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【コーチング】言葉と思考

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#部活

オワリはじまり。(2019/3/31)

オワリはじまり。(2019/3/31)

現役学生コーチを卒業しました。
自分をコーチでいさせてくれた選手達には、感謝の思いでいっぱいです。

本腰を入れて活動したのは、自分が部活を引退した夏からの半年間でした。
当初、現チームのメンバーとは、これまでの接点がほとんどなく、彼女達が、こんなにも自分にとって思い入れの強い存在になるとは思っていませんでした。

夏合宿のおかげで、彼女達と距離を縮めるのに時間は要りませんでした。
この学校の夏合

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考える攻撃の体現者。(2019/3/19)

考える攻撃の体現者。(2019/3/19)

今シーズンの、付属中ソフトボール部のプレーテーマは
「考える攻撃・考えない守備」。

ボールファーストでのアウトを中心に、取れるアウトを着実に重ねていく一方で、
攻撃においては、バッターもランナーもより頭を使って1点をもぎ取ろう!
という、ものである。

先日、試合形式の練習を行なった。
いつもは、「打席慣れ」「自身のバッティングの実践」に重点を置いていたこの練習において
今回は、「考える攻撃の体

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私はそこに、伸びしろを見る。(2019/3/25)

私はそこに、伸びしろを見る。(2019/3/25)

3月22日。

チーム内で紅白戦が行なわれた。
夏に引退した3年生 vs 現役1、2年生。

勝負の世界ではよく「結果が全てだ」と言われることがあるが、成長に比例した結果しか生まれないのは当然のことである。

よりよい成長へと選手を導くことは、指導者の仕事だ。
選手達の試合結果=指導者陣の指導結果とも言えるだろう。

試合結果は6-0で敗戦した。

四球で出したランナーを、エラーで帰還させてしまっ

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中学2年生の自分。(2019/3/13)

中学2年生の自分。(2019/3/13)

自分の人生の中で印象的な出来事があったときや、いい話を聞くことができたな~と思ったときに日記をつけ始めてから、今年で10年が経つ。

当時の自分は12歳。中学入学前に、書き始めたことになるだろうか。

時間があると、たまにこのノートを読み返す。
今日も、暇つぶしがてらにノートを読んでみた。

目に止まったのは、自分の中学時代の日記だった。
中高大、学生時代はいずれも部活動をしに学校へ行っていたから

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チームへ。(2019/3/11)

チームへ。(2019/3/11)

「信頼」
この言葉を辞書で調べると、「信じて頼ること」とある。

先日、大学の部活の後輩からこんな質問を投げかけられた。
「現役時代、チームのメンバーを『完全に』信頼していましたか?」と。

答えはYESだった。
この文が記録として残るから綺麗事でまとめよう、としているのではない。
私は周りを信頼してグラウンドに立っていたと、自分では思っている。

その後輩は、続けてこう尋ねた。
「どうして無条件

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発信力を問う。(2019/2/28)

発信力を問う。(2019/2/28)

競技に関わり続けるにおいては、新しい発見を求め続けることを大切にしようと思っている。
指導者の思考停止はすなわち、チームの成長の妨げになることを心に留めて、選手達と向き合っていきたいと感じる今日この頃。

私の大学の後輩達は、自慢ではないが、本当に「いい人」達が集まっている。
あまり“勝負師”っぽくない、協調性の強いメンバーだ。

以前、中等部のコーチと大学のソフト部に行った時、一緒に行った彼は

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誰のための部活か。(2018/12/28)

誰のための部活か。(2018/12/28)

今日は日々、中学生と部活動をする中で感じた、環境の違いについて、そして、学校教育についての考えたことを残そうと思う。

ここでは、私が10月から足を運びはじめた、川崎市立の中学校の部活動について書いていく。
この学校は、顧問の監督さんは、前任校にて全国ベスト8の成績を収め、日本代表選手を輩出した経験もある方だ。

選手に対するソフトボール脳の教育を徹底しており、それは、攻撃ではランナーを進める打撃

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鮮やかな『今』を、見てみたい。

鮮やかな『今』を、見てみたい。

美しい心の状態のときには五感がフルで働き、いつもより感覚が研ぎ澄まされる。

最近読んだ本の一節に、そんなことが書いてあった。

たしかに、時々、私もそんな経験ができる。

いつもと同じ景色でも色が鮮やかに見えたり、それまで気にも留めなかった風の心地よさを感じたりする、あの感じだ。

この瞬間は、『将来』のことを悩むでもなく、『過去』を悔やむでもなく、ただ『今このとき』に集中しているのだろう。

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大学スポーツと、石川祐希選手と、平凡な自分。

大学スポーツと、石川祐希選手と、平凡な自分。

「4years.」 という、朝日新聞社が立ち上げた、大学スポーツにスポットを当てたウェブメディアがある。

全国には約20万人の大学生アスリートがいる、と言われているが、大学スポーツは、一部の競技を除き、あまりフォーカスされることはない。大学卒業後、プロや実業団で競技を続けられる人は、ほんの僅かしかおらず、多くの選手にとっては、大学の4年間は、スポーツで真剣勝負ができる最後の時間である。

そんな

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教える人が、できること。

教える人が、できること。

大学生時代から今に至るまでの5年間、“コーチ”と名乗らせて頂きながら、中学生や大学生のソフトボール部の活動に携わらせてもらっている。

この2ヶ月間は、ほとんどコーチ活動をしていないが、せっかく余暇の時間がたくさんあるので、コーチの役割、すなわち、“教える”ということについて、考えてみた。

“教える”とは、なんなのか。

誰かに何かを教えたり、反対に、周りの方々から何かを教わったり。私たちの日常

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大器晩成と現代社会。

大器晩成と現代社会。

「大器晩成」という言葉を辞書で調べると、「真に偉大な人物になる者は、完成するまでに時間が掛かるということ。」と載っていた。

「大器」とは並外れた才能あるいは大人物のことを指し、「晩成」とは普通より遅れて完成すること、または年をとってから成功することを言うようだ。

この言葉は、『老子』にある「大方無隅 大器晩成 大音希声 大象無形」に由来している、とされている。

大きな四角形は角が見えず、大き

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水の思考。

水の思考。

写真は、私の出身高校、校舎からの眺めである。

高校時代といえば、今からもう6〜8年前のことにはなるが、授業で習った漢文に、こんな文章があった。

天下、水より柔弱なるは莫し。而れども堅強を攻むるは能く之に先んずる莫し。
其の之を易ふる無きを以てなり。
故に柔の剛に勝ち、弱の強に勝つは、
天下知らざる莫きも、能く行ふこと莫し。

書き下し文にしてみるも、なにが書いてあるか、さっぱり分からん。。。と

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明日は、何者になる?

明日は、何者になる?

今年度、大学生活最終学年を迎えている友人から、連絡があった。

「実家で引退を迎えてしまった。」

と、一言。

社会状況から判断し、大学の連盟が、大会の中止判断を下したためである。

“青春に、後悔は付き物である”

と、ある漫画で目にしたことがある。ただ、今回の出来事は、後悔というよりは、やるせなさ、無情感、そんな感覚が強いのかな、、、と想像はしたけれども、

やっぱり、当人の行き場のない想い

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『勝ち』と『負け』。

『勝ち』と『負け』。

ゲームや試合、コンペやコンテスト…。社会では、様々なシーンにおいて、『勝ち』と『負け』が分かれる瞬間が訪れる。

『勝ち』がいい。『勝ち』が善。

『負け』がわるい。『負け』が悪。

とは、全く思わないし、結果が全てではない、と私は考える。

それでも確かなことがあるとするならば、勝てば嬉しいし、負けたら悔しい。

さて、ここで、考えてみたいことがある。

“私は、あるいは、私達は、どうすれば『勝

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