ルフィ名言特別編(Vol.62)「さっそく会えるとは運がいいぜ(ゾロ)」
こちらも長らくお待たせしました!ルフィ名言も再開しますので、『ONE PIECE』の名言から、感動と発見をお届けしていきます!!
物語と名言
麦わらの一味がたどり着いた島は「バロックワークス」の待つ「ウイスキーピーク」だった。歓迎の宴で食べ飲み潰れたが、ゾロだけは起きていて、100人の賞金稼ぎを倒すと、バロックワークスのオフィサーエージェントである能力者が、裏切り者を粛清するために現れる。
裏切り者とは、Mr.8のイガラムとミス・ウェンズデーのビビ。ビビはアラバスタ王国の王女で、バロックワークスによって国を乗っ取られそうになっていた。ボスの正体が不明の組織の目的は「理想国家の建設」という言う者だったが、その実は国の乗っ取りで、正体を暴くために、二人は組織に潜入した所、バレてしまったのだ。
ゾロがビビを助けに入ると、ルフィが目覚め、ゾロを襲う。宴を開いてくれた恩人を、ゾロがぶちのめしたからだ。理由を聞かないルフィはゾロを本気で攻撃し、「殺す気か!?」と言われると、「ああ、死ね!!」と、”武闘”と”剣術”どちらが強いか本気で戦う。
蚊帳の外になった”ボムボムの実”能力者のMr.5と”キロキロの実”能力者のミス・バレンタインは、ビビを始末しようとすると、二人の戦いに巻き込まれ吹き飛ばされる。ビビより先にルフィとゾロを始末しようとすると、
「ゴチャゴチャうるせェな!!!」
「勝負の・・・邪魔だァ!!!」 出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
とぶっ飛ばされる。続きを始めようとした時、二人をナミの鉄拳が襲い、喧嘩は終わ理、事情を聞いたルフィは何もなかったかのように「まー気にすんなよ」で済ます。
早速ナミはビビと交渉をすると、アラバスタの実情を聞く。アラバスタ王国は、グランドラインでも有数の文明大国で、平和な国だったが、ここ数年”バロックワークス”によって暴動が起き、”革命”が起きようとしていた。そこで、”バロックワークス”の正体を掴むべく、ビビとイガラムが組織に潜入し、ボスの正体をつかんだのだった。命を狙われる危険がある為、正体を言わないようにしていたが、
「いくらあなた達が強くても、王下七武海の一人”クロコダイル”には決して敵わない!!」
と、さらっと正体を言ってしまう。それを目撃していたバロックワークスの始末屋”アンラッキーズ”は無言で飛び去って行く。
正体を知ってしまったことでビビにキレるナミに、「本当にごめんなさいっ!!!つい口が滑っちゃって」と謝るが、
「”つい”で済む問題か!!」
「”グランドライン”に入った途端、七武海に命を狙われるなんてあんまりよ!!」
と泣くナミに対して話す、今回の名セリフとなるゾロとルフィの会話。
「早速会えるとは運がいいぜ」
「どんなやつだろうなー」 出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
「黙れそこ!!!」と突っ込み、顔がバレないうちに逃げようとするナミの前に再び”アンラッキーズ”が現れ、見事な似顔絵を描かれ、逃げ道は無くなった。
それでもゾロとルフィは、意にも介さず
「なんかぞくぞくするなー!!」
と笑うのだった。
名言の意味
今回の名言は、さらっと言われた会話の中からチョイスしましたが、ナミにとっては泣きたくなり、逃げたくなるようなことでも、ルフィとゾロはそれを「運がいい」と捉えます。命を狙われるような状況でも、「海賊王」「世界一の剣豪」を目指す二人にとっては、夢に近付く為の大きな相手なわけです。そして、微塵も負けると思ってもいないのですが、一見絶望的な状況を、ピンチと捉えるか、チャンスと捉えるか、とても重要な視点だと思います。
実力のある夢想家こそ理想的な”ジョーカー像”
厨二病特有の「根拠のない自信」と、全て「自分にとって都合よく解釈する」ということができれば、ある意味無敵です。ただ、「実力」が伴わなければ、ただの夢想家で終わりですが、確固たる自信があるだけの努力や実力があって、ピンチをチャンスだと捉えられるように、自分に都合よく物事を捉えることができれば、それはもう無敵になるでしょう。
後々、王下七武海のクロコダイルとも戦うことになるわけですが、この時の余裕や根拠のない自信が本物かを試されるのですが、わからないものに無駄に恐怖や不安を持ち続けるよりは、根拠のない自信を持ち、自分に都合のいいように物事を捉えた方が、精神的にもよっぽど幸せで、あとは、それに足る実力さえあれば、ただの夢想家ではなく、無双家になれるのでしょう。これこそ、私が考えている「ジョーカー像」と言えます。