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  • 異世界コント:ジャンブドヴィーパで佛に怒られる

    「律」のエピソードを小説にしてみました。話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。

  • ちょっと気になる言葉

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ヨーガ(ヨガ・瑜伽)ってなに?

仏教のヨーガ(ヨガ・瑜伽)と言えばやはり『瑜伽師地論』。タイトルに「瑜伽」という言葉があるくらいですから、仏教ヨーガ(瑜伽)の代表的な論書です。これは4世紀のア…

あぁ、言葉というものから解放されたい

「人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人」

孔子はこう言ったそうな。 「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従…

お坊さんの決り事。第5条「精液出したらあかん!」

「律」のエピソードをラノベにしてみました。第5条は修行の苦労をオナニーで吹き飛ばすお坊さんの話。 話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本…

お坊さんの決り事。第4条「悟ってもないのに悟った言うたらあかん!」

「律」のエピソードをラノベにしてみました。第4条にも毒親登場。仏陀はスパコンです。 話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈…

「学問を達成するには、自己に照らして恥じること(慚)と、他者に照らして恥じること(愧)の2つが不可欠なのだ」という言葉が『根本説一切有部毘奈耶』に出てくるのだけれど、もっと早くこの言葉に出会いたかった・・・

反出生主義と仏教について、管見によれば、六道(天・人・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄)で二度と生まれ変わらないために修行可能な人間に自分自身が生まれたことを有難く思い、また解脱できないうちは来世も自分自身が人間に生まれ変わることが望まれる点で、仏教と反出生主義は決定的に異なる。

もうひとつ八條忠基『有職文様図鑑』より。袞冕十二章(こんべんじゅうにしょう)という、孝明天皇の即位まで使われていた中国風装束の文様に、中国伝承由来の三本足のカラスがあるのだけれど、これが八咫烏と混同されて、八咫烏が三本足になってしまったらしい。

八條忠基『有職文様図鑑』が最高によかった。天皇陛下の黄櫨染御袍には桐竹鳳凰麒麟の文様が使われているのだけれど、これは鳳凰は桐の木に棲み竹の実を食すということに由来するらしい。竹の実?と思ってググってみたら、ありえないくらい珍しく、ありえないくらい不味いらしい。

ディズニーとは、乾燥した心に潤いを与えてくれる、リップクリームです。#とは

お坊さんの決り事。第3条「殺人したらあかん!」

「律」のエピソードを小説にしてみました。第3条は不浄観殺人事件・・・佛が教えた瞑想「不浄観」が次々と人を殺していきます・・・。 話の筋はそのままですが、大幅に脚色…

最澄が、「有言実行は国の宝、有言不実行は国の師、不言実行は国の用」(『山家学生式』拙意訳)って言っていて、言語の優位性が垣間見えるのだけれど、口だけの国師よりも、背中で語る国用の方が魅力を感じるんだよなぁ。

お坊さんの決り事。第2条「与えられてへん物を盗んだらあかん!」

「律」のエピソードを小説にしてみました。第2条は窃盗禁止令。佛も結構ヒドイ、無慈悲なことしますね・・・。 話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超…

お坊さんの決り事。第1条「セックスしたらあかん!」

「律」のエピソードを小説にしてみました。第1条はセックス禁止令。まさか、子離れできない母親が原因とは・・・。 話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりし…

ヨーガ(ヨガ・瑜伽)ってなに?

ヨーガ(ヨガ・瑜伽)ってなに?

仏教のヨーガ(ヨガ・瑜伽)と言えばやはり『瑜伽師地論』。タイトルに「瑜伽」という言葉があるくらいですから、仏教ヨーガ(瑜伽)の代表的な論書です。これは4世紀のアサンガ(無著)が兜率天に上がってマイトレーヤ(弥勒菩薩)から教えてもらったという説があるので、ヨーガの定義に関する部分を二人の掛け合い風にアレンジしてみました。チベット語の『瑜伽師地論』(rnal 'byor spyod pa'i sa)と

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あぁ、言葉というものから解放されたい

「人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人」

「人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人」

孔子はこう言ったそうな。

「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず」(『論語・為政』)

何度読んでも、しっくりこない。

当たり前か。
自分を振り返ると、そんな人生を歩んでいないからだね。

歳をとるごとに、勉強しなくなるし、自発性はなくなるし、迷ってばかりだし、自分が分からなくなる

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お坊さんの決り事。第5条「精液出したらあかん!」

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「律」のエピソードをラノベにしてみました。第5条は修行の苦労をオナニーで吹き飛ばすお坊さんの話。
話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。
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お坊さんの決り事。第4条「悟ってもないのに悟った言うたらあかん!」

お坊さんの決り事。第4条「悟ってもないのに悟った言うたらあかん!」

「律」のエピソードをラノベにしてみました。第4条にも毒親登場。仏陀はスパコンです。
話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。
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インドはヴァ

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「学問を達成するには、自己に照らして恥じること(慚)と、他者に照らして恥じること(愧)の2つが不可欠なのだ」という言葉が『根本説一切有部毘奈耶』に出てくるのだけれど、もっと早くこの言葉に出会いたかった・・・

反出生主義と仏教について、管見によれば、六道(天・人・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄)で二度と生まれ変わらないために修行可能な人間に自分自身が生まれたことを有難く思い、また解脱できないうちは来世も自分自身が人間に生まれ変わることが望まれる点で、仏教と反出生主義は決定的に異なる。

もうひとつ八條忠基『有職文様図鑑』より。袞冕十二章(こんべんじゅうにしょう)という、孝明天皇の即位まで使われていた中国風装束の文様に、中国伝承由来の三本足のカラスがあるのだけれど、これが八咫烏と混同されて、八咫烏が三本足になってしまったらしい。

八條忠基『有職文様図鑑』が最高によかった。天皇陛下の黄櫨染御袍には桐竹鳳凰麒麟の文様が使われているのだけれど、これは鳳凰は桐の木に棲み竹の実を食すということに由来するらしい。竹の実?と思ってググってみたら、ありえないくらい珍しく、ありえないくらい不味いらしい。

ディズニーとは、乾燥した心に潤いを与えてくれる、リップクリームです。#とは

お坊さんの決り事。第3条「殺人したらあかん!」

お坊さんの決り事。第3条「殺人したらあかん!」

「律」のエピソードを小説にしてみました。第3条は不浄観殺人事件・・・佛が教えた瞑想「不浄観」が次々と人を殺していきます・・・。
話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。
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最澄が、「有言実行は国の宝、有言不実行は国の師、不言実行は国の用」(『山家学生式』拙意訳)って言っていて、言語の優位性が垣間見えるのだけれど、口だけの国師よりも、背中で語る国用の方が魅力を感じるんだよなぁ。

お坊さんの決り事。第2条「与えられてへん物を盗んだらあかん!」

お坊さんの決り事。第2条「与えられてへん物を盗んだらあかん!」

「律」のエピソードを小説にしてみました。第2条は窃盗禁止令。佛も結構ヒドイ、無慈悲なことしますね・・・。
話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。
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お坊さんの決り事。第1条「セックスしたらあかん!」

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「律」のエピソードを小説にしてみました。第1条はセックス禁止令。まさか、子離れできない母親が原因とは・・・。
話の筋はそのままですが、大幅に脚色したり省略したりした超訳『根本説一切有部毘奈耶』です。漢訳・国訳・チベット訳を参照しました。
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