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エッセイ

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1週間の中で【最も印象的で記録にしたい日】を書き綴ります。 ※毎週日曜日に更新
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疲れました。

NOTEの意義をお忘れつつある今日の頃。
どうもお久しぶりです。

唐突ですが、何でもかんでも否定したりネガティブになる人と一緒にいると疲れません?もう本当に嫌になってきた・・・

この間この映画見たんだーと言うと、「え、あれ映画館で見るレベルじゃないよね」とか「邦画は映画館で見るクオリティじゃない」とか言ってくるんすよ・・・。

別にそう思うのはいいんですよ?多様性の時代ですし(最近じゃあ、この

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年末に太陽を見て思うこと

 人間は暇ができるとよからぬ妄想をするものである。私だって御多分に洩れず、時間ができると、哲学者っぽいことを考えてしまう。

 ついこの間も、といっても昨日一昨日くらいの話であるが、電車に乗りながら年末気分に酔いしれていた。

 車窓から流れる景色を眺めているちょうどその時、空に輝く太陽が私の注意を引きつけた。

 私はどうも昔から、青空や夜空を仰いだり太陽や月を眺めたりする癖があった。それらは心

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エッセイ#6『対人恐怖症』

エッセイ#6『対人恐怖症』

みなさんは誰もを信用することができなくなった時期がおありだろうか。僕にはある。

一度相手が信用できなくなると、

突如としてそれが肉の塊で人の形をかたどった不気味な生き物に見えてくる。

その刹那に拳銃を取り出し僕の胸に突きつけその引き金をひき、

誰もが持つ言葉という銃弾で僕の心を撃ち抜いて殺すのではないかと恐れ慄く。

そして、僕が突っ伏したのを見て歓喜の声を上げるのではないかと想像してしま

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エッセイ#5『電車』

エッセイ#5『電車』

僕以外に誰もいない電車に乗っているとなんだか安心した心持ちになる。

日常から解放された気分になる。今は何もしなくていいんだ、と。

体を揺らしながら、ガタンゴトンと車内にこだまする音に耳を傾ける。

車窓から移りゆく景色を眺めながら、

このままどこか遠くへ行ってしまいたい気持ちになる。 

僕を知らない場所へ。僕が知らない場所へ。

こびりついた得体の知れない不安を胸に抱えながら、

同時に満

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エッセイ#4『本の価値は0か100か』

エッセイ#4『本の価値は0か100か』

「本の価値は0か100でしょ?」と母に言われた。この意見に私は断固として異議を唱える。

まず初めに、ここでは「読書」という娯楽に近い習慣に焦点を当てる、ということに触れておきたい。母と僕の会話における「本の価値」は「読書という習慣において」という文脈上の話だからだ。したがって、研究のための材料探しといった読書というよりかは調べ物に近い行為は対象とはしない。

結論から言えば、本の価値というものは

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エッセイ#3『日曜の朝』

エッセイ#3『日曜の朝』

 日曜の朝っぱらから食卓には大層な馳走が並べてある。鯛の塩焼きに蛤吸、いくら、赤飯などだ。
 常日頃より朝食抜きの生活を送る絶賛プチ断食中の私にとってトーストの一枚ですら一瞥しただけで卒倒しかけるのに、これだけの馳走を展開されるといささか見るに堪えない。



 日曜の朝っぱらからなにゆえこれほどまでの馳走がざっくばらんに並べてあるのかといえば、何を隠そう、本日は甥っ子のお食い初めなのだ。
 お

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エッセイ#2『ワクチン』

エッセイ#2『ワクチン』

 朝、7時18分。寝床に容赦なく照りつける陽光が眩しい。同時に身体の節々に鈍い痛みが走っているのを鮮明に感じる。ゆっくりと身体を持ち上げると、まるで遠征帰りの荷物を背負っているかのごとく、自分の身体がずっしりと重く感じられた。
 ワクチンの副作用───
 意識が次第に覚醒する中でそう思った。



 昨日、新型コロナウィルスのワクチンを打った。2回目の接種だ。ワクチンの副作用は1回目よりも2回目

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エッセイ♯1『免許の更新』

エッセイ♯1『免許の更新』

 10月下旬の正午。雨がしとしと降っている。秋とはいえその寒さはさすがに骨身に堪える。
 冬将軍さんよ、出陣がいささか早すぎやしないか?私は10月とは思えない厚着で身を包み、将軍との戦いに備えた。

 なぜそんなに寒い日に外出するのかと疑問に思う読者もおられることだろう。なんてことはない。自動車免許の更新手続きのためである。今日しか時間が作れなかったのだ。

 たかが免許のためだけに、私の貴重な午

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