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作品コンセプト - 時代の流れ

前回、「さあ、自信をもって続けてみましょう」と書きました。

それが成功例のように思われたかもしれませんが、
世の中には、失敗例もまた数えきれないほどあるのです。

1曲で消えた歌手!
あっという間に消えた芸人。
アイドル時の印象が強くて
演じてみたい役がこない!                         などです。

アートはどうでしょうか?

ヒロヤマガタ
鈴木英人
ペーター佐藤
山口はるみ
ティンシャオカン
靉嘔(あいおう)
ラッセン

など、数え上げれば枚挙にいとまがありません。
いずれの作家も大成功して大金を稼いだはずです。

物故者もいますが、今でも優雅な暮らしをしている作家もいます。
これらの作家の中には仕事が激減したり作品が売れなくなった人もいます。

売れる作品にチェンジしようと全く違う作品を発表しても、注目されすぎた作家に他の画法を求める人や企業はいなくなったのです。

それはコンセプトがあまりに強烈で大成功したゆえの結果だったのですね。

時代は激しく変遷します。
去年まで売れたのに、今年はほとんど売れない!
ということが頻繁に襲ってくるのです。

だから、草間彌生のように、水玉だけで生涯を貫き、売れ続けることがどれほど難しいことか。彼女はまさに雲上の人なのです。

私は30代のときにティンシャオカンの版画を買いました。
通りかかった神田の画廊で、100万円で売っていたのを、買いました。
現金で80万円に値切りました。

その後、版画は順調に価格を上げ、ある時デパートの彼の個展では同じ版画が250万円に高騰していました。

今はどうでしょう?
売ろうと思ったら、20万円もしないでしょうね。
これが時代なのです。

さあ、コンセプトどうしましょうね。
ご安心ください。
ここに列挙した作家は、超有名になった人たちだからです。

次回をお楽しみに。
林 敬三

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