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ケンヨウの階層

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自分自身に関わる文章を書きとめていきます。仕事のこと、生活のこと、いま夢中なことなど僕自身についてです。
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[ちょっとしたこと]気づけば春だったよ

[ちょっとしたこと]気づけば春だったよ

「春に疎い」のは、仕事柄、いや勤めている会社のせいだと思っている。なにせ一般的な会社と比べて会計期が3月で終わらない会社であるためである。それは仕方がない。晴れやかに迎える4月がないことは、季節感を失わせるには十分すぎる。
 今朝、電車に乗ると他人事の世界で新しく生きる新社会人を何人も見かけた。見ていて清々しい。他人事の世界ではフレッシュな人たちが大いに会社を盛り上げてくれるだろう。そんな自嘲を込

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[ちょっとしたエッセイ]反比例する夜に

[ちょっとしたエッセイ]反比例する夜に

 普段なら、寝る前にスマホを眺めていると急な眠気が襲ってくるのだが、この日は違った。見れば見るほどに、目が冴えてゆく。「あ、きたな」が僕の感想で、数カ月に一度やってくる眠れない夜が到来。こうなると、もうダメで、ひたすらに目を瞑って静かにするか、諦めて、眠くなるまで時が過ぎるのを待つしかない。
 幾分か時が過ぎたと思い、時計に目をやると午前3時。布団に入ってからすでに2時間が経過した。眠くない。眠れ

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[ちょっとしたエッセイ]そよ風に誘われて

[ちょっとしたエッセイ]そよ風に誘われて

 4月があっという間に過ぎてしまった。という感想を持ちながら、5月2日、ゴールデンウィーク最中のぽっかり空いた火曜日。また明日から休みが始まる。というか、今日は3日だ。

 この2023年も4カ月が終わり、今年の3分の1を消費した。しかし振り返るには、まだまだ昨日のような出来事ばかりで、懐かしみはほとんどないのが現実だ。

 先日、アメリカで開催されていたコーチェラの野外音楽フェスの模様をYouT

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[ちょっとしたエッセイ]明けるにはまだ早すぎる

[ちょっとしたエッセイ]明けるにはまだ早すぎる

 1月も早10日目を迎え、世の中は通常通りの姿を見せている。という自分もなんだかそのフラットでシームレスな時の流れに、まったく余白も継ぎ目もないことに驚きつつ、今この2023年を生きている。
 恋人がいようが、家族と過ごそうが、友人と会おうが、昨日までの延長線なだけで、ことさら年が「明ける」ことについて、いくばくも気を寄せてなかった。流れる慣習が不思議なほどに、無感動を呼び、いつしか子どもの頃のよ

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[ちょっとしたエッセイ]さびしい夜中のおともに

[ちょっとしたエッセイ]さびしい夜中のおともに

 夜中というのは、本当の自分の孤独に向き合う時間で、時にさびしく、時に満たされる。
 そして、個人的に思う「ひとりでいること」の意義は、自分を憐れみ、深く落とす心の感情を剝きだすことで、再び自分の傷に塩を塗る行為だと思っている。それは、マゾヒズムとは違った観点で、考え方の問題かとも思うが、性的快感ではなく、心を自分で蔑むことから得る反発、すなわち憐れみが、じんわりと心から出る甘美な感覚を誘う。そん

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[ちょっとしたエッセイ]無益な暇のために

[ちょっとしたエッセイ]無益な暇のために

ふと、耳に風が伝う。
あ、なんだか心さみしい。
かといって、何をするでもない日常。
そんな日々に彩りをもたせるのはどんなことでしょうか。
本を読むも、そう。
目を凝らして周りの風景を見ることも、そう。
何か考え事をするも、そう。
人それぞれ、当たり前のこと。

でも無心になるとしたら、僕は音楽を聴く、を選びます。
耳をくすぐる、耳を満たす、耳を刺激するなどなど、
耳から得る感覚が僕は好きで、そして

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[ちょっとしたエッセイ] ヤンとナオミに囲まれて

[ちょっとしたエッセイ] ヤンとナオミに囲まれて

 自分の好きなもの、それは普遍的テーマかと思いますが、あくまで個人的に好きなものを綴るということは、共感ばかりではないだろうし、趣味わるいなと思う方もいるかもしれません。そして、勝手に好きと言っても、四六時中「好き」なものなんてあり得ません。短期的にあったとしても、継続的なものにはならなかったり、熱が覚めれば忘れてしまうことも多々あります。ということで、今の自分を虜にしているものに限定して、語らせ

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