桐生文人

自由気ままに。好きな事を好きなように書き綴っています。

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マガジン

  • Another World

    仄暗い世界観の掌握小説集です。いつもとは違う雰囲気を楽しんで下さい。別名を使用し、別サイトに書いていたものも含まれています。

  • forevermore

    この作品は、別名を使用し、とあるブログサイトで書いていた物です。タイトルや人物名を一部変更し、リライトしました。 既婚者である恭子さんに恋をした、吉沢宗介。そんな彼の内緒の日記。

  • vanilla

    二度目の夏も、甘くて苦いバニラのようで。

  • puzzle

    恋愛小説です。

  • 詩。妻へ。

    妻への気持ちを綴った詩たちです。

記事一覧

25. まだまだ感じていたいから

2019年11月29日 21:13 今日は外で食事を済ませた。 家に帰り、風呂の準備。 いつもの時間まで待ってみるかな。 スマホを覗くと、増えているのはLINEの通知だけ。 ごめ…

桐生文人
4年前
9

鐘の音が響く間

鳴る。 鳴る。 最後の鐘が鳴る。 「やっと来た。」 思わずそうつぶやき、ふと思う。 やっぱり待ってたのかな。 この時を。楽になれるこの時を。 眩しいほど輝く暗闇の中…

桐生文人
4年前
12

24. 昼休みに

2019年11月29日 13:49 昨晩のあなたを思い出し。 ふと、メールをしたくなる。 何をしてますか? ランチ? 買い物? 散歩? それとも…。 同じように、俺を思い出した…

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4年前
9

みーな. Page 2

向井みずき君を見つけたのは、本当の本当に、偶然。 SNSをしていて、ふとしたきっかけだったんだ。 びっくりした。 また出会えるなんて思ってなかったから。 舞い上がっ…

桐生文人
4年前
10

23. 余韻

2019年11月29日 8:28 今朝のコーヒーはブラックで。 頭をしっかりさせないと、昨晩のあなたばかり思い出してしまう。 まぁ、それもいいんだけど。 やりたくなるから。 …

桐生文人
4年前
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みーな . Page 1

なんだか懐かしくなって。 最初はそのくらいの軽い気持ちだったんだ。 でもね。  やっとみずき君と再会できた。 みずき君は大学時代の元カレ。 別れた後は連絡も取れ…

桐生文人
4年前
9

22. 早起き

2019年11月29日 6:21 なんとなく目が覚める。 まだ心地よい疲労感があって。 昨晩のあなたとの情事を思い出す。 あなたは思い出すかな。 まだ感触は残っているかな。 …

桐生文人
4年前
8

21. 寝る前に

2019年11月28日 23:12 恭子さんと会った夜は よく眠れる。 あれだけしていれば、もうしないよね…? 幸福感 満足感 達成感 充実感 すべてがある。 まだ、思い出せ…

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4年前
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20. 今夜のあなたは

2019年11月28日 22:24 会って。 タクシーで少し離れたホテルへ向かう。 入室すると。 「宗介君。」 後ろから呼ばれて。 「なんですか?」 振り返ると急にネクタイを引…

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19. 定時にあがったら

2019年11月28日 11:10 仕事中。 恭子さんからメールが来た。 『今日は定時で終わる?(*'ω'*)』 『その予定です。』 『じゃあ、少し会えないかな?(*^ω^*)』 会えない…

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1. それは突然で

電車を見送った。 たまには、素直に甘えようかな。  ちょっと嫌な事があって。 柄にもなくそんな事を思った。 くるっと向きを変え、駅の出口を目指す。 『伊吹くんに…

桐生文人
4年前
7

18. 今朝はひとり

2019年11月28日 7:37 今朝は一人でコーヒーを飲む。 砂糖とミルク。 少し甘めが飲みたくなって。 静かな空間に落ち着かず、とりあえずテレビをつける。 ざっと新聞に…

桐生文人
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9

17. おやすみ

2019年11月28日 2:33 『おやすみ』がなかったから しばらくメールを待ってる。 寝てしまったのかな? そんなに眠たくなるまで。 寝る寸前まで。 俺とメールのやりとり…

桐生文人
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7

16. 紗希との出会いと、初めての夜

2019年11月27日 23:11 紗希は。 俺が受け持っているマンションの1つで、フロント受付をしている。 お客様を案内する時、様子を見に行った時。 少し話すようになって。…

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ピエロ

あぁ。 ここは、君の部屋か。 えーと。 今日で何日目かな…。 薄暗く狭いベッドルームで、ふと目を覚ます。 とりあえず生きてはいるみたいだな。 隣にいる君に背を向けた…

桐生文人
4年前
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15. 早く…

2019年11月27日 17:30 恭子さん。 あなたに会って。 どこに行かなくてもいい。 ゆったりとセックスして。 『宗介君、愛してる。』 って言ってくれて。 『恭子さん、…

桐生文人
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25. まだまだ感じていたいから

2019年11月29日 21:13

今日は外で食事を済ませた。

家に帰り、風呂の準備。

いつもの時間まで待ってみるかな。

スマホを覗くと、増えているのはLINEの通知だけ。

ごめんな、紗希。
今日はまだ連絡を取る気はしない。
君のLINEは読まない。

どんな内容でも。
たとえ今すぐの用事だとしても。
大切な用事だとしても。

いつもみたいに、気持ちを伝える内容だったとしても。

今の俺

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鐘の音が響く間

鐘の音が響く間

鳴る。
鳴る。

最後の鐘が鳴る。

「やっと来た。」
思わずそうつぶやき、ふと思う。
やっぱり待ってたのかな。
この時を。楽になれるこの時を。

眩しいほど輝く暗闇の中で。
ぼんやりとそんな事を思った。

ふと振り返ると、君がいて。
しゃがみ込んでうつむき、耳を塞いでいた。
跪きその小さな手をそっと掴んで、耳から引き離す。

ポンポンと頭を撫でて顔を近づけた。

「君のだと思った?残念。あれは僕

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24. 昼休みに

2019年11月29日 13:49

昨晩のあなたを思い出し。
ふと、メールをしたくなる。

何をしてますか?

ランチ?
買い物?
散歩?

それとも…。

同じように、俺を思い出したりしてくれてる?

また会いたいなぁって。
次はデートがいいかなぁって。
セックスもいいけどねって。

それとも、昨晩を思い出して。

身体が疼いたりしてる?

もう…触ってたり。

する?

恭子さん。
なんでも

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みーな. Page 2

みーな. Page 2

向井みずき君を見つけたのは、本当の本当に、偶然。

SNSをしていて、ふとしたきっかけだったんだ。

びっくりした。
また出会えるなんて思ってなかったから。

舞い上がって、運命なのかもなんて思ったりして。 わぁわぁ言いながら今までのものを全部見た。

最初は彼がアップした写真を見たり、ちょっとした物を読んだりしてるだけでよかったんだ。

相変わらずだなぁとか、元気にしてるんだなぁとか。彼女がいる

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23. 余韻

2019年11月29日 8:28

今朝のコーヒーはブラックで。

頭をしっかりさせないと、昨晩のあなたばかり思い出してしまう。

まぁ、それもいいんだけど。
やりたくなるから。

テレビをつけて、新聞に目を通して。

出勤の準備。

なかなかうまくまとまらない髪も、今日は許せる。

そうだ。
あれを持って行こう。

あなたがプレゼントしてくれたハンカチ。

なんだかあなたを連れて行くようで。

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みーな . Page 1

みーな . Page 1

なんだか懐かしくなって。
最初はそのくらいの軽い気持ちだったんだ。

でもね。 

やっとみずき君と再会できた。

みずき君は大学時代の元カレ。

別れた後は連絡も取れなくて、もう忘れていたのに。SNSを見てて偶然見つけた。

そこはまた後日、詳しく書こうかな。

とりあえず。
呼び出したのはとある駅構内のスタバ。 

目立つから、来るとすぐにわかった。

「みずき君。やっぱり変わってないね。」

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22. 早起き

2019年11月29日 6:21

なんとなく目が覚める。

まだ心地よい疲労感があって。

昨晩のあなたとの情事を思い出す。

あなたは思い出すかな。
まだ感触は残っているかな。

あなたの中に、俺のものが入っていた感触。

それを激しい動きで味わっていた感触。

「…ダメだ。」

ニヤけて思わず布団で顔を隠す。

だって昨晩のあなたは、とてもとても素敵で。

思い出してまたしたくなって。

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21. 寝る前に

2019年11月28日 23:12

恭子さんと会った夜は
よく眠れる。

あれだけしていれば、もうしないよね…?

幸福感

満足感

達成感

充実感

すべてがある。

まだ、思い出せるよ。

恭子さんの中はとても温かかった。

あの動きはとても激しくて。

あなたの肌が吸い付き
柔らかいものが押し付けられて。

憶えてる。
思い出せる。

全部。全部。

恭子さん、恭子さん。

恭子さん。

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20. 今夜のあなたは

2019年11月28日 22:24

会って。

タクシーで少し離れたホテルへ向かう。

入室すると。

「宗介君。」
後ろから呼ばれて。

「なんですか?」
振り返ると急にネクタイを引っ張られ。

少し屈んだ俺にキスをしてきた。

舌を入れて
絡ませて
強く吸ってきて。

そのままぐいぐい押してくる。
「ちょっ…危ないよ。」
そう言ってもおかまいなしで、ベッドに仰向けに倒された。

俺に跨った恭

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19. 定時にあがったら

2019年11月28日 11:10

仕事中。

恭子さんからメールが来た。

『今日は定時で終わる?(*'ω'*)』
『その予定です。』
『じゃあ、少し会えないかな?(*^ω^*)』

会えないわけない。
会えるしかない。
会うしかない。

舞い上がる気持ちを抑えて。

『大丈夫ですよ』

なんて。

ニヤける口を左手で隠して。
右手はうまく文字を打てなくて。

でもそんな事は内緒で。

『じゃ

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1. それは突然で

1. それは突然で

電車を見送った。

たまには、素直に甘えようかな。 

ちょっと嫌な事があって。
柄にもなくそんな事を思った。

くるっと向きを変え、駅の出口を目指す。

『伊吹くんに会いたい。会って甘えたい。』

そう思ったんだ。

けど。

そう思ったのが間違いだった。

しばらく歩いて目的地に着いた。

マンションを見上げる。

連絡しないまま来たけど、大丈夫かな?

勢いで訪れた事を少し後悔しつつ、ゆっく

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18. 今朝はひとり

2019年11月28日 7:37

今朝は一人でコーヒーを飲む。

砂糖とミルク。

少し甘めが飲みたくなって。

静かな空間に落ち着かず、とりあえずテレビをつける。

ざっと新聞に目を通して。

出勤の準備。

寝癖のつきやすい髪が、今日は綺麗にまとまって。

嬉しいはずが。

言う相手がいない事に、少し寂しくなる。

こんな、本当に些細な。
でも嬉しかった事。

わざわざメールで知らせるほどで

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17. おやすみ

2019年11月28日 2:33

『おやすみ』がなかったから

しばらくメールを待ってる。

寝てしまったのかな?

そんなに眠たくなるまで。
寝る寸前まで。

俺とメールのやりとりをしてくれてたの?

そう思うと

嬉しくて。

スマホを持ったまま眠るあなたを想像して。

クスッと笑う。

でも。

違う理由なら。

恭子さん。

あなたはあの人に抱かれているのかもしれない。
どんな顔を見せる

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16. 紗希との出会いと、初めての夜

2019年11月27日 23:11

紗希は。

俺が受け持っているマンションの1つで、フロント受付をしている。

お客様を案内する時、様子を見に行った時。

少し話すようになって。

LINEの交換をしてくれと言われて。

そのうち食事に行くようになった。

「あの、周りからはなんて呼ばれてるんですか?」
「んー?普通に宗介かな。」
「じゃあ、私も…宗介…って呼びたいです。」
「ははっ。いいよ。

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ピエロ

ピエロ

あぁ。
ここは、君の部屋か。
えーと。
今日で何日目かな…。

薄暗く狭いベッドルームで、ふと目を覚ます。
とりあえず生きてはいるみたいだな。

隣にいる君に背を向けたまま、起き上がってメガネをかけた。

んー。
まだいるのか。あいつ。

俯き髪をかきあげながら、視界の端に映るあいつを見る。

昨日から、見えてはいけないものが。
見えるんだよ。

あいつは手招きして僕を誘う。
薄ら笑いを浮かべて。

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15. 早く…

2019年11月27日 17:30

恭子さん。

あなたに会って。

どこに行かなくてもいい。

ゆったりとセックスして。

『宗介君、愛してる。』
って言ってくれて。

『恭子さん、俺も愛してる。』
って答えて。

ただ 見つめ合って。

何の欲もない

ただの

愛情だけのキスをして。

それだけで

俺は

満たされます。

早く会いたいよ。

恭子さん。

もうすぐ会えるかな