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ヘンテコなエッセイ

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接客のことばかりだと疲れちゃうので、気分転換でヘンテコなエッセイも書きます。
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関西人はツッコミでいつも忙しい

関西人はツッコミでいつも忙しい

「それってツッコミ待ちですか?」ということがよく起きる。そんな時、関西人の性で思わずつっこんでしまう。

僕の住んでいたそばの駅に「センター北」という駅があった。

「センター北て、センターなのか北なのかどっちやねん。センターよりの北か?それとも北よりのセンターか?え?」

とまぁ簡単に言うとこんな感じである。ヘンテコな駅名を見付けたらつっこまないといけないから、電車の中では忙(せわ)しい。

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三億円事件で〝ぐにゃっ〟と世界が歪む

三億円事件で〝ぐにゃっ〟と世界が歪む

〝ぐにゃっ〟と世界が歪む音が聞こえるときがある。

数年前、あの有名な未解決事件である〝三億円事件〟の犯人(とおぼしき人)が名乗り出たそうだ。

理由は、自分はもういつ死んでもおかしくない年齢で、もしこのまま誰にも話さないまま死んでしまったら、この事件は本当に迷宮入りを果たしてしまう。

あれだけ世間を騒がせてしまった以上、事実は誰かに伝えなければ、と思い立ち、事件の犯人が自分の子どもに真相を話し

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バルミューダに戦力外通告された話

バルミューダに戦力外通告された話

バルミューダはとても怖い。

見る度にいつも〝戦力外通告〟を突きつけてくるからだ。

最近、我が家に「バルミューダ」がやってきた。

バルミューダの高級トースターはとてもスタイリッシュだ。

見た目は誰もが気に入るであろう白で、作りはとてもシンプル。説明書なんて無くてもすぐに使いこなせる。たぶん無印製品が好きな人は大好物だと思う。

そんなバルミューダが我が家にやってきてすぐに使ってみたのだが、今

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2600円、大阪駅でカツアゲされました。

2600円、大阪駅でカツアゲされました。

東京から大阪へ引っ越してきたばかりの頃、大阪駅のそばを歩いていたら、「大阪やなぁ~」ということが起きました。

僕は日々大切にしているある"マイルール"に則って対処したのですが、その結果、2600円、カツアゲされました。

今日はその話をしようと思います。

まずそのマイルールとは何かというと、

「知らない人に話しかけられたら、とりあえず話してみる」

です。

このルールが僕の中で制定されたき

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女性に言われた一生忘れられない絶妙なフレーズ3選

女性に言われた一生忘れられない絶妙なフレーズ3選

女性に言われて、なぜだか記憶に残って頭から離れない、恐ろしく力のこもった言葉たちがある。

例えば、大学で一番可愛いと言われていた"えりちゃん"が遅刻してきた時のこの一言。

「えりの"り"は利己的な"り"だから」

どーっんと思わず効果音をつけたくなる。

多少のわがままは黙認してちょうだいと言わんばかりの強気な姿勢に心を打たれる。たったその一言に恐ろしい力が宿っているようだ。

「私、わがまま

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「名前」という宿命に翻弄される

「名前」という宿命に翻弄される

生まれたときから、名前と共にその人の運命が決められているということがある。

何の話をしていたからか忘れたが、友達の飼っている犬の名前が"永遠"(とわ)であることを知った。

その女の子に、何気なくなんでその名前にしたの?と聞いたら、

「夢に出てきたからだよ」

とさらっと言われた。本当にさらっとだ。おお、と思う。

確かに学生の頃から短歌が好きでよく詠んでいたので、なんて平安時代みたいな名前の

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「みーこのおっぱいが見たい!」「着替える時だけでもいいから」

「みーこのおっぱいが見たい!」「着替える時だけでもいいから」

友達・みーこ(29)が、いとこの子ども(3歳・男)に号泣されながら外でこんなお願いをされた。 

「みーこのおっぱいが見たい!!お願いやから見せて!!みーこのこと好きやから!一回だけでいいから!着替える時だけでもいいから!みーこのおっぱいお願いぃぃいい」

まるでトイザらスでおもちゃをねだっている子どもみたいで思わず笑ってしまった。

「着替える時だけでもいいから」が個人的にぐっとくる。子どもなが

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田中、名字やめるってよ

田中、名字やめるってよ

女性用風俗の仕事をしていると、意外とお客さんの前で"フルネーム"を求められることがあることを知った。

新宿でアフターヌーンティーの予約の電話をいれたら、「フルネームでお願いします。フルネームじゃないと予約を承れないんです」と言われた。

えっ!そうなんだと咄嗟に出た名前が「田中」だった。

「たっ、田中です。田中ツバキです」

それからしばらく田中を名乗り出したのだが、同業のお客さんにこんなこと

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言葉フェチの僕が捕まえたヘンテコな言葉3選

言葉フェチの僕が捕まえたヘンテコな言葉3選

黄色いマーカーで線を引きたくなるような、思わず目に飛び込んでくるピカピカに光った言葉に出会うときがある。

僕は言葉フェチなので、そんなゴシック体で太字の言葉に出会う度に、「よっしゃ、捕まえた!」と、子どもがカブトムシを捕まえた時みたいに思わずガッツポーズしてしまう。

例えば、美容院で。

僕は30も過ぎ、この年になると、若い子を指名してあげたくなる。

理由は失敗してほしいからだ。実験台として

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「エロティック・マッサージ、アリマスカ?」

「エロティック・マッサージ、アリマスカ?」

大学へ入学したばかりの春、新宿を歩いていていたら、外国人に声をかけられた。

「エロティック・マッサージ、アリマスカ?」

いきなりこんなことを聞かれたもんだから、思わずびくっとしてしまった。

(知らん知らん!何聞いてんねん、東京っておっかけねぇ街だなぁ……)

僕は「知らないです」と答えてすぐに立ち去ると、その外国人はまた別の人に話しかけていた。

「エロティック・マッサージ、ドコニアリマスカ

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似てる芸能人でショックを受けたことのある全ての人へ

似てる芸能人でショックを受けたことのある全ての人へ

ある日、姉に言われた一言で僕は多種多彩な感情が湧き上がっていた。

僕には7つ上の姉がいる。
子どもの頃、姉はよく家に友達を呼んでいて、その友達が「弟かっこいい!」などと言っていたら、なんだかいつも嬉しそうにあとで僕に報告してくれていた。

数年前、姉が結婚することになり、旦那さんを紹介された。同じアニメ好きとしてとても話が盛り上がった。

するとその日の晩、姉からこんなLINEが届いた。

「『

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