デッサンの大切さ - 作品に力を!
写真が嫌いになりましたか?と書きました。
ご安心ください。
写真は写真で別世界です。
そもそも、写真と絵画を比較しても意味がないことです。
カメラは一瞬で風景の全てを記録します。
人間のIQがいくら高い人でも、到底及ぶものではありません。
このカメラに人間が勝るところは、感性と感情と想像力です。
この3つがうまく調和したとき、写真よりもはるかに凄いエネルギーと訴求力が生まれます。
だから、デッサンが大切なのです。
デッサンは正確に、つぶさに観察し、位置やサイズなどできるだけ正確に描きます。
この訓練がやがて作品に大きな力を与えます。
正確なデッサンから、やがてデフォルメしたり、余計な部分を削ぎ落とし、エッセンスだけを残すと、カタチはシンプルになり、訴求力は凝縮され、エネルギーが生まれます。
デッサンを重ねていくと、何が役に立つのでしょうか?
それは、間違いがわかるようになり、感性が研ぎ澄まされていくのです。
他人が描いた作品が、
どこか変だ!
どこがいけない!
どこが間違っている!
ここをこうすれば良くなる!
などが、
2~3秒から1~2分で分かるようになります。
なぜわかるようになると思いますか?
それは経験を積んだからです。
この花弁のカタチはおかしいぞ、
枝から出ている葉柄の角度や長さがおかしい、
花の位置と葉のバランスが悪い、
枝と枝の感覚が悪い、
花とつぼみの位置が悪い。
などが、
デッサンの経験から分かるようになるのです。
それが分かると、生徒さんから「どうでしょうか? どうしたらいいですか?」などの質問に冷静に答えられます。
他にもデッサンすると良いことがたくさんあります。
それは次回お話ししましょう!お楽しみに。
林 敬三
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