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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(101)-(105)

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

相棒のメタル君(メタルスライム)が、Twitterで毎朝呟いている「精神医学豆知識」のまとめです。

今回は第101回から105回までのネタのまとめです!

いつまで続けられるかは分かりませんが、ネタが尽きるまでは小生もメタル君も頑張りたいと思います。

note民の皆様も、ご興味があれば是非私のTwitterを覗いてみてください☺️

Twitter民の皆様も、Twitterでは語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば是非お読みください!


【今日の精神医学豆知識集!(その21)】

101.幻の同居人って知っている?高齢者の認知症などで生じる妄想の一つで、「誰かが自分の家の中に住んでいる」と思い込むことだよ。「誰か」は通常「招かれざる者」であり、屋根裏や天井裏に住んでいる…、と思い込むよ。なんだかオカルトっぽいね😖

2022年11月27日

【メタルのおまけ】
「幻の同居人」と言っても、古典的なケースは”同居人の姿"を見るわけじゃないから、幻視とは区別されるよ(妄想に分類)。しかし、最近この病態の概念整理がされて、幻覚、妄想、誤認なども含むようになったよ。ちなみに英語では「phantom boarder symptom」と訳されているよ。


↓こういう「同居人」は歓迎ですね!

↓Prime Videoでも視聴できるそうです。

https://amzn.to/3EVa07j


102.書痙は人前で字を書くときに緊張して、手が震えて字が書けなくなる病気だよ。小説家、漫画家、医療関係者など文字を書く職業人に発症することが多いと言われてたけど、今はパソコンで仕事をする人が多いから、仕事で困る人は少なくなったかも?

2022年11月28日

【メタルのおまけ】
書痙は、「字を上手に書かないと...」「完璧に書かないと...」という強迫観念が背景にある場合が多いよ。治療法としては精神療法、認知行動療法、抗不安剤など精神科的なアプローチの他に、ボツリヌス菌毒素、脳深部刺激療法など内科的・外科的治療法もあるよ。


↓松本清張様も書痙だったそうだよ!


103.昨日紹介した書痙は、ジストニア(筋肉の過度の緊張でおこる不随意運動・肢位姿勢の異常)の一種だよ。ジストニアは音楽家のフォーカルジストニアや、野球・ゴルフの選手におこるイップスなんかも含まれるよ。いずれも治りが悪いから、ドクターショッピングになりやすいよ。

2022年11月29日

【メタルのおまけ】
音楽家のフォーカルジストニアを手術で治療するときするとき、楽器を演奏しながら手術を受けることもあるよ。脳自体には痛覚がないから、頭皮を麻酔すれば覚醒したままでも手術を受けられるんだよ。何だか、すごい手術だね…。


↓この漫画で「フォーカル(局所性)ジストニア」の描写があります!


104.心の問題で声が出なくなることを”失声"というよ。声帯に器質的な問題がある場合は”咳"は出せないけど、失声の場合は咳を出せるんだ。だから鑑別のために「咳をしてみて」と患者さんに聞くことがあるよ。

2022年11月30日

【メタルのおまけ】
失声は解離性障害の一種だよ。失声になった有名人はたくさんいるけど、一番有名なのは上皇后美智子様かな?1993年に週刊誌によるいわゆる「バッシング」が原因だったと言われているよ。


↓未読ですが、上皇后様の苦悩が描かれた書籍だそうです。失声の原因がわかるかも…?


105.ヒステリー性格って知っている?ヒステリー(解離性障害、転換性障害)を起こしやすい性格だよ。自己顕示的、自己中心的、虚栄心が強く、我儘、子供っぽく、気分が変わりやすく、空想的で暗示性が強いのが特徴だよ。でもヒステリーという用語は、今では使用されなくなったよ。

2022年12月1日

【メタルのおまけ】
ヒステリー性格の特徴を眺めると、なんだか…😅と思うでしょ?でも、昔からヒステリー性格の女性は魅力的な人が多いんだ。魅力的であるが故に周囲を振り回し、その結果、自己中心的になるんじゃないかな?でも美女が全員ヒステリーというわけじゃないから、この点は誤解のないようにね!


↓ヒステリー性の喉の違和感には、これがよく効きますね(処方、よくします)。


【メタル君の考察】

今回は、書痙について2つのツイートを紹介したよ。

書痙は精神科で治療するケースもあるけど、どちらかと言えば神経内科や脳外科で治療することが多いかな?

これは書痙のメカニズムが解明されつつあり、特に脳の「視床」を含む運動神経回路の障害であることがわかったからだよ。

“てんかん”や”認知症"もそうだけど、病態メカニズムがわかり、新しい治療法が開発されると、治療の場が精神科から身体科(内科や外科)にうつることがあるよね。

それから「幻の同居人」についても解説したよ。

内容をみるとちょっとオカルトっぽいけど、意外に患者さん本人はそこまで困っていないこともあるよ。

これはレビー小体型認知症における「幻視」でもそうだけど、強い恐怖感や不安感を伴わないためなんだ。

ここからは僕の私見だけど、妖怪「座敷童」って、幻の同居人や幻視を体験した高齢者の話が伝承されたものじゃないのかな...?

(もちろん本物もいるかもしれないけどね...)


座敷童つき物件…、住んでみたいですか?


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