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#創作ハウツー

ダークヒーローからゴシックロマンまで 闇/病み小説|三村 美衣

ダークヒーローからゴシックロマンまで 闇/病み小説|三村 美衣

 「闇」はファンタジーとはとても相性の良いテーマだ。
 ざくっと思いつくだけでも、光と闇の対決を描く異世界ファンタジー、暗黒と恐怖を物語の中心に据えたゴシックロマンや伝奇小説、夜や闇の中で生きる種族もの、死や暗黒への畏れや憧れ、不安や心に巣食う闇(病み)が起爆となるダークファンタジーなど、闇は深く、広く、さまざまなアプローチがとれる。

光の残酷、闇の魅力 闇といえば、主人公たちは世界が闇に支配さ

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「ホラー」って何ですか?|王谷 晶

「ホラー」って何ですか?|王谷 晶

箸が転んでもビビり場合によってはチビったりもする三国一の怖がりやさん、王谷晶である。夏といえばホラー、ホラーといえば夏だ。ホラー小説というのは一定数のファンがおり、たまに映画化等メディアミックスも含めたメガヒットも出てくるジャンルである。となればたとえチビりながらでも市場に参入するのが商売人の道。今回は小説で描く恐怖表現について語りたい。

ホラーには二種類の「こわい」がある怪談、サイコスリラー、

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あなたの「デビュー」を後押ししてくれる本|大沢在昌著『小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない』|monokaki編集部

あなたの「デビュー」を後押ししてくれる本|大沢在昌著『小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない』|monokaki編集部

こんにちは、「monokaki」編集部の碇本です。

「小説の書き方本を読む」の第六回です。前回の松岡圭祐著『小説家になって億を稼ごう』の記事はプロとしてデビューすることだけではなく、プロになってからのことについても知れる内容だったので、多くの方にも興味を持ってもらえたようです。

この連載は取り上げた書籍の一部を紹介する形になっています。そこでなにか引っかかる部分や、自分に響いたという箇所があれ

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これで長編が最後まで書ける!三幕八場構成を学ぶ|monokaki編集部

これで長編が最後まで書ける!三幕八場構成を学ぶ|monokaki編集部

 昨年、フィルムアート社から刊行されている『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』の抄録をmonokakiに特別掲載しました。作家・脚本家の堺三保さんが書く同書の解説に、こんなくだりがあります。

ここ数年、いくつかの講座で小説や脚本の構成について、作家志望の人々に教えている。そこで最も痛切に感じることは、多くの人が「こんな話を書きたい」という語るべき何事かを抱えているにも関わら

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