インドネシアを知る⑱イスラム教の生活習慣とヒジャブ
私たちの職場の仲間に、昨年6月ひ新しく日本に入国したインドネシア出身の通訳女性メンバーが日本で生活を始めてもうすぐ1年を迎えます。
彼女が身近に来て、イスラム教と「ヒジャブ」への理解を日々勉強しています。
あらためて、私たちが、インドネシアのイスラム教徒の日常生活やルールについての理解を深めていることを紹介したいと思います。
1.イスラム教の生活習慣
インドネシアのイスラム教徒は、日常生活の中でさまざまな宗教的習慣を守っています。これらの習慣は、五つの柱と呼ばれる基本的な宗教的義務に基づいています。
❶シャハーダ(信仰告白)
イスラム教の信仰を言葉で表明すること。
❷サラート(礼拝)
毎日五回、決まった時間に祈りを捧げること。
❸ザカート(施し)
所有する富の一部を貧しい人々に施すこと。
❹サウム(断食)
イスラム暦のラマダン月に日の出から日没まで食事を摂らないこと。
❺ハッジ(巡礼)
一生に一度、メッカへの巡礼を行うこと。
2.ヒジャブの歴史と現代における役割
ヒジャブの着用は、イスラム教の歴史に深く根ざしています。クルアーンには、女性が適切に身体を覆うようにとの教えが記されています。
この教えに基づき、ヒジャブはイスラム教徒の女性にとって重要な宗教的義務となりました。
3.歴史的背景
❶7世紀
イスラム教の創始期において、女性の服装に関する規定がクルアーンに記載される。
❷中世
ヒジャブの着用が広まり、地域や文化によってさまざまなスタイルが生まれる。
❸現代
ヒジャブは多様な形態とスタイルを持つようになり、個々の信仰の表現手段となっている。
4.現代における役割
ヒジャブは、女性の信仰を示すだけでなく、自己表現の手段としても重要な役割を果たしています。
社会的・文化的背景や個人のスタイルによって、ヒジャブのデザインや着用方法はさまざまです。
5.ヒジャブとファッションの融合
近年、ヒジャブは宗教的義務としてだけでなく、ファッションアイテムとしても注目されています。
若い世代の女性たちは、伝統と現代のファッションを融合させ、さまざまなデザインのヒジャブを楽しんでいます。
6.ファッションとヒジャブの融合の例
❶デザイナーヒジャブ
著名なファッションデザイナーが手掛けるモダンなデザインのヒジャブ。
❷カラフルヒジャブ
鮮やかな色彩やパターンを取り入れたヒジャブ。
❸スポーツヒジャブ
スポーツ活動に適した素材とデザインを持つヒジャブ。
このように、ヒジャブは現代のファッションと融合し、個々のスタイルを表現するための重要なアイテムとなっています。
これは、彼女たちが自分の信仰を、公の場でも個人的な場でも、尊重し続けていることの象徴とも言えます。
しかし、ヒジャブを着用しないことは、神の教えを守らない「罪」になると考えられることがあります。
それ故、宗教の自由が保障されている、日本で働くインドネシアの女性たちは、職場の状況や業務内容によっては、ヒジャブを外すことがあるかもしれません。
このような状況を予測し、可能な限り、問題を未然に防ぐため、雇用者は、面接時にヒジャブの着用に関する意向を確認し、必要に応じて会社のポリシーを伝えることが、求められます。
インドネシアの女性たちは、子供の頃から、ヒジャブを身につけることが、一般的で、これが、ごく自然な生活の一部となっています。
私たちが、異なる文化や宗教的な習慣を理解し、尊重することは、より広い視野を持つことにつながり、より包括的な職場環境を作り出すことに、役立ちます。
インドネシア🇮🇩を身近に感じていただけるようになっていただけると嬉しいです。
参考資料
インドネシアにおけるイスラム教の習慣について知るためのリソース
インドネシア宗教省 (Kementerian Agama)
インドネシアの宗教に関する情報を提供しており、イスラム教の習慣や宗教行事についての詳細が含まれています。
URL: インドネシア宗教省
イスラム教徒協会 (Majelis Ulama Indonesia, MUI)
イスラム教の教えや規範、宗教行事、習慣についての情報を提供しています。
URL: イスラム教徒協会 (MUI)
ジャカルタ・ポスト (The Jakarta Post)
英語でインドネシアのニュースを提供するサイトで、イスラム教に関連する記事も多く掲載されています。
URL: ジャカルタ・ポスト
インドネシア観光省 (Ministry of Tourism and Creative Economy)
インドネシアの文化や宗教に関する情報を提供しており、イスラム教の習慣についても触れています。
URL: インドネシア観光省
インドネシア統計局 (Badan Pusat Statistik)
インドネシアの人口統計や宗教分布についての情報を提供しています。
URL: インドネシア統計局
7. ヒジャブの歴史と現代における役割 – Wikipedia
8. 「JAPAN CLIMATE CHALLENGE LAB 2023 ファッション×気候変動」の開催(結果)|外務省 (mofa.go.jp)
これらのアドレスを通じて、さらに深く理解を深めていただければ幸いです。
インドネシアに関する情報を提供する主なウェブサイトは以下の通りです。
じゃかるた新聞 - インドネシアの政治、経済、社会、文化に関する最新ニュースを日本語で提供しています。特に在留邦人向けの情報が充実しています。
Lifenesia - ジャカルタ駐在生活や短期滞在者向けに、実用的で生活に役立つ情報を提供する週刊フリーペーパーです。
Businesia - インドネシアのビジネスニュースや企業情報を中心に配信しています。現地のビジネス動向を把握するのに役立ちます。
マタログ - インドネシア最大級の生活・観光情報サイトで、レストランや美容サロン、医療や求人情報など、幅広い情報を提供しています。
じゃかナビ - ジャカルタを中心に、生活情報やショッピング情報、観光情報を提供しています。イベント情報やクチコミも充実しています。
これらのサイトを活用することで、インドネシアに関する最新情報や生活に役立つ情報を得ることができます。 (Jakarta Shimbun) (LifeNesia) (PAGI PAGI POST) (マタログ) (じゃかナビ)
インドネシアに関する公的な情報を提供するウェブサイトのアドレスを挙げておきます。これらのサイトでは、文化、歴史、経済、外交、ファッション、地理、民族、産業など幅広いテーマについての情報を入手できます。
アジア歴史資料センター
近現代における日本とアジア近隣諸国との関係に関する歴史資料をデジタル化して提供しています。インドネシアの歴史に関する貴重な文献も多く含まれています。
URL: アジア歴史資料センター
外務省
インドネシアの経済指標、外交関係、産業動向などに関する詳細な情報を提供しています。また、日本とインドネシアの外交関係や最新のニュースについても閲覧できます。
URL: 外務省
経済産業省 ヘルスケア国際展開ウェブサイト
インドネシアの医療産業やヘルスケア分野に関する情報を提供しています。産業保健、医療機器、デジタルヘルスなどの詳細情報も含まれています。
URL: ヘルスケア国際展開ウェブサイト
文化庁
インドネシアの文化、芸術、文化財、国際文化交流に関する情報を提供しています。日本国内の文化施策や国際文化交流の一環として、インドネシアの文化についても多く取り上げられています。
URL: 文化庁 (アジア歴史資料センター) (Ministry of Foreign Affairs Japan) (Healthcare International Defense Agency) (Bunka Go JP)
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