書評

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WFH(在宅勤務)の生産性

この号は当たりかなと。特集はWFH(在宅勤務)で6本のペーパーが掲載。前半3本がいわゆる在宅勤務時の課題解決に焦点を当て、後半3本は残されたオフィスのあり方についての考察となっていて、どれも有意な内容だった。

中でも『マイクロソフトのデータが示す在宅勤務の課題』は、社員がO365を使って行う日々の業務内容をデータ化し測定する、ワークプレイス・アナリティクスと、無記名のアンケートを組み合わせて考察

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幸せの鍵は上司との関係に尽きるという身も蓋もないお話

『あなたの職場の繊細くんと残念な上司』を読んで

最近、新書のラノベ化が酷く、ああこれもタイトルで釣られたかと思いながらもつい手をだしてしまったうちの一冊。内容的には、残念な上司にならないためにはどうすればよいのかということが戦術面で具体化され、列挙されていた。

曰く、支配型のリーダーシップはやめて、支援型のリーダーシップを取るようにする。具体的にはコーチングメソッドを用いて部下とコミュニケーシ

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AIと人間の狭間で

愛読する雑誌Numberで初の将棋特集と銘打たれれば、釣られて買ってしまうではないか。でもNumberWEBなどを見ると、ちょくちょく将棋の記事はあるので、逆にいままで特集が組まれていなかったのが不思議なくらいだ。

特集が組まれたのは藤井2冠が登場したというのが最も大きな理由であるが、AIが将棋に与えたインパクトというのも相当に大きいと思う。その中でもABEMATVでの将棋放送は特筆に値するかな

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プロスポーツライクにビジネスを。なかなかできないけどね。『ネットフリックスの最強人事戦略』

最近、育成や人的リソースの仕事を行っているので、参考になるかと思い手に取ったが、全く参考にならなかった。いや、人材の維持・獲得の面で競合となる他社がどのように行っているのかという情報を得るという観点であれば、実り多い書である。参考にならないというのは、この本に書かれているプラクティスはいわゆる日本的な大企業ではどれも採用するのが難しい(ほぼ無理)と思われるからだ。

ネットフリックス(NFX)は、

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みんなサンスティーンが好き『ナッジ』

みんなサンスティーンが好きなんですね。

フリードマン、カーネマン、レシッグときてからのリバタリアン・パターナリズム。

でもなあ、どうしても強者の論理という疑念が拭えない。モヤモヤ感が消えないんですよね。

日本は周回遅れでジョブ型社会へ移行しようといているけれど熟議が足りていないように思える。
#書評 #ナッジ #リバタリアンパターナリズム

ネットビジネス版大河ドラマ『2050年のメディア』

これは面白い。この業界に関係する人にとってはマストアイテムかと。いわゆる歴史物。大河ドラマテイストとでもいいましょうか。物事ではなく人に焦点が当たっているので、読んでる方も、あの時こんなことになっていたのかと思うことありありでした。もちろん業界全体を取り上げているわけではないので、続編も期待したいところです。
#書評 #ビジネス #2050年のメディア

まさにリアル『邦人奪還』ちょっとモヤモヤもあり

まとめ読み。著者に対してのイメージは様々でしょう。でもですね、先日、映画『空母いぶき』も観ましたが、周辺事態で実戦があるかもしれないと考えた時、現場で何が起こるのかを知るためには十分な内容かと思います。現場のリアル感を称賛する向きが多いですが、自分は地政学的にみて真の友人は誰か、友人となるべきは誰かという点について考えさせられました。特に『邦人奪還』は設定を一切変えずに映画化されたら話題作間違いな

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自らの物語のルーツを辿る旅 『猫を棄てる』を読んで

妻が珍しく本を買って来てくれた。

家が傾くほど溢れる本に辟易していたのに、コロナで篭りがちな自分を見て可哀想に思ったのか「貴方、これでも読んでみたら」と村上さんの本を買って来てくれたのだ。

人は自らの親の影響を受けつつ、
己が生きた時代の影響を重ね合わせながら、
自らの人生を生きる生き物なのだ

それがこの本を読んで思ったことだ。

村上さんの物語は、何処か不思議なところがあって、この世とあの

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歴史は繰り返すことはないが韻を踏む。一身独立して一国独立す。あなたには国民としてのプロフェッショナルリズムはあるのかが問われている。

『見えない戦争』を読む。

新書は、専門書を読む前の入り口であったり、できる限り新鮮な情報をまとまった形で届けるのが本来の役割だ。その点、本書は新書本来の役割に徹していて清々しい。

田中さんは、言わずと知れた外交のプロフェッショナルで北朝鮮の拉致問題解決に向けて、現場で任に当たっていただけあって、当時の状況説明に関する記述には非常にリアリティがある。

で、この本の発行は2019年11月であり

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