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【第4波フェミニズム】

 フェミニズムの時代区分のひとつで、一言でいえば「ネット時代のフェミニズム」。
 2009年にジェシカ・ヴァレンティが「フェミニズムの第4波はオンライン」と発言したことに端を発するとされる。
 いわゆる【ツイフェミ】や、#Metoo運動などはこれに属する。
 
 先行する第1波~第3波をおおまかな流れは下表を参照。(なお、各「波」は入れ替わっているわけではなく併存するものであり、たとえば第3波の誕生とともに第2波が無くなるわけではない)

 第4波フェミニズムは思想的には第2波に最も近いが、さらに過激化していると言われる。
 なぜなら、SNSやYouTubeをはじめとする動画サイト等に大きく依存している第4波のフェミニズムは、手軽に「バズる」ことを求めるために、誰にでも分かりやすい「とにかく男は敵」「何も考えずにいいねを押せる」式の思考の単純化が蔓延しているためである。
 このニーズのもとでは第3波フェミニズムに見られるような「いっけん差別と見えたものを再評価する」などという考える手間を要するプロセスは顧みられない。ましてや個々の女性の意見をきちんと聞き、調べ、その選択を尊重するなどは第4波フェミニズムのもとでは当然省略される。
 一方、「他の被差別者と連帯する」という第3波の特徴は引き継いでいる。こまめな思考を伴わない第4派の反射的な差別認定は、差別者と名指しされた者や周囲からの反論に耐えるには、数の力を恃むしかないからである。
 そのために女性(フェミニズム)や黒人・LGBTなど、おおむね「左翼」「リベラル」と呼ばれてきた自称“被差別者”連合を母体として、党派的に味方しあい、いわゆるエコーチェンバーを作り上げているのが実情である。

 この集合体が、差別者と認定した相手にネット上で集団リンチを行う、いわゆる「キャンセルカルチャー」の加害者となっている。

参考リンク・資料:

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