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「ツイッターフェミニズム」または「ツイッター上のフェミニスト」の略。
 ネットスラングで、主に自称ではなく蔑称として使われる。2015年頃に誕生した【まなざし村】と似ているが、その後「ツイフェミ」が使われることが多くなった。男性アカウントである場合は【ちんぽ騎士】(フェミ騎士)とも呼ばれる。
 主観的きわまる基準で「女性差別的」とみなした表現物や他者の言動に対し、集団でクレーム攻撃をする迷惑行動を繰り返す一群のアカウントを指す。
 その名の通りツイッターを主な活動領域とし、特にアニメ風イラストに対する敵愾心が極めて強い。【宇崎ちゃん献血ポスター事件】をはじめ、碧志摩メグや【駅乃みちか】【君野イマ・君野ミライ】【地下鉄に乗るっ】【#ラブタイツ】といった作品が槍玉に挙げられているが、萌え系作品に限らず「男性社会的」とみなしたものであれば何にでも噛みつく。
 しばしば欧米在住を名乗っていたりするが、現地語でツイートしたり現地の写真をアップロードするなど現地での生活感あるツイートを投稿する者はまずいない。実際には日本語で「日本の男社会」の悪口や「海外では~なんかない」式の抽象的な欧米礼賛に終始している。そのため本物の海外在住者に齟齬を指摘されたり、実際には日本在住であることがバレた者も結構いる。またプロフィールで精神疾患を自称する者が奇妙なほど多い
 下図の「フェミニストによる圧力リスト」におけるものも相当数が「ツイフェミ」によるものである。

 フェミニストの時代区分では【第4波フェミニズム】に属し、方向性としてはラディカル・フェミニズムと親和性が強い。
 ほぼ全員が男性憎悪・日本憎悪を病的にこじらせており、常時それらへのヘイトツイートを発信しては仲間同士でいいね・RTをし合っている。逆に左翼的・リベラル的な主張とは親和性が非常に強く、フェミニズムに直接関連しない話題であっても政治的傾向は極めて似通っている。反自民党的な主張やヴィーガニズムなどがその代表で、リツイート傾向はほぼ同じである。
 またいわばツイフェミ用語とでも呼ぶべきネットスラングを多用する。

 フェミニストを標榜してはいるが、専門書などはフェミニズムに関するものであっても読まない傾向にあるらしく、主張の論拠や用語の定義などを尋ねてもまともな答えが返ってくることはほとんどない。
 そればかりか、下手に学術的に存在する単語を使っているときに明らかに定義を満たしていない場合も多い。例として【性的対象化】などはマッキノンやヌスバウムらによって(一応は)アカデミックな定義が示されている単語であるにもかかわらず、事実上【性的消費】などと同様、ツイフェミのほぼ全員が「エッチっぽくて気に入らない」と言う程度の意味でしか使うことがない。
 これらのことから分かるようにツイフェミの学問的・論理的な基盤は極めて脆弱であり、フェミニズムに対する知識が特段ない者であっても、常識的な誤りや矛盾を容易に指摘できる。
 そのため論理的な議論を忌避する傾向にあり、相手方の反対意見に対して様々な「討論しなくて済むためのレッテル」を愛用する。このような目的で使われる言葉が【シーライオニング】、【トーンポリシング】、【マンスプレイニング】であり、果ては【セカンドレイプ】すらもこのために使われる。この傾向は特に、2019年11月に開催されたフェミニストと表現の自由派の討論会『これからのフェミニズムについて考える白熱討論会』でフェミニスト側の石川優実が惨敗した直後頃から強化されたようである。

ツイフェミによる表現物炎上(放火)の基本パターン

1.それまでスルーされていた何の変哲もない表現物に、男性憎悪(あるいはオタク憎悪)をたぎらせた誰かが「差別表現!」と叫ぼうと偶然に思い立つ
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2.他のフェミニスト女性達が【共感】し、いいね・リツイートを行い拡散する。彼女らの「共感」とは前述の通り、思考や討論による検討を経ない反射的な追従であるため拡大速度は急速なものとなる。
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3.熟慮の上で賛同したものではないため、反論を受けても要領を得ない。学問的な背景理論があるわけでもない。ただその表現を自分達が嫌悪しているということへの共感のみがあるため、その場限りの出まかせで「批判のポイント」を口走ることになる。
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4.当然ながらその批判のポイント自体が「何も悪くないこと」であったり、過去の炎上事件でツイフェミ達自身が口走った理路と矛盾していたりするので、早晩言葉に詰まる。
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5.不可能な意思統一を放棄し「フェミニズムは一人一派」「常にアップデートされていくもの」といった捨て台詞を残す。
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6.自身が反論に窮したことへの不快感は自業自得とはいえツイフェミの脳裏に残っているため、その表現物のファン――多くの場合「オタク」層になる――への逆恨みとして残存し、次の炎上の火種となる。

「女権拡大」「多様性」「ジェンダーフリー」への不誠実

「フェミニストは女性の権利ばかりで男性の苦労や男性差別に目を向けていない、真の男女平等をめざす思想ではない」とはよく言われるところであるが、ツイフェミを含む現状のフェミニズムは、もはや男性の権利どころか、女性の権利にすら妨げとなっている
 というのは、ツイフェミは前述の通りアニメ風の「萌え」イラストを極めて敵視しているのだが、実はイラストやアニメーションは女性の進出が相当に進んでいる分野である。また、1980~90年代の「オタク差別」が吹き荒れていた時代と違い、現在では男女問わず萌え系・アニメ風の画風は若い世代に幅広く受け入れられてきている。
 そしてツイフェミは表現物のバッシングにあたり、それを誰が作っているかの下調べなどはしない。よって、弾圧しようとした当の表現物が多くの女性ファンに広く支持を受けていたり、実際には【作者は女性】であることは全く珍しくない。
 またツイフェミが「性差別」「古い考え」「ジェンダーロールの押し付け」と断罪した職種やライフスタイル、果ては体型(【巨乳は奇形】参照)に至るまでが、当事者の女性から大きなお世話と異議を返される場合もまた珍しくない。

 しかしそのような女性の声に接し、ツイフェミが考えを改め、その女性自身の決定を尊重するようになることはない。
 自分に都合の悪い意見を表明した女性を集団で攻撃し、果ては「精神的には男(なので女性として尊重するに値しない)」、【名誉男性】と中傷するのである。
 このような「女性」概念の御都合主義的な独占は「女らしさからの解放」どころか「女ならこれに反対しなければならない」という別の「女らしさ」の押し付けに外ならず、女性の主体的選択の妨げとなるものである。被害に遭った【茜さや】氏は、これでは逆に多様性を潰す存在でしかないと指摘している。
 したがってツイフェミは多くの場面で現実の女性に対しては迷惑をかけており、【女の敵は女】を実証していると指摘されている。


ツイフェミという用語の妥当性
 この語を使用することに意義を唱える意見がツイッター上でも散見される。
 単純に蔑称であるため使われたくないとツイフェミ自身が不快感を示す場合があるが、より本質的な問題はツイフェミと区別すべき「まっとうなフェミニスト」「本当のフェミニスト」などが本当にいるのか、という疑義である。
 ツイフェミによる炎上事件がツイッター外のメディアに取り上げられることが時折ある。が、それらを執筆・コメントしているのがフェミニストである場合、学者や弁護士のような「社会的地位ある」フェミニストであっても例外なく、炎上が噴飯物の言い掛かりであると指摘することはなく、必ず党派的に擁護する習性を持っている。その論調はツイフェミがツイッター内部で擁護し合う様子と何ら変わりがない。
 これはツイフェミの言い分が正しいからではなく、明らかに間違っていても無理やりにツイフェミ側に付いているのである。典型的な事例として、小宮友根が【宇崎ちゃん献血ポスター事件】でのツイフェミを擁護するため、よりにもよってまったく当てはまらない【性的対象化】の概念を持ち出す記事を書いている。

 このように「ツイフェミ」でないフェミニストもツイフェミと同程度に過ぎないのであれば、なぜツイフェミなどという語を作り出してまで「そうでないフェミニスト」から矛先を逸らす必要があるのか、フェミニストとして一本化して批判すべきではないか、という議論がある。
 この議論は長くくすぶっており、習慣的にはフェミニズム批判者の多くも「ツイフェミ」の語を使い続けていた。

 しかし2021年9月、【全国フェミニスト議員連盟】が、Vtuber【戸定梨香】に対して起こした弾圧事件によって、多くの人が「ツイフェミ」の使用をやめ、フェミニストとして批判するようになったようである。フェミ議連はツイッターでの活動をほとんどしていなかったにもかかわらず、やはりその論調はツイフェミの言い掛かりと変わる所がなかったからだ。またこれによって「ツイフェミVS本来のフェミニズム」論も否認する方が優勢に傾いたと思われる。

 実際に表現物にクレームをつける際、蔑称である「ツイフェミ」をわざわざ名乗って抗議するフェミニストは存在しない以上、その影響力を低下させるためには「ツイフェミ」ではなくフェミニズムそのものの評価を下げることが肝要であると考えられる。


参考リンク・資料:

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