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前向きに。初個展直前に脳梗塞になった話。0日目:発症

まず初めにご連絡させて頂きます。初期のこの文章は、まだ入院中でスマホによるものですので読みづらい部分があるかもしれません。文章に落とし込んでますが実際の喋りはまだまとまりません。とはいえ、そんな文章でさえ言葉使いもおかしいかもしれません。そして同じ様な脳卒中の患者様の気分を害する部分があったとしたら申し訳ありません。ただ私は患者になって知った事と前向きになる過程を伝えたくて書き留めておきました。なんとか単語や要点で書き留めたものから思い出しながら書いてます。書き終える頃には退院出来ていると思います。

発症

あれ?来たかな?これはきたぞ?はいはいはい横になろう。グラグラ。ガタガタ。

晴れていた。いつも通りの1日のスタートだった。PCの前に座る。メールチェック。スマホチェック。そんな日常の瞬間。昼過ぎにそれはきた。正確な時刻は判らない。くらくらしてヤバいと思ってもやり過ごそうとさえ思った。でもその瞬間グラっとくる。ん?これは目眩か?。落ち着け、落ち着くんだ。グラグラとなり床に寝そべる。ペタっと身体が右に張り付く。ん?変だぞ?なんだ?足がビヨンと伸びてしまっている。蛙だ、蛙の足の様になってる。蛙が泳ぐ時に伸ばした様な状態で動かせない。自分では動かせない。ウンともスンともいわない。まるで力が入らないし、神経が届いてる感じさえもない。無だ。

あれ?右腕も動かせない。右の首筋なのか肩なのか判断つかないところから動かせない。今まで無意識で出来ていた動作が出ない。出来ないと言うより"出ない"が近い。

あれ?この顔の右側のひきつりはなんだ?トータルリコールのシュワちゃんみたいな表情になってるかもだぞ?右顔も麻痺してるのか。これは"前よりも"だいぶ酷い症状だなと思った。

"前よりも"

やり過ごそうと思ってしまった事や、当初呑気に『あれ?来たかな?』なんて思ってしまったのには理由がある。5年前にも似たような症状を体験したのだ。その時は1時間位仰向けで横になって回復してしまった。しかしその時に病院に行くべきだった。その時に脳の検査をしておくべきだったと切実に思う。

更に今回の発症時に119番に電話していれば僕は入院しないで済んだかもしれない。たらればだが後に主治医からも『すぐに電話してれば薬で治して当日歩いて帰れたかもしれないよ』と言われた。

さて、僕は困った。どうしたものか。あれ?股関が暖かい。とても温かいが自分の意思では無いので『あぁ~小便もらしたか』と気付くまで数分かかった。しょうがない。あぁ~もうこうなったら力付くだ。

初め、僕は内股の骨のズレだと思った。股関節脱臼"的"な事なんだろうと思った。大腿骨の付け根の球状の骨が内側にズレただけだと思った。人体はそんなズレでもひどく全身に影響すると、そしてそれを外側に出せば治るのだと盲信してしまった。素人の浅知恵とも言えない様なそんな愚かな判断をしてしまった。そんな事はあり得ない。後から考えるとわかりそうな事だが本気だった。それ位テンパっていた。以前に高校野球で脱臼した生徒を監督が治してる動画を見た事が大きい。生徒はとても痛そうにしてたしどうしようもない表情だった。落胆していた。それを監督である先生がいとも簡単に治してみせた。その動画の衝撃がこのテンパッてる状況には一縷の望みと思ってしまう程にテンパりのドン底だったという事だ。

動かない右腕右足という重い荷物を、動く左側を駆使して態勢をうつ伏せに持っていこうとした。うつ伏せで右足を開く様な体勢にして開くのだ。フローリングの床で膝が痛い。小便の水分が不快だった。夏だから良かったのかもな。これが冬なら暖房入ってるとはいえ冷たくてどうしょうもなかったかもなぁ。

何度も失敗する。とにかく股も痛い。(こんな無茶な対策で今もまだ内股の筋が痛い) こんなにも自分の身体が言うこと聞かないなんて、こんなにも足は重いなんて発症前には意識もしなかった。何度も何度もトライした。その度に股の筋も伸びて痛い。その度にまるで誰かに転がされる様に身体が回転してしまう。床を向きたいのに横を向いてしまう。横を向きたいのに維持出来ない。いかに無意識で筋肉を動かしているのか。人間の身体の神秘たるや。もうヘトヘトだった。どれだけ渾身を振り絞っただろう。

そして最後だと思いながらうつ伏せで内股を押し付けた。激痛だった。気絶した。

入院1日目:救急車要請→ note

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