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小野寺拓也、田野大輔『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』岩波書店、2023年、A5判、120ページ、902円(税込)。
第1刷は瞬く間に書店から消え、第2刷はネット注文に充てるために書店にはほとんど出回らず、学術系の本としては異例の売り上げで何刷も重ねている話題の本です。私は奇跡的に幻の第1刷を手に入れていましたが、体調を崩したりバタバタしたりで先月初めにようやく読み終わり、今感想を書いています。時差。 本書の概要本書は前半で、ナチ党についての基本事項と、ナチ党とヒトラーが権力を握っていく過程まとめます。具体的には、「ナチズム」の邦訳の問題点と、そのイデオロギー的な背景を指摘します。続いて、