公募展について - 応募してみては?
東京都美術館や新国立美術館などで、毎年継続開催されるたくさんの絵画の会があります。
公の会場を使うこれらの会は、公募することが条件になっています。
私がお世話になっている「青枢会(せいすうかい)」も会員以外に出品者を公募しています。
会によっては非常にゆるやかな審査で、公序良俗に反する作品であるとか、あまりに下手で展示すると、その会のステータスを著しく下げるような作品以外は入選とする会もあれば、
一定のレベル以上の作品以外は落選とする会、
それから、その会のコンセプトに合わない作品は、いくらクオリティーが高くても落選させる会もあります。
これらの会とは別に、賞金や副賞などを設定して全国から公募する展覧会もあります。
こういった会は、やはり会のコンセプトのような漠然とした特徴や好みが存在する場合があります。
例えば、「小磯良平大賞展」などは、緻密な具象画が入選のほとんどを占めるようです。
ここに「芸術は爆発だ!」とばかり、強烈な抽象的絵画をぶつけてみても、
相手にされない可能性が大きいでしょう。
従って、公募展に応募してみるときは二通り。
ひとつは緩やかな会で99%入選する、応募すればほとんど入選します。
もうひとつは、よく調べて応募する。
公募した会で入選している主流の絵の傾向を調べ、 前年、前前年の入賞絵画を調べ、 審査員の顔ぶれを調べ、
審査員が代わっていなければ、前年のような傾向の作品が入選、もしくは入賞する可能性が高い、と判断したほうが良いでしょう。
彫紙アートは油彩でもなく、水彩でもなく、パステル画でもなく、日本画でもなく、ミクストメディアでもなく、版画でもなく、彫刻でもない。
応募するには、これらのジャンル以外も併せて募集している展覧会に限られるので土俵は狭いですね。
これは、広い土俵でたくさんの応募がある水彩、油彩などよりは、ぐっと入選の可能性が高いとも言えます。
まして、彫紙アートは他に類似絵画がないので、注目度は抜群に高く、入選、入賞の可能性も高くなります。
但し、デッサンがあまりに普通だったり、大きさやクオリティーが足りない、審査員の好みと合わない、といった場合には、落選になることもあるでしょう。
さあ、あなたも応募してみてはいかがですか?
ではまた、次回。
林敬三
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