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イギリス①出会い

現在の私は、16世紀イングランド史を専門に研究している博士課程の学生だ。今回は、今に至るまでの私とイギリスの話を書こうと思う。自己紹介がわりである。細かく書いていると博論並みの長さになるので、かなり割愛する。それでも長くなるので、4編に分けてみた。今回は高校まで。

小学2年生で青い鳥文庫のミステリを読み尽くし、海外ミステリの子供向け翻訳に手を出して、ホームズに出会った。そこからイギリスにすっかりハマり、テレビから「イギリス」と聞こえたらすっ飛んでいって、正座でテレビを見る小学生になった。小学校の卒業文集には、立派なシャーロキアンになる、みたいなことを書いた。

中学生のときには、自分で英国王室史やイギリス史の本を買って何冊も何度も読んだ。英国王室の家系図を書くことが趣味の一つだった。卒業前のホームルームで将来の夢を1人ずつ言わされたとき、イギリスに住むと言った記憶がある。卒業式カウントダウンの日めくりカレンダーをクラス全員で1人1日担当して作らされたとき、何かことわざや名言的なものを添えないといけなかったので、チャーチルの言葉を載せた。

高校は、選抜試験に受かれば英国研修に行ける公立、という理由で選んだ。この研修で2年生の時に初渡英を果たす。研修生の家族が出発の見送りに来ていて、私の母も来てくれていた。最後の見送りゾーンで他の生徒がみんな振り返るなか、私だけは一度も振り返らなかったと未だに母に言われる。心はもうイギリスにいた。2週間後に帰国して、迎えに来てくれていた母に放った第一声は「イギリスに帰りたい」だった。高校の時間割でたまにあったLHR(Long Home Room) を見ると、London Heathrowを思い出していた。

この頃にはイギリスと共に生きていこうと思い始めていた。在英日本大使館や、在日英大使館・領事館、英資本の会社などを調べていた。イギリスの何に一番惹かれるかというと歴史だったこともあり、大学教授もありかもしれないと思った。とりあえず大学では1年間の交換留学をしようと決めた。

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