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初個展直前に脳梗塞になった話:入院36~45日目

36日目:アライメント?

午前ST(言語聴覚士)ノッポさん。
抹消課題で一番難しいひらがながミス無しだった!

午前PT(理学療法士)天然さん。
ヒョコヒョコ歩きとストレッチと筋トレ。

午後PT小鳥さん。
ヒョコヒョコ歩き。ちなみに右膝が痛い。入院前から。なにやら正常な並びをアライメントと言うらしい。膝のアライメントがおかしいのかも?と。縦とか真っ直ぐが正常な形ならそれは横にはならない。発症まえの右足の違和感も脳梗塞の前兆なのかアライメントなのか今となっては判らないが。

37日目:今日初日の自転車さん

本日はじめましてのSTさん。どうやら僕の住んでる所と近いらしくもっぱら移動は自転車という事なので自転車さんと呼ばせて頂きます。自転車さんは僕の"客観的な視点"という事を判ってくれた。自分が判ってないって事をわかっているってとても大事。高次脳機能障害はそれがわかって無い患者さんほどSTさんに怒ってしまう。『なんでこんな簡単な事をやるのか』と。

PT論理派さん。
初めましての方。メインの論理やそれにまつわる雑学的な事まで説明してくれるので論理派さんと呼ばせて頂きます。僕のワガママで担当を変えてもらいたいと言った事での、沢口靖子さんが事前に組んでくれてた日程は当然まだあるので、まだ初めましての方も会います。論理派さんは深く説明してくれるので納得がいく運動となる。発症後の3ヶ月は比較的回復の度合いが大きいからと。"分離"という時期や、"最適化"という時期を踏まえる事になると。分離の最中に正しい運動を覚えれば最適化時期に花開くとの事。

38日目 : 日記無し
リハビリ病院は毎日リハビリがあるので自分で休む時間をつくる。これもリハビリだったり練習なんです。

39日目 : 能力回復検査

朝イチ天然さん。
外歩き。ヒョコヒョコ歩き。だいたい1kmコースとの事。ゴムバンドでの筋トレ。ストレッチ。

11時ユニットバス。
シャンプーセットを浴室に忘れた。看護士さんが持ってきてくれた。優しい。

午後ノッポさん。
現時点での能力回復目安を見る検査。【課題の短文を要約しなさい】というのは難しいというかノッポさんからなのかプレッシャーを感じる。その"圧"で考えがまとまらない。ただそれを言うのもノッポさんに悪いと思ってしまうし、"圧"を感じながらの思考や記憶は今後の日常生活ではあたりまえだものなと思い返す。指摘された事に、課題の短文の中に明らかに登場しなかった"旦那"という単語をストーリーだとか物語のイメージをしていて登場させてしまった。アドリブは間違いの元になるからと注意頂きました。他に5~6名の男女写真を見せられ仮の名前を覚えるテスト。ノッポさんが部屋の中で歩いたり、何かを取ったり置いたり、その行動や動きの見本を見せる。その行動を見ておいて直後に僕が再現するテスト。スタート時の些細な行動やゴールの時に【◯◯もするんですか?】という確認を忘れたりして散々だった。

40日目:迷うと思う

朝食で手をぶつけたり引っかけたりして注意が分散してしまう。老いた時に上手く口に表現できない、出せない、動けない、というのを解っていてもその立場にならないと本当に理解出来ず自分だけで生きれると錯覚する気がする。死ぬときに安楽死と誰かに支えられるのとどちらがいいのだろう。本気で迷うだろうと思った。不謹慎だし。失礼だし。でも切実に思いました。

午後OT(作業療法士)朗らかさん。
『免許への最終試験までに疲れない脳を鍛えておく』という事に、ドカーンと衝撃を受けた。そうか、疲れない様に、考えられる様にしておかないといけないのだ。スマートに、キビキビと。

夕方STリスさん。
相変わらずどんどん出してくる。リスさんが6時間目でも普通に燃えると言ってたし、僕もガンガンやって下さいと言った。難しい文章だったしまとめ方は僕と人それぞれ違うだろうけど万人が納得出来るまとめ方はあると思う。リスさんとの相性は良いと思うと伝えたら喜んでくれていた。

夜、ストレッチをしていたら股?股関節?鼠径部?辺りが痛い。あぁ、これって発症時
(0日目発症:"前よりも"→ note) にとった誤っの対策の後遺症.....むりやり股開きの影響だな。。。

41日目:やる気を出したら

午後ノッポさん。
始める時に『この時間の終わりに自主脳トレ用のプリントを催促してくださいね』と言われた。これも記憶しておく課題だ。

なんとなくやる気を見せたら当たりがよくなった気がする。さて課題に入る。5枚の絵を覚える。ノッポさんは少しして僕が5枚の絵を覚えてる様だったので『これはもう止めますねぇ』と口にした。どういう事だろう?それはなんだろう?ひっかけなのかな?と思った。あぁこれが他のST(言語聴覚士)さん達も言う【性格が悪くなる】という事なんだな。こうして出来ない事を探すのだなと。いや、そんな事は無いです。それもこれもリハビリだから当然なんです。むしろ患者さんの中には『性格悪くなるから早くやめな』と言う人も居るらしいです。

最後ナニやら動いてると思ったらノッポさんが手を振ってくれているのに気付き、なんだろう、あ!そうだ!とハッとして告げた。『自主脳トレプリントお願いします!』

42日目:初の靴の中敷き

午前ノッポさん。
かなり集中した。出来た。やった。ありがとう。文章問題もなんかカリカリするのと平静との間で。冷静と情熱の間か。。。そんなフレーズやなと。

午後論理派さん。
さすが論理派さん。足の裏になにやら紙を入れる。靴の中敷きの代わりの様だ。確かに歩くのは楽になった。でも階段は楽にはならず。キネシオテープを貼る。筋肉と同じ?同様?代理?の働きをする。これも歩くのは楽。でも階段は楽にならず。トータルで痛みを感じないのが大事なんだと。

43日目:そっけないすれ違い

廊下の奥窓際。おはようございますと挨拶してきた人。いけない、そっけない態度になってしまった。ここはリハビリ病院。色々な事情で居合わせた人達。戦国時代の同じ戦で戦う者同士の傷を癒す場所なら話も出来る。でも挨拶には挨拶で返すのは当然の事。ただ面食らったというのもありました。そう言えばyoutubeで何やら二人でサウナで語る動画で言ってた。『現在だけで見る人と過去+人柄で見る人に別れる』って。

午前メガネさん。
向かい合わせで2枚のトランプを両手でこちらに見せる。その数を足したり引いたりする。大きい方から引いたり、マーク指定で足したりだったと思う。これは面白い。一定の高さに視点を置いてればいける気がする。さらにメガネさんからも『掲げるトランプの幅で正解率が違いますね』というもっともな指摘。狭い方がきちんと視界に入るので考えるのに集中出来るからですね。

44日目:リスさんにカレー屋を教える

午前リスさん。
九州出身のリスさん。九州って古事記とか日本書紀とかの頃からだったり、明治維新の時代の印象もあって情熱的な人が多い印象ですねと告げた。ちなみにカレーが好きとの事で僕のお気に入りのカレー屋を教えた。

45日目:ずっと足りてない

ノッポさん。
文章問題にイライラしてしまう。説明文の要点には国語としても"正解"は無いはず。国語と言えば中学の時の担任の先生を思い出す。担任であり国語の教科担当だった。そもそも大事なポイントは個々で違うと思う。そしてまとめ方にも感じ方にも正解は無いはず。片や、数字、数学やらにはルールや絶対的な答えがある。

部屋の温度設定が変わってた。僕が変えてから誰も出入りしてないはずだけど。だと思うんだけども。

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