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NPO法人Motivation Maker: グループマネジメントの経営体制が活動の持続可能性を高める(CASE: 36/100)


▲「NPO法人Motivation Maker」とサステナビリティ

私がちょうど30歳になった2010年、東京大学i.schoolで出会った仲間と、NPO法人Motivation Maker(以下、「MM」と表記)を共同設立しました。MMは、ひとり親世帯で育つ小学生を主な対象として、学習の動機付けを目的とした教育活動を行う非営利活動法人です。
活動内容としては、小学生と親御さんと一緒に、コピーライター体験や建築家体験、発明家体験など、その分野の第一線のプロと一緒に職業体験ができるワークショップを開催しています。
活動内容をもっと紹介したいのはやまやまですが、今回はMMの経営体制の特徴について紹介させてください。

NPOのような、社会課題に焦点を当てた組織活動の定石としてありがちだったのが、カリスマ的な創業者の下、その熱い想いに共感して人が集い、創業者をトップとしたピラミッド型の組織が成長していくあり方です。
しかしながら、そうした定石は、代表を務める人のライフステージの変化や負荷の集中による燃え尽き症候群など、事業の持続可能性の面でリスクがあることも事実です。

2010年以来、MMでは「グループマネジメント」というキーワードで経営を行ってきました。非営利活動法人(NPO)では、代表理事や副代表理事、事務局長など、特定の役割を担う人を決める必要があります。MMでも、もちろんそのような法的な要件は満たすように運営しながらも、実務上の経営体制のコンセプトとしては、5名の理事による「グループマネジメント」を提唱してきました。

私が初代の代表理事ではありましたが、その後、代表理事は移り変わり、現在は3代目の代表理事を渡辺丈起さんが勤めています。一般的な会社組織では、過去代表を勤めていた人は、会長とか顧問とか、名誉職的な役職になったり、退職したりすることが多いでしょう。一方でMMは、共同経営者として5名の理事のライフステージ変化や能力変化に対応して、その役割を循環性を持って変えてきました。かくいう私も、現在も理事として活動に関わり続けています。また代表理事を勤める順番が回ってくる時もあるかもしれません。

在宅勤務が普通になったり、プロジェクト型の業務が増えたりしている昨今、旧来のピラミッド型のマネジメントスタイルの限界が議論されるようになっています。MMの事例のようなグループマネジメントの仕組みは、これからの社会の新しい働き方や、組織のあり方に対してヒントを与えてくれるように思います。

▲参照資料

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。
2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.lab マネージング・ディレクター 横田幸信

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

会社名:イノベーション・ラボラトリ株式会社
代表取締役:横田 幸信
本社:東京都台東区小島2丁目14-5毛利ビル705
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