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えいえんではないいちにち
この気持ちがえいえんではないことがかなしいといってきみが泣いた日のことはすべてただしくて、ぼくは悲しいという理由で仕事に行かずに、てんじょうのチープなシャンデリア調の照明を写真に撮っていた
ぼくの周りにはいつも美人ででスタイルが良くてあたまのおかしな女の子がいて、名づけるならそれが日々だった
あしたなんてなくて、だからぼくたちは明日をおもい煩う必要なんてなくて、きょうのかなしみをすべてだとおもっ
隙間がゼロなら其れは連続体になるだろうか
「ないも同然」という言い回しがある
それほど珍しくは無い表現だと思う
辞書によれば「同然」とは「同じ状態であること」らしい
では「無いも同然」は「無い」という意味になるのかな
コギトの原理から言えば、「無いも同然と考えている自分は疑いようもなくこの世に存在する」ということになるんだろうか
そんな言葉を持ち出さなくても、わざわざ「同然」という表現を使うのだから「物理的には『在る』という前提で
月の下の、荒野を歩くけもの
莫迦みたいだ、と思う
全部、莫迦みたいだ
そうして、自分はまだ自分にそんなに価値があると思っていたのかと思う
わたしにとってわたしはそれほど大事ではなくて、まして他の誰かにとっては尚更、だった筈だ
何を、何に、失望することがあるだろう
誰も誰への価値も認めない
仮にそこを荒野と呼ぶ
少なくともわたしが立っているここは、ずっと荒野のはずだ
荒野を歩いているけもの、だった筈の自分に、いつの間に
心の奥底に埋まっている廃墟
世界の隅はいつも砂浜と海辺だとおもう
穏やかな波
巨大なビルの廃墟は、まるで建物の骨のようだ
誰かのために建てられたわけではないそれは、まるですべらかではなくて、酸化した静けさをもっている
赤と灰の境界
わたしはそこを見る時、いつも静かで穏やかな、寂しさの中にいる
朽ちた境界たちと、わずかな記憶とLFOとホワイトノイズ
わたしの記憶の中のそこは、いつも視点が引いていて、例えばそれを空洞と名付
憶えていられるだけの世界
歌詞もメロディも憶えていないのだけれど "For as long as I remember" という曲があって、いいタイトルだな、と思った
私が憶えているあいだ
私が憶えているあいだだけ存在する世界、あなた
素朴的唯我論と、素朴的唯物論は、同じ結論に達するんだって、Wikipediaには書いてあった
脳は一時的なストレージで標本で、大切に仕舞い込まれている
自分につけられたNo.を、わたし