「上手な絵と下手な絵」の見分ける力を養うには、 絵画、彫刻、ガラス、人形、書、漆、陶器など美術品をたくさん鑑賞することと、自分が絵を描いたり、デッサンをしてみる…
ずいぶんと更新が滞っていましたが、春と共に再開です。大変お待たせいたしました。 写真を利用して作品を作る場合に大切なことは、写真を上回る作品に仕上げることです。…
東京都美術館や新国立美術館などで、毎年継続開催されるたくさんの絵画の会があります。 公の会場を使うこれらの会は、公募することが条件になっています。 私がお世話に…
前回、「さあ、コンセプトどうしましょうね。ご安心ください。ここに列挙した作家は、超有名になった人たちだからです。」と書きました。 私も含め彫紙アート作家で、日本…
前回、「さあ、自信をもって続けてみましょう」と書きました。 それが成功例のように思われたかもしれませんが、 世の中には、失敗例もまた数えきれないほどあるのです。 …
前回は、「一貫性のない作品作りは観る人が目を回してしまいます」と書きました。 いろいろ試して、「売りやすい」あるいは、「好評なテーマの作品」に徐々に絞り込んでゆ…
コンセプトとは 作家としての方向性、作品の元となる基本的な考え方、と解釈していいでしょう。 公募展の〇〇〇会のコンセプトは「自然界と人間のかかわり」だとします。…
前回、「大きな作品(B2以上)を彫るとき、私は次のような彫り方をする ことがあります。その彫り方とは?」と書きました 全紙がタテ目の場合、B2はヨコ目になり、長い方が…
紙の伸縮といえば、こんなことがありました。 那須高原の美術館で個展をさせていただいたときのこと。 新作と、完成から何年か経過した作品も含め、100点ほど展示しまし…
彫紙(ちょうし)アートを彫るテクニックは、数えきれないほどあります。 ナイフ側面を90度に保つ垂直のナイフ使い 直径1ミリの〇(まる)を彫る 直線を彫る 紙を回…
前回、「他にもデッサンすると良いことがたくさんあります」と書きました。 それは、 ①デフォルメがしたくなります ②バランスの取り方が上手くなります ③どこを中心…
写真が嫌いになりましたか?と書きました。 ご安心ください。 写真は写真で別世界です。 そもそも、写真と絵画を比較しても意味がないことです。 カメラは一瞬で風景の…
前回、たくさんの情報を得ながら描いたものと、写真だけを見たデッサンでは、大きな差が出るのは必然です。と書きました。 写真はレンズが捉えたものを正確に保存してくれ…
「デッサンの大切さ」と書きましたが、そもそもデッサンなしでは、タイヤの無い車みたいなものです。 写真上でトリミングや構図がパーフェクトで、被写体も問題なければ、…
あなたがこれまでに自分以外の絵に、1分間でも引き付けられた作品 があればそれは、その作品に力があるということです。 買って帰りたいと思った絵は更に力があります。 …
上手な絵について書きましょう。 多くの人は写真のように細かくリアルに描かれた絵が「上手な絵」だという判断を脳が決めつける傾向にあります。 確かに超写実絵画に魅せ…
林敬三@彫紙アート
2022年6月23日 10:20
「上手な絵と下手な絵」の見分ける力を養うには、絵画、彫刻、ガラス、人形、書、漆、陶器など美術品をたくさん鑑賞することと、自分が絵を描いたり、デッサンをしてみることも、鑑賞眼の力をつけることになります。と書きました。それでもまだ具体的ではないですよね。絵画はそれぞれの好みですから、料理の味付けと同じで、行列を作っているラーメン屋さんに並んで食べたら、あまり美味しいと思わなかった、なんて
2022年4月16日 11:55
ずいぶんと更新が滞っていましたが、春と共に再開です。大変お待たせいたしました。写真を利用して作品を作る場合に大切なことは、写真を上回る作品に仕上げることです。日本彫紙アート協会の学習プログラム CLPにはトレースやデッサンや、写真コラージュなどを学べる教材はありません。これらを教材に組み込むと、インストラクターの勉強があまりにたくさんになりすぎて、一定のクオリティーを保つことが困難にな
2021年9月10日 11:17
東京都美術館や新国立美術館などで、毎年継続開催されるたくさんの絵画の会があります。公の会場を使うこれらの会は、公募することが条件になっています。私がお世話になっている「青枢会(せいすうかい)」も会員以外に出品者を公募しています。会によっては非常にゆるやかな審査で、公序良俗に反する作品であるとか、あまりに下手で展示すると、その会のステータスを著しく下げるような作品以外は入選とする会もあれ
2021年9月1日 14:39
前回、「さあ、コンセプトどうしましょうね。ご安心ください。ここに列挙した作家は、超有名になった人たちだからです。」と書きました。私も含め彫紙アート作家で、日本中に名前が知れ渡っている人はまだいません。つまり、飽きられて仕事がなくなるという心配は少ないのです。どちらが幸せか?私なら、一瞬でもいいから大金を稼げた時期があったほうが幸せではないかと思うが・・・。没後50年も100年も経っ
2021年8月21日 13:36
前回、「さあ、自信をもって続けてみましょう」と書きました。それが成功例のように思われたかもしれませんが、世の中には、失敗例もまた数えきれないほどあるのです。1曲で消えた歌手!あっという間に消えた芸人。アイドル時の印象が強くて演じてみたい役がこない! などです。アートはどうでしょうか?ヒロヤマガタ鈴木英人ペーター佐藤山口は
2021年8月5日 13:39
前回は、「一貫性のない作品作りは観る人が目を回してしまいます」と書きました。いろいろ試して、「売りやすい」あるいは、「好評なテーマの作品」に徐々に絞り込んでゆくのも選択肢のひとつですね。私は、彫紙アートを始めて3年間は植物を95%、動物を5%の比率で描いていました。風景画や建築物、車や飛行機などは描かないと決めました。私は一時期「青い星のゆかいな仲間」というコンセプトで様々な動物や虫な
2021年7月20日 14:04
コンセプトとは作家としての方向性、作品の元となる基本的な考え方、と解釈していいでしょう。公募展の〇〇〇会のコンセプトは「自然界と人間のかかわり」だとします。この会で「地球と温暖化」について、というテーマで出品作品の募集があったら、テーマに沿った作品で応募するわけですね。この場合は、テーマ=コンセプトの中のひとつのコンセプトだと解釈して良いでしょう。個展でコンセプトを打ち出す場合は
2021年7月10日 13:43
前回、「大きな作品(B2以上)を彫るとき、私は次のような彫り方をすることがあります。その彫り方とは?」と書きました全紙がタテ目の場合、B2はヨコ目になり、長い方が大きく伸縮します。彫り始めは、ほぼ紙の中心部のある程度深いパーツから手を付けます。面積は5㎝四方くらい。そのまま1週間以上放置します。すると伸縮が現れます。伸縮を修正します。次にその周囲を彫り、1週間放置します。ま
2021年7月1日 12:58
紙の伸縮といえば、こんなことがありました。那須高原の美術館で個展をさせていただいたときのこと。新作と、完成から何年か経過した作品も含め、100点ほど展示しました。期間は学校が夏休みになる8月を中心に3か月間。栃木県の那須高原は、雨が降ると霧が発生し高湿度状態が続きます。夏場はそんな状態が美術館をすっぽり覆う日が多く、紙にとっては厳しい環境でした。会期が始まって1か月ほど経過し
2021年6月19日 16:08
彫紙(ちょうし)アートを彫るテクニックは、数えきれないほどあります。ナイフ側面を90度に保つ垂直のナイフ使い 直径1ミリの〇(まる)を彫る直線を彫る紙を回すスタートと止め長いラインを彫る細い碁盤の目を彫る急カーブを80枚彫る切れそうな細いラインを元の太さに戻すラインを彫る順番の基本刃先を折らないテクニックマクラの使い方合紙(あいし)の使い方ナ
2021年6月2日 12:30
前回、「他にもデッサンすると良いことがたくさんあります」と書きました。それは、①デフォルメがしたくなります②バランスの取り方が上手くなります③どこを中心にデッサンすればよいか、自然と分かるようになります④構図が良くなりますカメラ撮影したモチーフとカメラと同じ目線で見たモチーフが、大きく違うということは、だれでも気づいていると思います。気づいてはいても、同じモチーフを同じ位
2021年5月20日 14:57
写真が嫌いになりましたか?と書きました。ご安心ください。写真は写真で別世界です。そもそも、写真と絵画を比較しても意味がないことです。カメラは一瞬で風景の全てを記録します。人間のIQがいくら高い人でも、到底及ぶものではありません。このカメラに人間が勝るところは、感性と感情と想像力です。この3つがうまく調和したとき、写真よりもはるかに凄いエネルギーと訴求力が生まれます。
2021年5月10日 15:54
前回、たくさんの情報を得ながら描いたものと、写真だけを見たデッサンでは、大きな差が出るのは必然です。と書きました。写真はレンズが捉えたものを正確に保存してくれます。位置や形状、色、一瞬の出来事など、人間の目と脳では記憶しきれない膨大な情報をです。「正確に」と書きましたが、「不正確」でもあります。何に対して不正確だと思いますか?それは、自分の目と比べてです。写真には間違いが
2021年5月1日 13:26
「デッサンの大切さ」と書きましたが、そもそもデッサンなしでは、タイヤの無い車みたいなものです。写真上でトリミングや構図がパーフェクトで、被写体も問題なければ、デッサンの必要は無いといえます。なぜなら、それ以上イジリようがないからです。あとは、写真に味付けができるかどうかがテクニックとセンスです。では、デッサンが大切というのはどうしてか?それは、花火大会をテレビで観るのと現場で花
2021年4月20日 12:39
あなたがこれまでに自分以外の絵に、1分間でも引き付けられた作品があればそれは、その作品に力があるということです。買って帰りたいと思った絵は更に力があります。買った場合は更に強烈な力に包み込まれ虜にされたということになります。このような「力」を持った作品が「上手い」ということになります。綺麗なものばかりに目がいくのはしかたのないこととして、汚い(この表現が適切かどうかは皆さんの判断
2021年4月10日 14:06
上手な絵について書きましょう。多くの人は写真のように細かくリアルに描かれた絵が「上手な絵」だという判断を脳が決めつける傾向にあります。確かに超写実絵画に魅せられるのは当然と言っていいでしょう。私も写実絵画は大好きです。写実にも上手い下手の差は大きいですが、上手な人の作品には感動させられます。お金とスペースがあれば2~3点は我が家に飾って鑑賞したいと思い続けて50年になりました