＼職場で使える話し方の心理テクニック⑩褒め言葉サンドイッチ5：1の法則／＃189

みなさんは仕事上で褒められるのと、ダメ出しをされる。どちらが嬉しいですか?
人って、ダメ出しをされるのはもちろん嫌だけれども、だからといって、ずっと褒められてばかりも嫌なものです。

この褒め言葉とダメ出しのバランスって、科学で決まっているんですよ。今日はその割合についてお話します。

①ジョン・ゴットマン博士の実験

これを研究したのが、心理学者のジョン・ゴットマン博士なんです。博士は非常にユニークな方で、実験のためにラボ型観察施設を作りました。

ご夫婦がリラックスできる、リビングルームのようなお部屋になっていて、カップルに日常会話を普段通りにしてもらい、それを観察したんです。
カメラのセンサーを使って、表情とか言葉、心拍数などを細かに記録しました。

実はラボで過ごしてもらった後も、長期的な追跡調査を続けました。その結果、90％以上の確率で離婚の可能性を予測できたそうです。

②ポジティブとネガティブは５：１

観察の結果、ポジティブな会話が5回あって、ネガティブな会話が1回以下のカップルは、幸せが長続きすると分かりました。

これは夫婦の場合ですが、職場でも応用できます。
この法則を意識することでチームとか同僚との関係がグッと良くなる。また、部下の指導にも効果的ですね。

この5：1をもとに、文章例を作ってみました。誉め言葉で指摘する言葉を挟むサンドイッチ話法にしています。

「最近営業の成績、伸びているよね。中島さんの努力が数字にも現れてきている。すごいよ。
実は部長も中島さんって期待以上の働きをしてくれているよね。って言っていたよ。チームの中でもだんだん頼りにされる存在になってきているね。

だから来月以降の大口案件も、中島さんに加わってもらいたいと思ってるんだ。これまでの頑張りを見たら、任せられるんじゃないかな。って私は思っている。

ただちょっとだけ、これはもしかしたらなんだけど、プレゼンの資料作りが少し苦手意識ないかな?
この間の資料を一生懸命作ってくれたのは分かってるけれども、ちょっと見づらかったんだ。
スライドの中に情報が詰め込み過ぎだったから、もうちょっとスッキリさせるとお客様の印象も良くなると思うんだよね。
でもその部分を少し改善すればさらに結果が出ると思うから、頑張っていこうか。期待してるよ。」

これを聞いて、「しつこい、やりすぎ。そんなにやれないよ。」って私も思いますし、聞いている皆さんも思ったかなと思うんです。

でも、自分が言われているとしたらどうでしょう? もし何かで失敗して落ち込んでいて自信がなくしていたら、これはやる気がでますね。

だから褒め言葉のサンドイッチ5対1の法則。ぜひ褒める、承認する。恥ずかしがらずに、嫌がらずに癖づけてみてください。

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