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わたしの句

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趣味の句作(俳句・短歌)をまとめました
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#猫

「行きついた場所が正解銀杏散る」

「行きついた場所が正解銀杏散る」

今日のランチは3組、初めてきたという方、毎月来られるクリニックのご夫妻、そしてお母さんの還暦祝いの親子。娘さんからの依頼でデザートはメッセージ付きの記念日プレートで。とても喜んでくださった。

自分もなんだかんだであと数年で還暦だな。娘は祝ってくれそうもないが。そもそも還暦など知らぬかもしれぬ…
でもいいのです。小さな頃はかなりおっぺけぺーだった娘も、紆余曲折しながらとりあえず今は元気に仕事して、

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飼い猫の小鈴ひびくや日短か

飼い猫の小鈴ひびくや日短か

猫を飼うようになったのは3年前、2016年の秋。夜の道路に突然飛び出してきて、車のライトに驚いたのか、道の真ん中にすくんでしまったのを、慌てて拾い上げたのがきっかけです。最初はもらい手を探すつもりだったのですが。

当初からあまり鳴かない、甘えない猫でした。娘の洋服掛けの下に置いてある穴あきのキティちゃん座布団の上が定位置で、お腹が空くとすーっと出てきて、食べ終わるとまたすーっと戻って寝てしまう…

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「去りし空いつまでも見ゆ秋燕」

「去りし空いつまでも見ゆ秋燕」

「去りし空いつまでも見ゆ秋燕」

子供が県外の短大に進学することが決まりました。ようやく手を離れる安堵と、ほんとに一人で大丈夫かいな…という心配と。

私はとにかく窮屈な家を出たい一心で、一人暮らしなんてウキウキでしたが、一人っ子の娘は期待と不安が行ったり来たり。まぁ黙って見守るのみですね。

「秋燕」は「燕帰る」の傍題で、空虚な巣の寂しさを表すのだとか。「秋燕」は燕に焦点が移るため、ただ寂

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おい猫や土鍋をともにかこもうか

おい猫や土鍋をともにかこもうか

鍋は〇〇鍋はというのでないと、季語にならないみたいですね。だから今日の句は無季俳句になりますか。なんとなく、内田百閒先生の「ノラや」という愛猫記のイメージで作った句です。

さて、冬に鍋物をする以外、土鍋を使う機会がないという方、多いと思いますが、使いようによっては用途の広いもの。肉じゃがなどは鍋で作るより美味しくできます。そして、ご飯も炊ける。炊飯器よりも早いし、美味しいし。

5年ほどフランス

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からからと枯れ葉かわいた音を立て

からからと枯れ葉かわいた音を立て

久しぶりにウォーキング。さすが南国の鹿児島といえども、吹く風に枯れ葉が足元を過ぎていき、空気も夏のそれとは明らかに違います。とはいえ、見回せばハイビスカスが咲き、バナナみたいな椰子みたいないろんな熱帯植物もあちこち目にするから、なんか季節感ごちゃまぜ。シュールでもあり、なんかわびしくもあり。

昔、一人旅で行った天橋立を思い出した。駅を降りると、閑散とした通りにハワイアンが鳴り響く…天橋立って、ザ

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