ルフィ名言特別編(Vol.68)「誇りは宝か!!(ウソップ)」
物語と名言
約100年間もの間、巨人族のドリーとブロギーは”誇り”を懸けて「リトルガーデン」で戦い続けてきた。
そこにやってきた麦わらの一味。バロックワークスに追われていたことで、能力者であるオフィサーエージェントの追っ手が迫っていた。
ドリーとブロギーの命懸けの戦いが繰り広げられるが、結果は「7万3千466戦、7万3千466引き分け」というものだった。戦いを終えた二人は、麦わらの一味からもらった酒があると、ブロギーはドリーに差し入れる。
それぞれ家に戻ると、この島の”ログ”がたまるのは一年だと聞かされる。ドリーとブロギーは、故郷”エルバフ”への”エターナルポーズ”を賭けて戦っていたが、ルフィにとっては必要なく、一年も待てないくらいなら適当に進もうかと笑い合った。
ウソップは、ブロギーに、巨人たちのような”勇敢なる海の戦士”になりたいと言う。
「エルバフの戦士のように、誇り高く生きて行きてェとおれは思ってる!!!」
ブロギーは、
「おれ達ァと、てめェらより寿命が長ェ分、余計に名誉ある死を望む。財産も人の命も、いずれは全て滅ぶもんだ。」
「誇りを滅ぼすことなく死ぬことができたら、そりゃ”名誉ある死”だ。その誇りはまた、エルバフの地に受け継がれる永遠の宝なんだ。」
そう聞いたウソップの、今回の名セリフ。
「誇りは宝か!!」 出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
舞台は変わり、ドリーがお酒をのでいると、突然爆発した。ブロギーがそんなことをするわけがない、ルフィ達に疑いをかける。そして、話しても無駄だとわかっているルフィは、力ずくで黙らせようと構える。
名言の本質
「誇り」というものについて名言を取り上げていますが、なぜ巨人が「誇り」を大事にするかの理由が描かれていました。それは「名誉ある死」の為です。巨人は寿命が長いからと言っていますが、それは関係ありません。ウソップは、そんな巨人の生き方に、自分の理想像を 感じたのでしょう。ウソップは、麦わらの一味の中でも一番弱く、「海賊王」「世界一の剣豪」「オールブルーを見つける」「世界地図を描く」という夢に対し、「勇敢なる海の戦士になる」という一番曖昧な夢なのですが、だからこそ、「誇りを持って生きる」という姿に一番感銘を受けたのでしょう。
誇りの意味
例え強くなくても、特別な能力がなくても「誇り」を持つことはできます。ドリーとブロギーは、”名誉ある死”を迎える為に、”エルバフ”の名に恥じない生き方をすることこそが、二人にとっての「誇り」なのです。そこに争いの理由など関係ありません。勝つことも負けることも、成功も失敗も、自分が決めた生き方を貫くことこそが、「誇りある生き方」であり、「宝」になるんだと思います。
巨人との出会いは、ウソップにとって大きなきっかけにもなったと言えます。ルフィ達とは違う具体的な夢ではないことや、弱い自分が麦わらの一味でいることを、”勇敢なる海の戦士”になるということを貫く「誇り」というものを持つことで、ルフィ達に恥じない自分でいられると思えたことでしょう。弱いウソップだからこそ、「誇り」というものの価値が際立つのかもしれません。私たちも、ドリーやブロギー、ウソップのように、自分の信念や行動に、誇りを持って生きて行きたいですね。
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