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兄と弟 ねんごろに教諭す?! 景行天皇 其の八 神話は今も生きている ことの葉綴り五二〇

熱中症お気をつけて

おはようございます。今日もなつぞらの雲が美しいですが、猛暑!
なんと21府県に熱中症警戒アラートがでたそうです。
水分補給、塩分もとりつつ、今日もみなさま、お元気でありますように!
一粒万倍日+神吉日+母倉日と、寺社仏閣へのお参り日和ですが、そのときには、水分お忘れなく持参くださいね。

明日、八月三日は、女性300人だけで担ぐ「天狗みこし」が有名な、群馬の「沼田まつり」ですが、今年は残念ながら中止となったようです。
「おぎょん」と親しまれ、江戸時代から続く、須賀神社さんの「祇園祭」が元で、地元の方々総勢で、約二十万人で賑わうそうです。
来年こそ、多くの人々で賑わい、掛け声や笑顔あふれる、夏祭り、開催されますように!!

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<「元伊勢編」マガジン追加しました>

「ことの葉綴り」は、神話の、「神さまも“失敗して成長した”」「“神話は今も生きている”」と、どこかユニークで魅力的な神さまごとの物語編と、ときおり綴る「エッセイ」編。
そして、最近まで綴っておりました、伊勢の神宮ができるまでの「元伊勢」編で、「マガジン」で分かれています。
今回、『元伊勢編』の新しいマガジンを追加しました。

神話17 元伊勢 倭姫命様編4 伊勢神宮ご鎮座とまとめ(66本)


神話16 天照大御神様御杖代 元伊勢 倭姫命様編3 伊勢2(44本)

それまでの「元伊勢」編マガジンはこちらです。
「元伊勢」編、合計、187本の記事となります。
よかったら、「伊勢のこと知りたい」と思われたときに、お時間あるときにまとめて順番にお読みいただければ幸いです。
みなさんのおかげで、続けております。
ほんとうにありがとうございます

神話15 天照大御神様御杖代 元伊勢 倭姫命様編2 伊勢1(36本)

神話14 天照大御神様御杖代 元伊勢 倭姫命様編1 伊勢迄(25本)


神話13 天照大御神様御杖代 元伊勢 豊鋤入姫さま編(16本)

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兄と弟、大碓命と小碓命

父である景行天皇(けいこうてんのう)が、お妃とするはずの姉妹を横取りしたうえ、別の女性を天皇に差し出し、宮中の大切な朝と夕の食事の儀礼にも顔を出さなくなった、大碓命(おおうすのみこと)。
周りのものも、何が起こったのかは、口にこそしませんが、わかっていました。

景行天皇(けいこうてんのう)は、同じ母を持つ小碓命(をうすのみこと)に、そのことを嘆き、そして「そなたがいって、ねぎ教え諭せ」と、お命じになられました。

まだ十五の小碓命(をうすのみこと)は、まっすぐな心の持ち主でした。敬う父である天皇への兄の大碓命(おおうすのみこと)の裏切りについて、「あるまじきこと、決して許してはならぬ!」と、思っていたのでしょう。

『日本書記』では、大碓命(おほうすのみこと)と、小碓命(をうすのみこと)は、双子ともありましたが……きっと年の差のある兄と弟だったのではないかしら、と思います。

母が同じ兄弟ですから、他のものたちよりも交流はあったでしょうし、生真面目な少年の小碓命(をうすのみこと)は、兄の大碓命(おほうすのみこと)のしたことに対して、
兄上、いったいどういうつもりですか?」
「兄上のしたことは、裏切りです」
「なぜそのようなことでできるのですか?

すでになんども、言っていたのではないでしょうか。
大碓命(おほうすのみこと)にも正直に言えるのは、小碓命(をうすのみこと)は、唯一の存在だったでしょう。
兄の大碓命(おほうすのみこと)からすると、皇后の長男として生まれた自分こそ、皇位を継承するのだと、思いもあったのかもしれません。
まだ幼い少年の弟のいうことなど、聞く耳ももたなかったのでしょう。
小碓命(をうすのみこと)も、胸中に、どうしようもない想いを抱えていたのではないでしょうか。

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ねんごろに教え諭せ

そんなとき、敬愛する父、天皇から、その兄についての嘆きと怒りのこもった言葉を聞いたのです。
そなたが行って、ねぎ教え諭せ」と……。

ねぎ(ねぐ)は今でいうと「ねんごろ]」で「ねんごろに教え諭せ」という感じです。

で、ねんごろというのは、ていねいに、入念に、手厚く、という意味を持ちますが……言葉とは、文字で書くのと、耳で聞くのとは違ったりしますよね?
たとえば、“ちょっとかわいがってやる
これ、愛情をかける対象にいうときと、よく「吉本新喜劇」などで見るように(苦笑)、脅迫、暴力でいうことを聞かせる意味にも聞こえるんですよね。

父である景行天皇は、いうことを聞かない、どうしようもないダメ長男を、いちばん身近な次男に、「お前がいって、ちゃんとゆっくり腹をわって話をして、皇子としてしっかりするように、教え諭してこい」と、いう思いだったようですが……。

生真面目でまっすぐな少年の小碓命(をうすのみこと)には、天皇の言葉が、「暴力でもいいから、ねじふせて痛い目にあわせて教えてこい」と、聞こえ受け取ってしまったのでした……。

この“”を受けて、小碓命(をうすのみこと)は、兄の大碓命(おほうすのみこと)の元へと、向かっていくのです……。

そして…………。

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―次回へ
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