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Beyond The Reading

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本を読む先にあるものって、なんだろう。
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#旅

冬の旅、を読んだ。

冬の旅、を読んだ。

角幡唯介さんの極夜行前の後に読みたくなり手にしたのはこちら。

あらすじはこのような感じだ。

今回が2回目となるが、前回読後に自分が何を感じていたのか確認をしてみる。

なるほど、自分は著者が選択したアプローチ(手段)に反応していた。これは本多勝一が提唱し、角幡唯介さんが本多氏から被爆したというパイオニアワークの理論に著しく影響を受けてのことだろう。

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今回自分が感じたのは、舞台となっ

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野宿入門、を読んだ。

野宿入門、を読んだ。

かれこれ20年ほど前、青春18きっぷを使って野宿旅をしたことがある。

3年連続で実行した青春18きっぷ野宿旅については濃過ぎる話なので、またどこか別の機会で。さてこの本、どうして手にしたのか全く覚えていないのだが...。

内容は(ネタバレになるので)具には記さないが、筆者の実体験をもとに野宿の素晴らしさ、さらには具体的なノウハウを紹介。野宿経験者には少し物足りない内容かもしれない、物見遊山した

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ベストエッセイ2017を、読んだ。

ベストエッセイ2017を、読んだ。

今年読んだ本は今日で196冊。予定通りに2020年は200冊前後で終わるかどうか。200冊目を何にしようなんて、なんという贅沢な悩みだろうか。読んだ本をリスト化しているが、たまに見直していると自分のコンディションとうか、趣味嗜好が如実に現れているようで我ながら面白い。

たとえが適当ではないと怒られてしまうかもしれないが、本シリーズはデパートの地下食品売り場の試食コーナのようだ。日本食、中華料理、

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旅の効用、人はなぜ移動するのか。

旅の効用、人はなぜ移動するのか。

読書は2回目からが本番と吹聴しているのだが、その通りにメルカリやAmazonで書籍を買い漁っている傍らで、過去に読んだ本をジャンジャン再読している。今回ご紹介する作品も同様に、2度目の味わいはこれまた格別。

六本木の文喫さんを取材させていただいた際に購入した、2冊のうちの1冊だった。内訳は以下の通り。

旅の効用とは言い得て妙、しかし流石。旅とは滋養である。家でじっとしていると、妙に遠くに出かけ

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ベストエッセイ2019を、読んだ。

ベストエッセイ2019を、読んだ。

今年読んだ本は今日で193冊。予定通りに2020年は200冊前後で終わりそうだ。読書に夢中になった2017年と2018年は300冊超えを記録したが、去年あたりから緩やかに減少傾向。量より質となっているのは明らかで、おそらく今後も200冊程度で推移していくだろう。読んだ本をリスト化してみた。

このところ、読後感が爽快になるエッセイを好んで手に取るようになった。なんとなくノンフィクションやルポルター

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探検と冒険は、何が違うのか。

探検と冒険は、何が違うのか。

端的に説明すれば探検とは地理についての物語、いっぽうで冒険とは人の物語と説明されることが多いように思う。未開の土地での行動であればそれは探検となるし、行為そのものが社会的常識から著しく逸脱したり、人類史上初などの冠がつけば冒険となるだろう。

最近冒険しているか、と聞かれることはあるだろうが、最近探検しているか、と聞かれることはまずない。そんな質問を受けるのは川口浩か藤岡弘、くらいだろう。前者を知

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ベストエッセイ2020を、読んだ。

ベストエッセイ2020を、読んだ。

今年読んだ本は今日で180冊。どうやら2020年は200冊前後で終わりそうだ。読書に夢中になった2017年から緩やかに減少傾向だが量より質となっているのは明らかで、おそらく今後も200冊程度で推移していくだろう。

今年の目立った変化としては図書館で借りる冊数が激減した。新刊よりも過去に購入した積読を優先して読み解きたいし、気に入った本を何度も何度も繰り返し読むようにもなった。そして知識よりも知恵

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