マガジンのカバー画像

2021

100
運営しているクリエイター

2021年4月の記事一覧

ダマシに注意

ダマシに注意

こやつ、かわいいてんとう虫と思って

見逃してやってはいけません。

ニジュウヤホシテントウ又の名をテントウムシダマシ。

テントウムシのふりをして、

実はジャガイモやナスの葉を食い荒らす

とんでもなく繁殖力旺盛なやつなので

見つけたら躊躇なく駆除せねばです。

雑草という草がないのと同じで

害虫という虫もいませんが、

好ましくない草虫は存在します。

それでもそこは武士の情け。

液剤

もっとみる
間引き菜の収穫祭

間引き菜の収穫祭

筋蒔きした種から育った小松菜、小蕪、ほうれん草。

大きく育てるために一定幅で間引きます。

ちょっともったいない気もするけれど、

そこはこころを鬼にして選抜。

ひっこ抜いた若菜だって決して無駄にはいたしません。

鮮度抜群、食感抜群のベビーリーフ。

泥をしっかりと洗い流して

根も葉もそのままこんもり盛りつけて

ビールとくるみパンと一緒にいただけば

今年最初の収穫祭。

ああうまし。

もっとみる
ある日の夕景

ある日の夕景

畑仕事の帰り道 

小高い丘の上から

見下ろす小さなまち

西に傾いた太陽

キラキラと照る川面

山山の緑とあかねの空

小鳥の囀りとキジのひと鳴き

汚れた軍手に今日の余韻

心地よい疲れと喉の渇き

風呂に入ってさっぱりしたら

美味しいビールが待っている

ああ、今日も一日頑張った

明日もきっといい日だろうよ

こもれび

こもれび

かおる風に吹かれて木々の若葉が揺れておどる

さわさわと音を立てながら森の香を漂わせる

冬枯れの日にはたっぷりと陽光に包まれた庭先が

今は繁る若葉の葉陰でこもれびがゆらゆらと遊ぶ

枝から枝へ小鳥たちのせわしない声が鳴き渡る

目も耳も鼻も肌も舌までも。五感のすべてで森を感じる。

芽吹いた萌え木は濃い緑の繁る葉へ。

名残りも戸惑いも後悔も置き去りにして

季節はもう、春から初夏へと動いてい

もっとみる
新緑の富士山

新緑の富士山

富士山を見ると何故か敬語になってしまう

強い風のおかげで霞が晴れて

くっきりとあらわれた稜線の

なんともお美しいそのお姿に

ぽっかりと浮かぶ綿雲さえも優雅に見えて

まだ山裾までたっぷりと湛えた純白の雪が

麓の山々が織りなすとりどりの緑を

ひとつひとつ取り上げて褒め称えるようで

あなたが今日もそこにいてくれてよかったと

ただそれだけで本当によかったと

心の底から思える今日の幸せ

小鳥の食卓

小鳥の食卓

新緑の森に続く小さな庭の片隅に

小鳥の餌台を作ってみた

いたずら半分、本気半分

初めの数日は誰も寄り付かず

さもありなんと思ったが

メニューをちょっと変えたら

急に顧客が増えてきた

コガラ、ヤマガラ、スズメ、ヒヨドリ

今では入れ替わり立ち替わり

森の入り口の人気店

その場でついばむ子もいれば

お持ち帰り専門の鳥もいて

だんだん個性も見えてくる

森と庭とわたしの境がとけて

もっとみる
ニリンソウ

ニリンソウ

三国にまたがる 軍神の社

奥の院に向かう 険し参道

楚々と咲いた ニリンソウ

親指の先ほどの 小さな花

真白な花びら 黄色のしべ

詣でる人の こころを癒す

見上げる 萌色のトンネル

響く囀りと 沢水の冴え音

薫風が 若い葉をくすぐる

歩を緩めて 手足を伸ばす

生まれたての 緑が放った

生まれたての 冷たい空気

細胞の隅々に 沁みわたる

下界に降れば あれこれと

やんごと

もっとみる
弱っちいやつ ー4月の星々ー

弱っちいやつ ー4月の星々ー

春はなんだか弱っちい。

ぐいぐい引っ張られて

季節をひとつ飛び越えちゃったかと思えば、

ちょっとした北風で

すぐに後ろに下がったりするし、

そうかと思うとまたすぐもとに戻る。

夏とか冬みたいに確固たる自分を持てよ、

と叱咤激励したくなる。

みんながそんな気持でいるから、

春は花がいっぱいなのかも。

モミの木の若葉

モミの木の若葉

一度葉っぱを落として春に芽吹く落葉樹と違って

一年中緑の針葉樹は風情がないとお思いですか?

それは誤解というものです。

ご覧ください、このモミの木の若葉の美しさ。

深緑の枝の先端が、こぞって新しい芽を吹いて

まるでメッシュを入れたよう。

触ってみると、柔らかく、

まるでぷにゅぷにゅのゴム細工。

遠くから見る春山の萌え色は

いろんな若葉の集合体。

それぞれの色、それぞれの芽吹き。

清明の候、新緑の紅葉

清明の候、新緑の紅葉

先走った暖かさが続いて

いつもより早く深さを増した紅葉の新緑

半月前まで見えた萌黄越しの遠景は

今はもうすっかりと緑陰に隠れて

枝先に遊ぶ小鳥の声を響かせる

華やいだ空気も今日はひとやすみ

朝からしとと降る静かな雨が

清らかで明るい木々の若葉を

寿ぐように降り注ぐ

春の日は雨もまたよし

カラスノエンドウ

カラスノエンドウ

カラスノエンドウはわたしの春のお気に入り

はびこり過ぎると困るけど

畦道に咲く赤むらさきの小花は美しく

まだ緑が少ない畑でも目を楽しませ

虫たちを呼んで野菜のみのりを助ける

実らせた小さなえんどうまめは

熟して地に落ち豊かな土に帰る

畑は人と自然の境界域

キリキリとツノ付き合わさずに

ゆるゆるとともにはぐくむが吉

ジャガイモの芽吹き

ジャガイモの芽吹き

今年最初に植えたジャガイモが芽吹いた。

発芽まで3週間、順調そうで一安心。

ジャガイモの発芽は、夏野菜のホイッスル。

気温も地温も安定し、畑仕事もいよいよ本番。

今日も手足を動かして たっぷりいい汗かいて

気持ちよく美味しいビールを飲むぞっと。