桐生文人
仄暗い世界観の掌握小説集です。いつもとは違う雰囲気を楽しんで下さい。別名を使用し、別サイトに書いていたものも含まれています。
この作品は、別名を使用し、とあるブログサイトで書いていた物です。タイトルや人物名を一部変更し、リライトしました。 既婚者である恭子さんに恋をした、吉沢宗介。そんな彼の内緒の日記。
二度目の夏も、甘くて苦いバニラのようで。
恋愛小説です。
妻への気持ちを綴った詩たちです。
2019年11月29日 21:13 今日は外で食事を済ませた。 家に帰り、風呂の準備。 いつもの時間まで待ってみるかな。 スマホを覗くと、増えているのはLINEの通知だけ。 ごめ…
鳴る。 鳴る。 最後の鐘が鳴る。 「やっと来た。」 思わずそうつぶやき、ふと思う。 やっぱり待ってたのかな。 この時を。楽になれるこの時を。 眩しいほど輝く暗闇の中…
2019年11月29日 13:49 昨晩のあなたを思い出し。 ふと、メールをしたくなる。 何をしてますか? ランチ? 買い物? 散歩? それとも…。 同じように、俺を思い出した…
向井みずき君を見つけたのは、本当の本当に、偶然。 SNSをしていて、ふとしたきっかけだったんだ。 びっくりした。 また出会えるなんて思ってなかったから。 舞い上がっ…
2019年11月29日 8:28 今朝のコーヒーはブラックで。 頭をしっかりさせないと、昨晩のあなたばかり思い出してしまう。 まぁ、それもいいんだけど。 やりたくなるから。 …
なんだか懐かしくなって。 最初はそのくらいの軽い気持ちだったんだ。 でもね。 やっとみずき君と再会できた。 みずき君は大学時代の元カレ。 別れた後は連絡も取れ…
2019年11月29日 6:21 なんとなく目が覚める。 まだ心地よい疲労感があって。 昨晩のあなたとの情事を思い出す。 あなたは思い出すかな。 まだ感触は残っているかな。 …
2019年11月28日 23:12 恭子さんと会った夜は よく眠れる。 あれだけしていれば、もうしないよね…? 幸福感 満足感 達成感 充実感 すべてがある。 まだ、思い出せ…
2019年11月28日 22:24 会って。 タクシーで少し離れたホテルへ向かう。 入室すると。 「宗介君。」 後ろから呼ばれて。 「なんですか?」 振り返ると急にネクタイを引…
2019年11月28日 11:10 仕事中。 恭子さんからメールが来た。 『今日は定時で終わる?(*'ω'*)』 『その予定です。』 『じゃあ、少し会えないかな?(*^ω^*)』 会えない…
電車を見送った。 たまには、素直に甘えようかな。 ちょっと嫌な事があって。 柄にもなくそんな事を思った。 くるっと向きを変え、駅の出口を目指す。 『伊吹くんに…
2019年11月28日 7:37 今朝は一人でコーヒーを飲む。 砂糖とミルク。 少し甘めが飲みたくなって。 静かな空間に落ち着かず、とりあえずテレビをつける。 ざっと新聞に…
2019年11月28日 2:33 『おやすみ』がなかったから しばらくメールを待ってる。 寝てしまったのかな? そんなに眠たくなるまで。 寝る寸前まで。 俺とメールのやりとり…
2019年11月27日 23:11 紗希は。 俺が受け持っているマンションの1つで、フロント受付をしている。 お客様を案内する時、様子を見に行った時。 少し話すようになって。…
あぁ。 ここは、君の部屋か。 えーと。 今日で何日目かな…。 薄暗く狭いベッドルームで、ふと目を覚ます。 とりあえず生きてはいるみたいだな。 隣にいる君に背を向けた…
2019年11月27日 17:30 恭子さん。 あなたに会って。 どこに行かなくてもいい。 ゆったりとセックスして。 『宗介君、愛してる。』 って言ってくれて。 『恭子さん、…
2020年5月11日 22:07
2019年11月29日 21:13今日は外で食事を済ませた。家に帰り、風呂の準備。いつもの時間まで待ってみるかな。スマホを覗くと、増えているのはLINEの通知だけ。ごめんな、紗希。今日はまだ連絡を取る気はしない。君のLINEは読まない。どんな内容でも。たとえ今すぐの用事だとしても。大切な用事だとしても。いつもみたいに、気持ちを伝える内容だったとしても。今の俺
2020年5月10日 16:43
鳴る。鳴る。最後の鐘が鳴る。「やっと来た。」思わずそうつぶやき、ふと思う。やっぱり待ってたのかな。この時を。楽になれるこの時を。眩しいほど輝く暗闇の中で。ぼんやりとそんな事を思った。ふと振り返ると、君がいて。しゃがみ込んでうつむき、耳を塞いでいた。跪きその小さな手をそっと掴んで、耳から引き離す。ポンポンと頭を撫でて顔を近づけた。「君のだと思った?残念。あれは僕
2020年5月10日 14:43
2019年11月29日 13:49昨晩のあなたを思い出し。ふと、メールをしたくなる。何をしてますか?ランチ?買い物?散歩?それとも…。同じように、俺を思い出したりしてくれてる?また会いたいなぁって。次はデートがいいかなぁって。セックスもいいけどねって。それとも、昨晩を思い出して。身体が疼いたりしてる?もう…触ってたり。する?恭子さん。なんでも
2020年5月9日 16:43
向井みずき君を見つけたのは、本当の本当に、偶然。SNSをしていて、ふとしたきっかけだったんだ。びっくりした。また出会えるなんて思ってなかったから。舞い上がって、運命なのかもなんて思ったりして。 わぁわぁ言いながら今までのものを全部見た。最初は彼がアップした写真を見たり、ちょっとした物を読んだりしてるだけでよかったんだ。相変わらずだなぁとか、元気にしてるんだなぁとか。彼女がいる
2020年5月8日 09:54
2019年11月29日 8:28今朝のコーヒーはブラックで。頭をしっかりさせないと、昨晩のあなたばかり思い出してしまう。まぁ、それもいいんだけど。やりたくなるから。テレビをつけて、新聞に目を通して。出勤の準備。なかなかうまくまとまらない髪も、今日は許せる。そうだ。あれを持って行こう。あなたがプレゼントしてくれたハンカチ。なんだかあなたを連れて行くようで。入
2020年5月6日 16:23
なんだか懐かしくなって。最初はそのくらいの軽い気持ちだったんだ。でもね。 やっとみずき君と再会できた。みずき君は大学時代の元カレ。別れた後は連絡も取れなくて、もう忘れていたのに。SNSを見てて偶然見つけた。そこはまた後日、詳しく書こうかな。とりあえず。呼び出したのはとある駅構内のスタバ。 目立つから、来るとすぐにわかった。「みずき君。やっぱり変わってないね。」
2020年5月5日 20:03
2019年11月29日 6:21なんとなく目が覚める。まだ心地よい疲労感があって。昨晩のあなたとの情事を思い出す。あなたは思い出すかな。まだ感触は残っているかな。あなたの中に、俺のものが入っていた感触。それを激しい動きで味わっていた感触。「…ダメだ。」ニヤけて思わず布団で顔を隠す。だって昨晩のあなたは、とてもとても素敵で。思い出してまたしたくなって。次
2020年5月4日 20:06
2019年11月28日 23:12恭子さんと会った夜はよく眠れる。あれだけしていれば、もうしないよね…?幸福感満足感達成感充実感すべてがある。まだ、思い出せるよ。恭子さんの中はとても温かかった。あの動きはとても激しくて。あなたの肌が吸い付き柔らかいものが押し付けられて。憶えてる。思い出せる。全部。全部。恭子さん、恭子さん。恭子さん。
2020年5月3日 10:19
2019年11月28日 22:24会って。タクシーで少し離れたホテルへ向かう。入室すると。「宗介君。」後ろから呼ばれて。「なんですか?」振り返ると急にネクタイを引っ張られ。少し屈んだ俺にキスをしてきた。舌を入れて絡ませて強く吸ってきて。そのままぐいぐい押してくる。「ちょっ…危ないよ。」そう言ってもおかまいなしで、ベッドに仰向けに倒された。俺に跨った恭
2020年5月2日 18:26
2019年11月28日 11:10仕事中。恭子さんからメールが来た。『今日は定時で終わる?(*'ω'*)』『その予定です。』『じゃあ、少し会えないかな?(*^ω^*)』会えないわけない。会えるしかない。会うしかない。舞い上がる気持ちを抑えて。『大丈夫ですよ』なんて。ニヤける口を左手で隠して。右手はうまく文字を打てなくて。でもそんな事は内緒で。『じゃ
2020年5月1日 21:00
電車を見送った。たまには、素直に甘えようかな。 ちょっと嫌な事があって。柄にもなくそんな事を思った。くるっと向きを変え、駅の出口を目指す。『伊吹くんに会いたい。会って甘えたい。』そう思ったんだ。けど。そう思ったのが間違いだった。しばらく歩いて目的地に着いた。マンションを見上げる。連絡しないまま来たけど、大丈夫かな?勢いで訪れた事を少し後悔しつつ、ゆっく
2020年5月1日 09:16
2019年11月28日 7:37今朝は一人でコーヒーを飲む。砂糖とミルク。少し甘めが飲みたくなって。静かな空間に落ち着かず、とりあえずテレビをつける。ざっと新聞に目を通して。出勤の準備。寝癖のつきやすい髪が、今日は綺麗にまとまって。嬉しいはずが。言う相手がいない事に、少し寂しくなる。こんな、本当に些細な。でも嬉しかった事。わざわざメールで知らせるほどで
2020年5月1日 08:51
2019年11月28日 2:33『おやすみ』がなかったからしばらくメールを待ってる。寝てしまったのかな?そんなに眠たくなるまで。寝る寸前まで。俺とメールのやりとりをしてくれてたの?そう思うと嬉しくて。スマホを持ったまま眠るあなたを想像して。クスッと笑う。でも。違う理由なら。恭子さん。あなたはあの人に抱かれているのかもしれない。どんな顔を見せる
2020年4月30日 07:36
2019年11月27日 23:11紗希は。俺が受け持っているマンションの1つで、フロント受付をしている。お客様を案内する時、様子を見に行った時。少し話すようになって。LINEの交換をしてくれと言われて。そのうち食事に行くようになった。「あの、周りからはなんて呼ばれてるんですか?」「んー?普通に宗介かな。」「じゃあ、私も…宗介…って呼びたいです。」「ははっ。いいよ。
2020年4月29日 18:51
あぁ。ここは、君の部屋か。えーと。今日で何日目かな…。薄暗く狭いベッドルームで、ふと目を覚ます。とりあえず生きてはいるみたいだな。隣にいる君に背を向けたまま、起き上がってメガネをかけた。んー。まだいるのか。あいつ。俯き髪をかきあげながら、視界の端に映るあいつを見る。昨日から、見えてはいけないものが。見えるんだよ。あいつは手招きして僕を誘う。薄ら笑いを浮かべて。
2020年4月29日 12:12
2019年11月27日 17:30恭子さん。あなたに会って。どこに行かなくてもいい。ゆったりとセックスして。『宗介君、愛してる。』って言ってくれて。『恭子さん、俺も愛してる。』って答えて。ただ 見つめ合って。何の欲もないただの愛情だけのキスをして。それだけで 俺は満たされます。早く会いたいよ。恭子さん。もうすぐ会えるかな