎮めたい(積み本・

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職場の愚痴なぞ、日常茶飯事?...失われし祖先の労働唄ー柳田國男を読む_09(「民謡覚書」「民謡の今と昔」)ー

職場の愚痴なぞ、日常茶飯事?...失われし祖先の労働唄ー柳田國男を読む_09(「民謡覚書」「民謡の今と昔」)ー

(アイキャッチはニューヨーク公共図書館より)

『柳田國男全集18』 ちくま文庫(1990)

序論 21世紀の今日、職場で音楽ないし歌曲が流れることもそう珍しいことではなくなってきています。しかし、ふと目を配ると大体は受動的であって、恭しく上司好みの歌曲を拝受するか()、世間で"流行歌"と見做されるものが垂れ流されているケースが大半のように思われます。
いずれにしても能動的にとなれば、勤務怠慢と

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