記事一覧
砂場で〇〇〇を掴んだら‥
1980年代の後半にアメリカで出版され、のちに日本でも訳本が話題になった、こんな本がある。
ロバート=フルガム 著
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
訳者 (いけ ひろあき)
出版 河出文庫,河出書房新社
※文庫版の初版は1996年。
※フルガム氏のオリジナルの出版は1986年と1988年。
アメリカで、カウボーイ・歌手・IBMのセールスマン・画家・牧師など、さまざまな職業を
駅西口・路上の営業マン
仕事の日は夜の9時から働いて、終わると朝の8時に自分のアパートに帰ってくる ― そんな生活を2年も続けていると、休みの日だからといって明るい時間帯に外を出歩くということが、段々と少なくなってくる。
東京・大田区の東京湾沿岸部にある青果卸売市場で、俺は、野菜の運搬の仕事をしている。夜間の肉体労働ではあるが、取り立ててキツい、というわけでもない。フォーク・リフトを操縦して 、全国各地から到着する
松坂屋には、売ってない
1
《松坂屋には、売ってない……》
《マツザカヤには、うってない……》
そう心の中でつぶやきながら、就職試験の小論文の問題に臨んだ。
「あなたが大学生活4年の間に読んだ本の感想と、そこから得られたものについて述べてください」(制限時間45分)
これが与えられたテーマだった。
志賀直哉の大正時代の短編小説『小僧の神様』について僕は書いた。
— 東京で評判の、ある人気寿司店に行って、一度でい
真澄ちゃん、元気ですか。
ますみさん、お元気ですか。
私は今年、50歳になります。ですから、私たちが小学校の同級生だったあの頃は、もう40年以上も前ということになりますね。
あなたについての思い出を、少しお話しさせてください。
愛知県・名古屋市立六郷小学校に通っていた私たちは、あの日も、いつものように給食のあと次の授業が始まるまで教室で遊んでいました。
女子たちは窓際の隅に集まって、ワイワイとおしゃべりをし、男子は