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創作と夢

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思い付いたストーリーや夢の話です
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短編『行かないでよ、海』

短編『行かないでよ、海』

「今日の最高気温は52℃。今年初の夏灼日(かっしゃび)で、とても危険な暑さです。不要不急の外出は…」

毎日のように暑いが、今日は特に暑いらしい。

「鈴木さん、まじ可愛いよな〜」
「それな〜、あの冷たい感じもいいよな〜」

教室に入り席に座ると、近くの席の奴らがまた飽きずにそう言っていた。同級生や先輩曰く、僕の幼馴染はバカが付くほど可愛いらしい。要するに容姿がいい。
顔が良いって話、僕は分からな

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あの川の幻想

あの川の幻想

ここの水はいつでも透き通っている。
この川はわたしの住む集落に流れているあの川に似ている。けれど、それよりももっと大きくて深い。

ここの川には多分車で数回は落ちている。
1度目はなんとなく覚えている。
もっともっと下流の方だったので、川幅はかなり広くなっていた。
道路から川へと続く芝生の土手を、古いガードレールを突き破りごろんごろんと転がった。
いつも落ちないと安心したところで落ちているような気

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だいすき小学校

だいすき小学校

久しぶりに夢を見た。
たくさんあった気がするけどあまり内容を覚えていない。

けど書く!!

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おおきな服屋にいて、私はすでにいくつかの商品を手にしていた。
私を見た女の子(初めて会った気がしなかったので、もしかしたら知り合いだったかもしれないけれど本当のところは分からない)が何を基準に買う服を決めて

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ショートショート『透明人間』

ショートショート『透明人間』

「水分補給した分だけ
 人の濃度は薄まって
 いずれは晴れて透明人間になれるんだ」

じいちゃんは夏になるとよくそんな冗談を言った。

僕はじいちゃんの思惑通り沢山水分補給をした。
水って意外とすぐに飽きるんだ。
それでその夏に、
水はたくさん飲めないものなんだと知った。

僕はじいちゃんがしてくれる話しが大好きだった。
特に透明人間の話しが好きだった。

僕はじいちゃんに
「透明ってどんな感じな

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きょだいかしたへび

きょだいかしたへび

わたしはデパートに来ていた
文房具の名前がつらつらと書かれた紙を持ちながら母と買い物をしていた

5階建てくらいのデパートだったと思う

フリースペースの様な所に本棚があって、その辺りを歩いていた時、
自分の背の高さほどの胴をした大きなヘビが静かに本棚のあちら側をノロノロと進んでいった

多くの人は叫びながら蛇と反対の方向に逃げていった

わたしは「どれほどの長さなのだろう」と考えていた

母は驚

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夢日記 - ペンションと家

夢日記 - ペンションと家

(2022.06)

わたしは小学校の時の同級生たち十数人と
少し遠方へ旅行に来ていた。

宿はなだらかな山地の七合目ほどのところに建てられたペンションで、周りには草木や花が美しく茂っていた。

深夜になると満点の星空が見られるらしく、「真夜中になったら散歩しに出てみよう」と言う事になっていた。

私たちはお風呂も夕飯も済ませ、ペンションのリビングで昔話をしたりテレビを見たりして、その時間を待った

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知らない人たちと一緒にとっても綺麗で小さな湖にいた

信じがたいほど透き通っている

湖の半透明な魚の鱗が太陽の光を反射して水面で屈折し湖の底まで届いて輝いていた

満足な気持ちで穏やかだった

2016.09.14

友達(誰か忘れた)と二人で道を歩いてたら、刃物ほど鋭い目つきでありえないくらい毛が逆立っている猫がいて、引っ掻かれたら毒とかで殺されるのでは、、くらいの感じだった 2017.04.06

春の暖かい日の夢をみたんだけれど、夢に季節が反映されていなかった事に驚いた 2018.12.17

夜に羅というラーメン屋さんがオープンした 水色とピンクのネオンで飾られていて、聞くとどうやら泡ラーメンのお店らしい…前から食べてみたかったのでちょうどいい お店には私が一番乗りだ お店をやっていたのは友達だったような気がする

目覚めてから考えると入りたくないタイプのお店だ

流れ星を夢みて

夕方、うたた寝をしてしまった時に夢をみました。

初めは少し揺れていて電車かと思ったけれど、自分の部屋の窓よりも一回り小さな横開きの窓の付いた自分の部屋でした。他に座っている人が2人いました。誰かはわかりませんでした。

小さく揺れる家から真っ暗な空を眺めていると、すぐにチカチカと暑い雲の中が光り初め、雲から勢いよく星が顔を出しました。窓があるのは向かって西で、右上から左へと流れて行きました。星が

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GW最終日にみた少し怖い夢

GW最終日にみた少し怖い夢

川の浅瀬をわたしが進むと
そこに集まっていた橙色の金魚達が深い所へ向かって散り散りに逃げた.
それでも川縁にはまだオレンジ色が続いていて、まるで陸に上がろうとする鯉のように逞しく泳いでいるのが見える.

それを捕まえてみたくなるのは、自分の能力を試したいという前向きな挑戦心からかも知れない.

彼らは液体の揺れに敏感なので、水中で静かに右足を踏み出す.すると離れていく金魚達の動きも気持ち穏やかな気

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夢 - オレンジ色の濁流

夢 - オレンジ色の濁流

母と車に乗っている.帰り道かも知れない.
途中少しの用事のつもりである家に寄ってもらった.

玄関に立つと中から60代の姑と嫁と娘が並んで顔を出した.姑ははいと返事をし、嫁は何でしょうと言い、娘がTwitterの?と言うと、嫁はどうでした?!伸びました??と目を輝かせて言った.

その嫁は、元々人気のツイートに何かを付け加えバズらせる人、らしかった.
わたしは何なんだろう.

自分だけマスクをして

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夏滅

夏滅

夏はなくなってしまった。

わくわくする流しそうめんも、
楽しみにしていたプールも、
海でのバーベキューも、
もうこの気温では罰ゲームになり得る。

耳を塞ぎたくなるほどの蝉の声や、
鼻の頭がツンとなるかき氷が恋しい。

セミは暑すぎて鳴かないし、
かき氷は頭がツンとなる前に溶けてしまう。

夏はもう来ない。

馬鹿みたいに暑いのを"夏"とは呼ぶのではない。

夏らしいことができるからこそ夏なのだ

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