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授業アイデア集

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中学国語の授業アイデアをまとめています。先行研究のある魅力的な授業から、実験的な創作授業まで。つまらないこともおもしろく、昔の自分に読んでほしい、子どもと共に学びたい、という気持…
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#国語

1分相談タイム

1分相談タイム

授業中に挙手で発表を求めても、
手が挙がらず、停滞していまう。
そういうことは、たまにあります。

原因は、
①問題が難しく、自信を持って発表できない。
②間違えた時の周囲の反応が怖い。
などが考えられます。

対処としては、
①発問の設定を見直す
②教師が解説して流す
のどちらかを取る先生が多いと思います。
ちなみに私は、
考えるときには事前にノートに意見を書く時間を取っているので、
その時にい

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ABクイズ

ABクイズ

名詞の学習は、他の品詞の学習と少し違います。
中学国語で名詞を学習する頃には、
英語で具体例を掴んでいるし、
「物の名前を表す言葉」などとして小学校で学んでいます。
ですから、

いきなりクイズで入ります。今日は最初にクイズを出します。
ABクイズです。
Aは、すいか、うきわ
Bは、バット、ホームラン
さぁ、仲間分けのルールが分かりますか?

生徒の何人かがすぐにわかったと笑顔になります。
例えば

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参観日の国語#3

参観日の国語#3

1年生から持ち上がってきた学年の、
3年の参観日ともなると、
参加する保護者が減ってくることもありますが、
増えてくる場合もあります。

期待に応えるべく考えたのが、

ニューストピックを作ろう!の授業です。
ネットのコラム記事から着想を得ました。

要約すると、
Yahoo!ニュースのトピックは、
13文字という制限の中で、
記事の内容を伝え、
嘘なく人を惹きつける、
ということを工夫している、

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参観日の国語#2

参観日の国語#2

参観日の国語。
定番は、子どもたちに、
練習してきた発表を見てもらうという形が、
多いように思います。

でも、本当を言うと、
子どもたちが、どう考えて、
どう工夫していくのか、
というところも見せたい。
でも、それをすると、全員の活動を発表できない…

そういう葛藤を抱えたことのある方は、
多いのではないでしょうか?

私も、
連続で担任する生徒がいますから、
3年間同じ授業で、
参観日を過ごす

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参観日の国語

参観日の国語

保護者の観に来る参観日。
普段の授業の成果を発表する、というスタイルと、
保護者も一緒に楽しめる、というスタイルがあると思います。

どちらか一方を、推奨するわけではありませんが、
都合をつけてせっかく来てもらったので、
我が子の活動も見れて、
大人も考えられるような授業をしたいと考えています。
そんな参観日の授業アイデアを1つ紹介します。

今日は参観日で緊張している人も多い様ですが、
安心して

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俳句×プレゼン

俳句×プレゼン

テレビ番組などでも取り上げられ、
子どもたちにとっても身近になった俳句。
五七五の短い詩は、創作する形の活動が多いのですが、
あえて、
「俳句を味わう」ということに焦点を当てて授業しました。

俳句は素晴らしい詩型ですが、
創作させてみると、
中学生には、少し短いと感じるようです。
短歌の方が、のびのびとした作品を作るな、
という感覚が、私にはあります。

そんなことも相まって、
『俳句の可能性』

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こんなの、要らなくないですか?

こんなの、要らなくないですか?

テレビの中でとぼけた顔で、
古市憲寿さんが言う。
取り上げられたニュースに対して、
本質的な部分を批判している。
古市憲寿さんは、
クリティカル・シンキングの名手だろう。

古市憲寿さんになろうと言うつもりではないが、
伊集院光さんの
深夜の馬鹿力というラジオ番組で、
お題にとられるほど、印象深い言い回しです。

別記事で、
クリティカル・リーディングについて書きました。
今回は
井上ひさしさんの

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後輩に1冊オススメするなら?

後輩に1冊オススメするなら?

授業を見学に来てくれた後輩から、
教育書でオススメの本を聞かれることがあります。
大変嬉しいことなのですが、
その人に合った本を見立てるのは、
中々難しいものです。

基本教師という仕事は多忙なので、
意欲があったとしても、
日々の仕事に手一杯で、
せっかく買った本も、
積ん読状態というのはよくある話です。

「これでどうだ!?」
と思って貸した本が、
「すみません、読めませんでした。」
と返って

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国語のノート活性化

国語のノート活性化

「どうやって勉強すればいいかわからない」
とよく言われるのが国語です。

先生によって答えは変わると思います。
よく本を読んだ方がいいと言われますが、
すぐに効果が実感できるものではありません。
ですから、
タイミングによっても答えは変わります。
受験間近の生徒に本を読めとは言ってられません。
他の科目も勉強しなければならないのだから、
問題演習を繰り返す方が効果は出るでしょう。

そんな中の、

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私のエーミールは

私のエーミールは

ヘルマン・ヘッセの
『少年の日の思い出』は、
中学校の教科書の中でも、
特にインパクトの強い作品です。
その中でも、

エーミールという少年が印象に残っている方も多いと思います。「あらゆる点で模範少年」
「非の打ちどころがないという悪徳をもっていた」
エーミールを
子どもたちはどう読んだのでしょうか。

エーミール視点で物語を書き換える、
リライトは、
教科書でも薦められるほどメジャーな手法です。

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ビジュアルツールで思考が動き出す

ビジュアルツールで思考が動き出す

「ビジュアル・ツール 」という言葉は、
国語ではあまり一般的ではありません。

そもそも私は、
「図にする」ということに、抵抗感すらありました。
「本文を図にまとめては単純になりすぎる」
「まとめた気になってしまう」
しかしこれは、私の誤解だったのです。

まず、何のために図を用いるのか。
主題を「まとめるため」とするならば、
「自分の言葉で、文字で書き表す」
という活動の方が“国語的”かもしれま

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授業をつくる

授業をつくる

ある日、生徒が描いた4コママンガに、私が登場しました。
生徒が日記を書き、教師がコメントをするという仕組みの中で、
ある生徒から提案してきた、日々のささやかな楽しみでした。

その中で、
黒板を背にセンセイが言います。
「わかったか?」
次のコマに複数の生徒がいます。
元気に「はい!」と答える生徒の横で、
「…うーん?」と唸る険しい顔の生徒。

「うーん…」と思わず唸りました。
これが俺の授業か…

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