ベトナム人の海外労働について③-①中東地域及びロシア、アンゴラ

目次
はじめに
①伝統的な海外労働市場
②他のアジア諸国
③中東地域及びロシア、アンゴラ
④ヨーロッパや北米
⑤就労環境や人権問題などの問題
⑥ベトナム政府の最近の動き

③中東地域及びロシア、アンゴラ

また、近年は中東地域やロシア、アンゴラもベトナム人労働者の需要が高まっており、特にサウジアラビア、アラブ首長国連邦、そしてカタールが注目されています。

これらの国々は建設業や介護業などの分野でベトナム人労働者を積極的に採用しています。

1.サウジアラビア：

主に建設業、農業、製造業、清掃業、介護業、ホテル業などの分野で働いています。

①建設業：
サウジアラビアは、経済発展のために大規模なインフラストラクチャー建設計画を進めており、多くのベトナム人労働者が建設業界で働いています。建設業の分野としては、道路・鉄道・空港・ホテルなどの建設が挙げられます。

②農業：
サウジアラビアの農業では、主に果樹や野菜の栽培が行われており、ベトナム人労働者は収穫作業などで働いています。

③製造業：
サウジアラビアの製造業では、主に石油・化学・製鉄などの分野が盛んです。ベトナム人労働者も、石油プラントや工場などで働いています。

④清掃業：
サウジアラビアでは、多くの外国人労働者が清掃業界で働いています。ベトナム人労働者も、ビルや公共施設などで清掃業務を担当しています。

⑤介護業：サウジアラビアでは、高齢化が進むなかで介護の需要が増えており、ベトナム人労働者が介護職に従事しています。

⑥ホテル業：サウジアラビアでは、多くの観光地があり、ベトナム人労働者もホテル業界で働いています。ホテルでの客室清掃や飲食サービスなどが主な仕事です。

これらの業種で、ベトナム人労働者が働いていることが報告されています。

サウジアラビアにおけるベトナム人労働者が直面する過酷な労働環境としては、以下のようなものが知られています。

1.長時間労働や労働時間の違反：
多くのベトナム人労働者が、1日に10時間以上労働を強いられ、週に1日しか休暇を取ることができない場合があります。また、労働法に違反した労働時間が設定されていることも報告されています。

2.不適切な労働条件や待遇：
労働者たちは、適切な住居環境や食事、医療サービス、社会保障などを受けられないことがあります。また、労働環境が劣悪であったり、社会的地位が低いことが原因で、労働者が不適切な待遇を受けることがあります。

3.健康上の問題：
労働環境が悪いことが原因で、労働者が健康上の問題に直面することがあります。例えば、高温・高湿度環境での労働や危険な作業によって、熱中症や事故による負傷・死亡事故が発生することがあります。

4.言葉や文化の違いによるコミュニケーションの問題：
多くのベトナム人労働者は、アラビア語を話すことができず、文化的な違いにも直面しています。これにより、コミュニケーションに問題が生じることがあります。

これらの問題は、サウジアラビアで働くベトナム人労働者が直面する可能性がある問題の一部であり、政府や企業は、労働者の権利や福利厚生、安全保障、文化的・言語的なサポートなど、様々な面での支援を行うことが求められます。

ベトナム人が働いていわれるその他の中東地域の国としては

(1)カタール：
主に建設業、清掃業、介護業、飲食業などの分野で働いています。
アラブ首長国連邦（UAE）：主に建設業、製造業、ホテル業、飲食業、介護業などの分野で働いています。

(2)クウェート：
主に建設業、製造業、清掃業、介護業、飲食業などの分野で働いています。

(3)オマーン：
主に建設業、農業、清掃業、介護業、製造業などの分野で働いています。

(4)バーレーン：
主に建設業、製造業、介護業、飲食業、ホテル業などの分野で働いています。

以上のように、中東地域の国によって、ベトナム人労働者が働く分野は異なる傾向があります。全体的に建設業が多い傾向にあります。

〜 次回も海外労働市場の
  国別にロシア、アンゴラをまとめて
　みたいと思います〜
　みなさま連休中ありがとうございます。
　よろしくお願いします。

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