マガジンのカバー画像

Drive Across America

12
風景をみて心に浮かんだことを言葉にできたら。ロサンゼルスからニューヨークまで、車で4500キロの旅にでます
運営しているクリエイター

記事一覧

終わりがあれば、必ずその先にあるもの【Chicago, IL】

終わりがあれば、必ずその先にあるもの【Chicago, IL】

ルート66の旅が終わった。イリノイ州のシカゴからカリフォルニア州のサンタモニカまでの2,451 mi (3,945 km)でした。

私はサンタモニカからスタートしたので、シカゴがゴール!

Jackson BlvdとMichigan Aveが交わるところに、END(終着地点)の看板が立っています。

駆け抜けた!終わった!

燃え尽き半分の気持ちで、この看板の写真を撮り、Facebookにアップ

もっとみる
21世紀を前に、信じていたんだ【Little Rock, AK】

21世紀を前に、信じていたんだ【Little Rock, AK】

アーカンソー州のリトルロックにあるクリントン大統領図書館・博物館に行ってきました。こちら大統領が任期中に行った活動、大統領の生い立ちなどが紹介されている博物館です。

また図書館には大統領時代の公文書が残されています。

ビル・クリントンの大統領の任期は1993年から2001年。私がアメリカにいたのは1991年から1998年だから、ちょうどクリントン政権の時と重なります。

クリントといえば、印象

もっとみる
温泉で一休み【Hot Springs, AK】

温泉で一休み【Hot Springs, AK】

毎日500~800キロを車で走っています。すごく移動をしていますが、私は運転席に座って、毎回数センチからたまには数十センチハンドルを切るのと、右足をアクセスに軽くかけ続け、たまに15センチほどその足を移動させてブレーキを踏むくらいです。

長距離になると体が固まってきて、銅像になった気分がしいてきました。

ルート66の旅も半分を過ぎたことだし一度ギアを緩めようと思いました。車も休ませてあげたい。

もっとみる
光と影が交差するダラス-警察官銃撃事件に思う【Dallas, TX】

光と影が交差するダラス-警察官銃撃事件に思う【Dallas, TX】

テキサス州のダラスに来ています。7月7日の夜にマイカ・ジョンソン(Micah Johnson)容疑者による警察官銃撃事件により5人の警察官が射殺され、6人が負傷する事件が起きたばかりの街は緊張感に包まれていた。

7月10日日曜日のダウンタウンに人気はない。町の中心地がゲートで囲まれ、その前を警察官がガードしている。中に入ることはできなさそうだ。

ダラスで射殺されたジョン.F.ケネディの暗殺現場

もっとみる
砂漠に浮かぶ雲は何のためにあるのだろう

砂漠に浮かぶ雲は何のためにあるのだろう

モハーヴェ砂漠を車で走る。40度近い気温で息苦しいけど、不思議と汗をかかないのは乾燥しているからだ。

日本のようになまぬるい空気がまとわりついて、毛穴からじっとり汗がにじみでるようなことはない。

日本の夏のほうが不快だといってしまえばそれまでだけど、水が体の半分以上を占めている人間にとって、水分のない環境ってどうなのかなと思う。

車の中は冷房を効かせていて暑くはないけど、外の乾燥とクーラーの

もっとみる
モニュメントバレーの夕焼け、夕闇、そして星

モニュメントバレーの夕焼け、夕闇、そして星

モニュメントバレーには、巨岩群を眺めることができるポイントがある。日中は、多くの観光客でにぎわうスポットだ。

夕日が沈んだ後、でもまだ、太陽が真紅ではなくオレンジがかった時にいったら観光客のグループはすでにいなかった。

そこにいるのは、今、2人だけ。

暮れていく空を見ながら、「小さい頃はここが遊び場だった」というネイティブ・アメリカン部族のナバホ族の人とことば、音楽、自然の畏怖について語り合

もっとみる
水着、買っちゃおうかな

水着、買っちゃおうかな

サンタモニカの海岸線にあるお店にふらっと入る。店といっても建物の中ではなく、路上店。

オープンがゆえに、入るのも自由。出るのも自由。(入る、出るという概念もあるような、ないような環境)

水着を見つけた。Tシャツと同様のノリでハンガーにかけられて売っていた。

「買っちゃおうかな」そう思ったのはカリフォルニアの太陽のせい。

じゃないだろ。

この花柄かわいいよね

プールで泳ぎたいな

と思っ

もっとみる
サンタモニカの浅瀬

サンタモニカの浅瀬

ルート66の終着点はカリフォルニア・ロサンゼルスにあるサンタモニカ。海岸線にある浅瀬に「終着点」の看板がある。

私の旅はサンタモニカからスタートします。

終わりからの出発なんて、長年勤めてきた仕事を辞めて、ゼロからスタートする私にはぴったり。

なんて、物は言いよう。

人生は、なんとでもなる。

陸と海の境目をこえると

陸と海の境目をこえると

ロサンゼルスに向かう飛行機は飛んで15分ほどで、海に出ます。

あ、ここに見えるのは千葉県の海岸線なんだね。

その先には、もうアメリカまで海なんだね。

そう思えた瞬間、何かが吹っ切れました。

戻れないっていいよね。覚悟ができて。

Fly me to Los Angels

そう天使の街へ私を連れていって。

Born to Be Wild【Tokyo, Japan】

Born to Be Wild【Tokyo, Japan】

ドライブといえば音楽だ。

風を切りながら、大声で歌いながら、大地を駆け抜けたい。

ロサンゼルスからニューヨークまでの道のりには、いろんなスポットがある。グランドキャニオン、サンタフェ、オクラホマシティ、ダラス、セントルイス、シカゴ、ナッシュビル、ボストン・・・。

その土地、その土地にあう曲をセレクトするのが楽しみだ。

アメリカに行く前哨戦として友人がカラオケに連れていてくれた。

友達が選

もっとみる
空気はじぶん【Tokyo, Japan】

空気はじぶん【Tokyo, Japan】

真夏日だった日の6月の夜は蒸し暑い。クーラーをつけるほど、ではないので窓を開ける。

「東京の空気はよどんでるよね」田舎から出てきた私は、最初そう思った。緑が少ないところに住んでいるから。車の排気ガスのせい。

そんな物質的なものもそうだけど、いろんな人の思いが、笑いが、怒りが、さみしさが、感情が交差するこの都会の複雑さが生み出す空気なののかもしれない。

アメリカのガイドブックを開く。カリフォル

もっとみる
アメリカに行こうと思った【Tokyo, Japan】

アメリカに行こうと思った【Tokyo, Japan】

アメリカに行こうと、思った。

社会人になってからがむしゃらに働いてきた。15年、ずっと同じ会社で仕事をしてきた。希望していた広報課に異動になり、やりがいを感じていた。

広報の仕事をして5年、上司に呼び出された。私の後任について話だった。同じポジションに、同じ人がずっといることは私も反対。私も「後任ならこの人にお願いしたい」と思っていた人の名前を上司があげた。だから、大歓迎だった。私には、他の、

もっとみる